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中国リポート

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 2008年の北京五輪で女子団体銀メダル、そして2010年の世界団体選手権モスクワ大会決勝で中国女子を破る歴史的な勝利を挙げ、金メダルを獲得したシンガポール女子チーム。選手たちは一躍シンガポール・スポーツ界のビッグスターとなり、シンガポール卓球協会も次々に大企業とスポンサー契約を結んでいる。
 『聯合早報』の報道によれば、今年だけでアシックス(3年契約/20万シンガポールドル)、スポーツ飲料メーカーの100PLUS(3年契約/75万シンガポールドル)、三菱電機(3年契約/30万シンガポールドル)の3社と矢継ぎ早に契約。そして7月13日、新たにシンガポールのアパレルブランド「鰐魚牌」とスポンサー契約を締結した。1シンガポールドルは日本円で65円くらいだ。

 「鰐魚牌」を日本語に訳すと「クロコダイル」。ただし、日本のヤマトインターナショナルが展開する有名なブランド「クロコダイル」とは全く別のブランドで、正確には「クロコダイル・インターナショナル(鰐魚国際)」。日本のクロコダイルにそっくりなワニのロゴが目印だ。同じワニのロゴではフランスの「ラコステ」も有名で、日本の「クロコダイル」と「ラコステ」もかなり紛らわしいが、「クロコダイル・インターナショナル」と「ラコステ」も、中国でロゴの使用差し止めを巡り、裁判で争ったりしている。

 シンガポール卓球協会に対し、向こう10年間の選手育成費および強化費として、100万シンガポールドル(約6500万円)を援助する「クロコダイル・インターナショナル」。洪文展CEOは「弊社は昨年のユース五輪でウェアのオフィシャルサプライヤーとなり、また今回もシンガポール・スポーツ界の発展のために協力することができて、非常にうれしい。シンガポール卓球協会がよりすぐれた才能を発掘する手助けをしていきたい」とコメントしている。
 今年11月には第1回クロコダイル・チャレンジカップ卓球大会も開催される予定で、12歳以下/10歳以下/8歳以下の3つの年代で6種目が行われる。シンガポール男女チームの主力であるガオ・ニンや王越古、リ・ジャウェイといった選手たちはすでにベテラン。以前のような中国からの選手輸入も、協会間の移籍制限によって難しくなり、自前での選手育成が求められているのだ。

Photo:昨年11月のアジア競技大会(上)と、今月行われたジャパンオープン(下)での馮天薇。同じウェアと思えないくらい賑やかになった