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中国リポート

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 10月30日~11月4日に行われた『2010年全国優秀青少年卓球調賽』。国家2軍チームの選手たちが上位を占める中、意外な選手がタイトルを獲得した。準々決勝以降の記録は以下のとおり。

●準々決勝
朱雨玲(四川省) 6、10、8、3 江越(華東理工)
車暁曦(黒龍江省) -10、5、9、8、1 袁雪嬌(鄭州市)
顧若辰(雲南電網) -8、7、-6、7、7、4 張薔(江蘇省)
李佳イ(火×4)(遼寧省) 3、8、6、10 左ルー(王+路)(解放軍)
●準決勝
朱雨玲 8、11、10、3 車暁曦
顧若辰 8、7、7、-3、-2、-7、8 李佳イ
●決勝
顧若辰 9、7、10、10 朱雨玲

 優勝したのはダークホースの顧若辰(グゥ・ルオチェン)。雲南電網の所属になっているが、名門・山東魯能卓球学校で腕を磨いている15歳の右シェークドライブ型だ。第1ステージと第2ステージのリーグ戦でそれぞれ1敗を喫しながら、リーグ1位で上位に進む強運ぶり。第3ステージでもノーマークの存在だったが、1回戦でパワフルな右シェークドライブ型の趙岩、準々決勝で右ペンホルダードライブ型の張薔、準決勝で全中国運動会女子複4位の李佳イと国家2軍チームの選手たちを苦しみながらも連破。そして決勝では第1シードで世界ランキング23位の朱雨玲にストレート勝ちし、一気に頂点へと上り詰めた。
「対戦相手は国家チームの選手ばかりで、なかなか調子の波に乗れなかったけど、次第に調子が上がってきた。負けてもともとなので、プレッシャーもなく、積極的に攻めていくことができた。次の目標は国家チームに入ること、そして中国の代表選手として活躍することです」(出典『太倉新聞網』)。

「パワフルなシェークドライブ型」が主流となっている中国女子チーム。この全国優秀青少年調賽でもベスト4は全員が右シェークドライブ型。張怡寧や李暁霞ほどの上背はないが、ガッチリした体格でバックハンドも強く、パワフルな両ハンドドライブを駆使するという点では共通している。ルックスまで男性化しているような気がするのも…、気のせいではないようだ。
 上位選手はいずれも15~16歳という年齢だが、現在の国家チームの主力である郭躍や劉詩ウェン、丁寧はこの年代ですでに国際大会で活躍していた。「次代のホープ」でいられるのもあと2年くらい。数少ないチャンスを確実に活かしていくしかない。

Photo上:荻村杯で一気に頭角を現した朱雨玲だが、優勝ならず
Photo下:準決勝で顧若辰を追いつめた李佳イ(顧若辰の画像がなくてスミマセン)