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中国リポート

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 1月10日、四川省男子卓球チームが、中国の大手家電メーカーである四川長虹電器股フェン有限公司と年間330万元(約4200万円)×3年間のスポンサー契約を結んだことを発表。1月14日に四川省綿陽市で調印式が行われた。今シーズンの超級リーグには「四川長虹電器」として参戦することになりそうだ。
 四川長虹電器は日本のパナソニック、アメリカのマイクロソフトとも業務提携を結び、カラーテレビのシェアでは中国国内でトップクラスの家電メーカー。07年3月から中国卓球協会ともスポンサー契約を結んでおり、中国選手のウェアを飾る「CHANG HONG」のロゴに見覚えのある方も多いはず。本社のある綿陽市が08年5月の四川大地震で大きな被害を受けたが、その後も業績は好調のようだ。ちなみに綿陽市は、昨年12月の世界ジュニア選手権で女子チャンピオンとなった朱雨玲の出身地でもある。

 2005~2009年まで、食品・酒造大手の四川全興と5年間のスポンサー契約を結んでいた四川省男子チーム。05・06年は9位とやや苦戦したものの、07年には助っ人として馬龍を獲得して3位と大健闘。08・09年もハオ帥が加入して5位と、安定した成績を残してきた。
 しかし、昨シーズンは四川全興とのスポンサー契約が切れ、新しいスポンサーの獲得が難航。四川郵政貯蓄銀行と四川先鋒汽車のダブルスポンサーでようやく話がまとまり、水谷隼選手(明治大・スヴェンソン)を獲得して超級リーグに臨んだものの、超級リーグに残留するのが精一杯だった。昨シーズン、江蘇熔盛重工という大型スポンサーを迎えた八一解放軍男子チームが2位に躍進したように、スポンサーとの複数年契約をバックに強化と育成を進めていくことが、超級リーグでも好成績のカギとなる。今シーズンの超級リーグも、地元選手である邱貽可と許鋭鋒がチームの中心となる四川省男子チーム。国内の中堅選手を獲得しても、降格圏からの脱出はかなり厳しいが、どこまで成績を伸ばせるか。

 なお、四川省男子チームとの契約調印式に先立ち、四川大地震の慰問大会として王皓、王励勤、郭炎ら中国のトップ選手が参加した「長虹大師杯(マスターズカップ)中国卓球2010総決賽」が開催。こちらの大会の模様もお伝えします。

Photo上:ウェアに入った長虹のロゴ
Photo下:邱貽可、今年も試練のシーズンになりそうだ