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中国リポート

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 6月9日に開幕した超級リーグの結果をお伝えする前に、6月2~7日に山東省煙台市で行われた「2010中国卓球クラブ甲Aリーグ」の第1ステージ・Bブロックの結果をお伝えしよう。
 甲Aリーグは超級リーグのひとつ下のリーグで、甲Aの下にさらに甲B~D・乙A~Bの5つの下部リーグがある。ほとんどのチームは若手選手が主体で、国家2軍(ジュニア)チームの選手たちもチラホラ。ひと昔前に活躍した、懐かしいベテラン選手の名前も見つけることができる。昨年までは年3ステージ制で行われていたが、今年から年2ステージ制になり、さらに第1ステージをA・Bふたつのブロックに分けて開催された。男女とも12~13チームによる総当たりのリーグ戦、相当ハードな戦いとなったようだ。日本からの出場選手および通算成績は以下のとおり。

◎男子
[天津華明] →Bブロック1位
松平健太(早稲田大)…シングルス3勝2敗/ダブルス7勝4敗
★主な対戦成績
 松平 8、-7、-9、-7 程靖淇(08年世界ジュニア団体優勝)
○松平 3、1、0 宋時超(07年世界ジュニアベスト8)
○松平/李平(09年世界選手権混合複優勝) 7、5、9 宋鴻遠(09年世界ジュニア3位)/陳柏宇
 松平/馬文革(92年五輪3位) -6、-10、-7 譚瑞午(08年五輪ベスト8/孫建(09年全中国ベスト16)

 モスクワ大会からの転戦となった松平は、強豪の天津華明から出場した。チームの監督兼プレーヤーは往年の名選手である馬文革。09年世界選手権混合複優勝の李平もおり、馬文革監督はスポンサー次第では「(天津市出身の)ハオ帥を呼び戻し、超級リーグに復帰」をもくろんでいるが、今季も甲Aリーグでの登録となった。しかし、3番手に今年のスロベニアオープンで優勝した李尚洙(韓国)が控えて戦力は充実、総合成績10勝1敗で見事Bブロックの1位を勝ち取っている。
 松平はシングルスでは3勝2敗。唯一の敗戦を喫した河北覇州海潤戦のラストで程靖淇に敗れるなど、まだ完全復活とはいかないようだ。しかし、ダブルスでは全11試合に起用されて7勝4敗と合格点の成績。馬文革や李平との豪華なダブルスは甲Aリーグにはもったいないように思えるが、どのチームもなかなか手ごわいようだ。

 Bブロック、Aブロックとも期待のホープや海外選手が多く出場する甲Aリーグ。他の注目選手をピックアップしてみた。

呉家驥(沈陽家具城) …シングルス14勝5敗
・昨年の「2009年全国優秀青少年ピンパン球調賽」で優勝した右ペン両面裏ソフトドライブ型で、国家2軍チームのメンバー。08年世界ジュニア3冠王の宋鴻遠、松平のチームメイトの李尚洙らを破り、15歳ながらシングルス14勝を叩き出した。今年7月の荻村杯のエントリーメンバーに入っているので、「王皓2世」をチェックしておいて損はなさそうだ。

譚瑞午(クロアチア/黒龍江全利) …シングルス5勝6敗
・08年北京五輪ベスト8の左シェーク・バック表ソフトの攻撃型。モスクワ大会はクロアチアはこの譚瑞午とプリモラッツが欠場、チームは予選リーグ5位に沈んだが、なぜか甲Aリーグには出場している。右ペン表速攻の姜海洋と左ペン表速攻の孫建もいて、表ソフト率の高い黒龍江全利。エース譚瑞午は不調だったが、総合4位に入る健闘。

 続けて平野早矢香、石川佳純、樋浦令子のMIKIHOUSEチームが出場した、女子の結果もお伝えします。

Photo上:モスクワ大会での松平健太のプレー
Photo下:松平のチームメイトとなった李平。直通モスクワ第3ステージでは王皓にストレートで完勝、甲Aリーグでもシングルス15勝1敗とさすがの強さを見せた