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中国リポート

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 1月26~30日に行われたITTFプロツアー・イングランドオープン。男子シングルスで陳杞が久々の優勝を果たした。準決勝で王励勤を国際大会で初めて破り、決勝でも大の苦手としていた馬琳を4-1で撃破。陳杞がプロツアーを制するのは07年オーストリアオープン以来、実に17大会ぶりとなる。
 王皓と馬龍が代表の最有力候補。馬琳、張継科、許シンがそれに続き、王励勤はやや苦しいというのが、ロンドン五輪を巡る国家男子チームの情勢。「遅すぎた男」陳杞の今回の優勝、何とも微妙なタイミングだ。「直通鹿特丹」の第1ステージでは、準々決勝で馬龍に4-0で完勝して、「陳杞の今までの試合ではベストゲーム」(劉国梁監督)とお誉めの言葉を頂いており、好調を維持しているようだ。

 陳杞はダブルスでは際立った成績を残してきたダブルスの名手。ロンドン五輪でも団体戦のダブルス要員として、3人目の代表に抜擢される可能性はゼロではない。07年世界選手権で馬琳、09年世界選手権で王皓、10年ドイツオープンで馬龍と組んでタイトルを獲得しており、ペアリングにも大きな不安はない。陳杞が所属する江蘇省チームのジン(革+斤)魯芳総監督は、「陳杞はどうしてもロンドン五輪に出場したいと言っていたし、今回の優勝は我々に希望を与えるものだ。今後のプロツアーや直通鹿特丹で安定した成績を残せれば、、世界選手権や五輪に出場するチャンスも出てくる」(出典『現代快報』)とコメントしている。

 オールラウンドなプレースタイルとは言いがたいものの、一撃必殺のパワードライブと相手を圧倒するガッツで「殺神」と称される陳杞。周期不定の休火山が、再び活動期に入ったのか。劉国梁監督の“微博”でのコメントが面白いので、最後に引用しておこう。「杞子終于“死人”放屁…有緩了?!(“死人”だった陳杞が、ついに一発ぶっ放した、…生き返ったのか?」。「死人放屁」は「生き返る」という意味の慣用句らしいです…。

Photo上:まだまだ死んでいないところを見せた陳杞
Photo下:「国家チームの競争は激しいほどいい」と劉国梁監督