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中国リポート

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 1月7~9日まで、北京市の国家体育総局トレーニングセンターで行われた男子「直通鹿特丹」第1ステージ。出場した16名が4名ずつの予選リーグを行い、上位2名が準々決勝に進むという「ワールドカップ方式」で行われた。「総当たりのリーグ戦は選手たちの消耗が激しく、故障する選手が出てくる可能性もある。これからプロツアー5大会が控えていることも考慮して、試合数が多くなりすぎないようにした」(劉国梁監督)。ラケット検査や試合前のコールも国際大会と同様に行われ、結果は以下のとおりとなった。

★男子「直通鹿特丹」第1ステージ 1.7~9

●予選リーグ ※勝/負
A:1. 張継科(3/0)/2. 陳杞(2/1)/3. 雷振華(1/2)/4. ジャイ一鳴(0/3)
[張継科 4-0 陳杞][張継科 4-3 雷振華][陳杞 4-3 雷振華]
B:1. 王皓(3/0)/2. 閻安(2/1)/3. 王励勤(1/2)/4. 李平(0/3)
[王皓 4-2 閻安][王皓 4-0 王励勤][閻安 4-1 王励勤]
C:1. 馬龍(3/0)/2. 張超(1/2)/3. 周雨(1/2)/4. 馬琳(1/2)
[馬龍 4-2 馬琳][馬琳 4-3 張超][周雨 4-1 馬琳]
D:1. ハオ帥(3/0)/2. 許シン(2/1)/3. 方博(1/2)/4. 邱貽可(0/3)
[ハオ帥 4-1 許シン][許シン 4-2 方博][方博 4-3 邱貽可]

●準々決勝
張継科 -9、7、-6、7、9、6 張超
ハオ帥 7、10、8、9 閻安
陳杞 2、2、12、11 馬龍
王皓 -11、-10、8、8、8、6 許シン
●準決勝
張継科 12、8、5、7 ハオ帥
王皓 2、-3、-3、6、5、9 陳杞
●決勝 王皓 7、-6、5、10、7 張継科

★順位決定戦後の最終順位
1. 王皓/2. 張継科/3. 陳杞/4. ハオ帥/5. 張超/6. 許シン/7. 馬龍/8. 閻安
9. 李平/10. 王励勤/11. 馬琳/12. 邱貽可/13. 方博/14. 周雨/15. 雷振華/16. ジャイ一鳴

 王皓が若手の挑戦を退け、中国男子の代表第1号となった。準々決勝で、馬龍が陳杞に予想外のストレート負けを喫したことで、当たりが楽になった部分はあるが、要所を抑える勝ちっぷりを見せた。「新年に良いスタートを切れて満足している。今は試合の流れを自分でコントロールできているし、その部分では周りより優位に立っていると思う。もうスランプからは抜け出した。より遠く、高い目標に向かっていけるよ」(出典『上海青年報』)と王皓は笑顔でコメント。その眼が出場を決めたロッテルダム大会ではなく、来年のロンドン五輪を向いていることは明らかだ。
 一方、劉国梁監督はコメントの中で「王皓は総合的な技術、戦術では世界のトップにある」としながらも、「彼にとってより重要なのは、より緻密かつ大胆に相手に立ち向かっていくこと。この部分で馬琳クラスになれば、間違いなく選手としてのピークを迎えられるだろう」(出典『華奥星空』)と指摘している。準々決勝で許シンに2ゲーム先取され、準決勝で陳杞に1-2とリードされた戦いぶりについて、「サウスポーに対する課題がまだ潜んでいるな」とチクリとやることも忘れなかった。

 ロッテルダム大会に出場できるか、注目を集めている馬琳と王励勤は予選リーグで敗退。ふたりは9~12位決定戦で相まみえ、王励勤が3-1で馬琳を破ったが、順位決定戦ではそれほど参考にならない。「彼ら(馬琳・王励勤)は“冬眠”しているようなもので、去年の王皓も同じような状態だった。5月くらいになって、ビッグゲームの時期を迎えれば、必ず調子は上向いてくるはずだ」(劉国梁)。風邪を引き込み、調子が上がらなかったという王励勤は、モスクワ大会で活躍した馬琳に比べ、より厳しい立場に置かれている。

Photo上:王皓、「直通鹿特丹」は代表一番乗り
Photo中:王励勤は予選リーグで閻安に完敗、「二王」は明暗を分けた
Photo下:「直通鹿特丹」第1ステージの終了翌日、35歳の誕生日を迎えた劉国梁監督