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中国リポート

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 出会いあれば別れあり。結婚で明けた2011年の中国リポート、続いては離婚のニュース。泥沼の様相を呈していた馬琳の離婚問題が、ようやく決着したようだ。
 2004年8月に女優の張寧益(チャン・ニンイ)と極秘裏に入籍していた馬琳。しかし、馬琳は遠征や集合訓練、張寧益は映画の撮影などで忙しく、私生活でのすれ違いから、08年12月には別居状態に。そして09年9月、馬琳は張寧益との離婚がすでに合意に達し、ふたりの財産分与を巡って、2カ月前に法院(裁判所)に提訴したことを明らかにした。

 この馬琳の離婚騒動については、中国でもスポーツ界のニュースというより芸能ニュースとして大きく取り上げられ、連日大きく報道されていた。情報の正確性に疑問もあり、中国リポートでは特に取り上げてこなかったが、両家の親族も加わってかなり過激な“舌戦”が展開されていた。「04年アテネ五輪での馬琳のダブルス金メダルは出来(でき)レースで、金メダルを取ることは事前に決まっていた」「馬琳はコーチの呉敬平に、賄賂として高級車のBMWを贈った」などの張寧益の発言に、たまらず中国卓球協会が会見を開くひと幕も。国家体育総局卓球・バドミントン管理センターの劉風岩主任は、「五輪での優勝者の内定などはありえない。また、BMWは五輪の金メダリストには特別価格で車を販売するので、その特別価格で馬琳が車を買って、呉敬平コーチが後で支払っただけのこと」と会見でコメントしている。

 財産分与の金額として、50万元(約625万円)を提示していた馬琳。しかし、裁判所に財産の総額を申告するよう命じられ、広東省、北京市などに5つの家や別荘、車3台、2000万元(約2億5千万円)の預金があるとも報じられた。そして結局、北京市大興区法院は馬琳に対し、500万元(約6250万円)を6月末日までに張寧益に支払うことを命じた。さらに北京市にあった800万元相当の別荘も張寧益の所有となり、財産分与では張寧益に軍配が上がった形だ。
 男子「直通鹿特丹(直通ロッテルダム)」の抽選の席上で取材に応じた馬琳は、「今はとにかく練習に集中できるのが一番うれしい。頭を悩ませることが何もなくなったのは、良いことだと思う」とコメント。離婚問題が終わりを告げたことに安堵の思いをのぞかせた。昨年は「直通莫斯科(直通モスクワ)」でつまずいた馬琳、まずは確実に世界選手権の代表切符を獲得したいところだ。

Photo:12月24日のクリスマスイブに、裁判所から判決が下った馬琳