スマホ版に
戻る

中国リポート

トップニュース中国リポート
★“華夏銀行杯”「直通莫斯科」男子第3ステージ
〈4.1~3/遼寧省・大連海事大学体育館〉
●準々決勝
馬龍 8、9、6 雷振華
ハオ帥 4、-5、8、-11、9 馬琳
陳杞 7、-5、7、-9、9 王励勤
李平 9、5、6 王皓
●準決勝
馬龍 -6、6、8、-9、7 ハオ帥
李平 11、-6、10、-10、5 陳杞
●決勝
馬龍 9、6、7 李平

 お伝えしたいリポートが山積している中国リポート。またまたご無沙汰を致しました。「直通莫斯科」男子第3ステージの結果からお伝えします…。

 第1ステージで許シン、第2ステージで張継科が優勝し、世界選手権団体戦モスクワ大会の切符を手にしていた男子「直通莫斯科」。第3ステージを制したのは現世界ランキング1位の馬龍。常に優勝候補筆頭に挙げられてきただけに、「遅れてきた馬龍」と言いたくなるが、当たりが楽になったことにも助けられて代表切符を手にした。その一方で、馬琳、王皓、王励勤という北京五輪代表の3名が揃って初戦敗退。実力で代表権を手にできる最後のチャンスを生かせなかった。「波乱に次ぐ波乱…」と言いたいところだが、過去2ステージの結果を見ていると、もう「波乱」という言葉はそぐわないかもしれない。

  第3ステージの最大の「黒馬(ダークホース)」となったのは、勝ち抜けた張継科との入れ替わりで出場した李平。09年世界選手権横浜大会の混合複チャンピオンが、初戦となる準々決勝で王皓、準決勝で陳杞を下し、あわや代表権獲得かという活躍を見せた。王皓戦では第1ゲーム4-0、9-2と一気にスタートダッシュ。李平10-3のゲームポイントから10-9まで追いすがったのが、王皓のせめてもの抵抗だった。第2ゲーム、第3ゲームは李平が中盤で一気にリードを広げ、ストレート勝ちを収めた。ドイツオープンで張継科をストレートで破って決勝まで進み、やや復調かと思われた王皓だが、完全復活にはまだ遠い。
 王励勤と馬琳はともにゲームオール9点という激戦で惜敗。王励勤は最終ゲーム9-9から陳杞の積極的なフォアドライブ連打に押し切られた。馬琳はハオ帥戦で最終ゲーム7-4とリードを奪ったが、5点連取を喫して7-9と逆転され、最後は生命線であるフォアの回り込み攻撃にミスが出て万事休す。試合後、王励勤は「もしモスクワ大会に出場できなかったとしても、ロンドン五輪出場は決して諦めない」とコメント、意気軒昂なところを見せたが、3ステージとも初戦敗退の馬琳は代表権獲得がやや苦しくなったか…?

 4月6日から浙江省寧波市で45日間の集合訓練に入っている国家男子チーム。劉国梁監督は「3選手(馬琳・王皓・王励勤)とも実力が落ちているわけではないが、精神的なプレッシャーがプレーを乱している。まず精神面の問題から解決していきたい。技術面の改善はそれからだ」とコメント。モスクワ大会代表の残る2名の代表メンバーは、集合訓練の後期に発表される予定だ。

Photo上:ようやく代表権を獲得した馬龍、モスクワ大会では主力選手としての活躍が期待される(写真は09年アジア選手権)
Photo下:高い身体能力と上品な顔立ちの李平。代表権獲得にはあと一歩届かず(写真は09年世界選手権)