スマホ版に
戻る

中国リポート

トップニュース中国リポート
 少々伝えるのが遅くなってしまったが、12月9日、北京市の国家体育総局会議場で、『2010-361°中国卓球クラブ超級リーグ』の表彰式典が行われた。
 今シーズンの最佳運動員(MVP)に選ばれたのは、男子は張継科、女子は李暁霞。張継科はMVPに初選出、李暁霞は2002・2005・2007年シーズンに続く4回目の受賞となった。ちなみにMVPは優勝チームのエースに与えられるものではなく、シングルスの平均勝率が最も高かった選手に与えられる。張継科のシングルスの通算成績は28勝8敗で、勝利数では30勝11敗の王皓のほうが上だったのだが、勝率で張継科が上回ったのだ。27勝7敗の李暁霞は勝利数・勝率とも1位で文句なしの受賞となった。

 昨シーズンから、超級リーグのMVPに選ばれた選手には、超級リーグのスポンサーである宝飾品チェーンの『周大福』からMVPリングが贈られている。過去3回の受賞を誇る李暁霞も、時価7万元(約90万円)というMVPリングを貰うのは今回が初めて。「今回のMVPは、これまで以上に“チームの代表”という意識が強い。私たちのチームは決して優勝候補ではなかったけれど、チーム全員の努力によってタイトルを獲得できたことは本当にうれしい」と教科書的なコメントを残した李暁霞だが、張継科と並んでリングを披露した時には「女子のリングは男子ほどかっこよくないですね」と本音がポロリ。急性虫垂炎(盲腸)に苦しんだ年明けから、アジア競技大会での3冠王まで、山あり谷ありの2010年を笑顔で締めくくった。

 一方、男子のMVPである張継科は自らの2010年を振り返り、こうコメントしている。「直通モスクワの第2ステージで代表権を獲得できたことが、自分にとっては最も大きい出来事だった。チーム内で実力を示すことができて自信がついたし、世界団体選手権にも出場できた。もしモスクワに行けなかったら、その後の団体戦(ワールドチームカップやアジア競技大会)でもメンバーに入れなかったと思う」。モスクワ大会決勝のドイツ戦3番で勝利をあげ、中国男子チームの主力選手としての地位を固めた2010年。来年5月の世界選手権ロッテルダム大会では、一気に頂点を狙う構えだ。

Photo上:ライバルの馬龍から、MVPの座を奪取した張継科
Photo下:李暁霞、超級プレーオフでの活躍は見事だった