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中国リポート

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アジア競技大会・卓球競技で次々とメダルを獲得している日本男女チーム。今日19日の男女ダブルス準決勝が終了した時点で、6個の銅メダルを獲得した。前回の06年ドーハ大会がメダルゼロ、02年釜山大会が女子団体の銅メダル1つだったことを考えると、今大会のメダルラッシュはまるで「大爆発」。ダブルスではアジアのライバルである韓国や香港を連破し、出場した6ペアのうち5ペアが準決勝に進んだ。

 しかし、準決勝で日本を待ち受ける中国の壁はやはり高い。6個の銅メダルのうち、5個は中国勢に決勝進出を阻まれたものだ。
 これまで、最も中国に肉薄したのは男子シングルス3回戦で馬龍に挑んだ松平健太(早稲田大)。ゲームカウント2-1とリードし、第4ゲームも7-4とリードした。ここで中国ベンチがタイムアウトを取り、惜しくも逆転を許したが、強烈なバックドライブと堅固なブロックで、世界ランキング1位の馬龍と互角のラリーを展開した。試合後、馬龍のベンチに入った劉国梁監督が、次のようなコメントをしている

「松平は以前よりもハングリーになった。昨年の世界選手権が終わってから、いくつかの大会では勝利へのモチベーションが希薄だと感じたが、今大会は団体戦でも個人戦でも眼差しは鋭く、非常にガッツがある。
 彼はまだ若いが、技術的な特長があり、サービス、ボールセンス、戦術面、どれをとってもすばらしい。あの年齢で、あれだけのプレーができる選手は本当に少ない。一つひとつの要素が、ほんの少しずつ足りないだけだ」(出典『華奥星空』)。


 世界団体戦モスクワ大会では、水谷隼(明治大・スヴェンソン)を「彼は天才」と褒めちぎった劉国梁。その一方で、チームの選手たちに対しては毒舌で知られており、馬龍も「もう崖っぷち」と酷評されたばかり。今回のコメントも馬龍や他の若手選手の闘争心をあおる狙いがありそうだが、これまで危険な若手のひとりだった松平が、中国の主要なライバルとして認識されたことは確かだ。来年5月の世界選手権ロッテルダム大会(個人戦)で、もう一度馬龍との対戦が見てみたい。

Photo:劉国梁、強力なライバルの出現はむしろ望むところか?