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中国リポート

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★★★ 2011中国卓球クラブ超級リーグ 男子第2ステージ ★★★

●準決勝第1戦 8.6
[山東魯能・中電装備 3-2 浙商銀行]
 張継科 -12、-12、-9 ハオ帥○
 朱世赫 -5、-7、9、-10 馬琳○
○方博/張超 5、-7、5、-10、7 ハオ帥/徐輝
○張継科 9、7、3 馬琳
○張超 -7、4、5、9 ボル
(済南奥体センター体育館)

●準決勝第2戦 8.9
[浙商銀行 3-2 山東魯能・中電装備]
○ボル -7、6、-9、8、4 朱世赫
 馬琳 -12、-4、-6 張継科○
○馬琳/ハオ帥 -7、-9、10、7、9 張超/方博
 ボル 7、-7、-8、5、-8 張継科○
○ハオ帥 9、-7、3、-9、9 張超
(浙江省富陽市体育館)

●準決勝第3戦 8.10
[浙商銀行 3-1 山東魯能・中電装備]
 ボル -7、-12、-7 方博○
○馬琳 5、-5、8、-9、10 張継科
○馬琳/ハオ帥 9、6、3 方博/宋鴻遠
○ボル 18、途中棄権(4-1) 張継科
(浙江省富陽市体育館)
★浙商銀行が決勝進出!

 男子超級リーグの第2ステージ準決勝、浙商銀行と山東魯能・中電装備の一戦は、第1戦トップで張継科がハオ帥にストレートで敗れるという、予想外の一戦で幕を開けた。
 第1ゲーム10-9、第2ゲーム10-7とゲームポイントを握ったところから逆転を許した張継科。「国家チームで同じグループで練習しているハオ帥には慣れられているけど、第2ゲームはもっと大事にプレーすべきだった」(張継科)。0-2とリードされた山東だったが、4番で張継科が馬琳に完勝し、ラスト張超が得意のパワードライブでボルに競り勝った。

 第2戦は浙商銀行のホーム、浙江省での開催。浙商銀行は右肩と手首の故障が思わしくない馬琳に替えて、ボルをシングルス2点起用。2-1と勝利に王手をかけた浙商だが、4番のボルvs.張継科は大激戦。5月の世界選手権では張継科が驚異の当たりでボルを破ったが、この試合は最終ゲーム6-6となり、最後まで勝負はわからなかった。最後は張継科の攻撃力がわずかに勝り、再び張継科に軍配。
 しかし、浙商はラストで好調のハオ帥が、張超にゲームオール9点で勝利。5試合中4試合がゲームオールにもつれこむ接戦を制し、第3戦に持ち込む。

 勝負の第3戦。トップでボルが敗れた浙商は、2番馬琳が張継科にゲームオールジュースで劇的勝利。
 「ボルが負けても、チームのメンバーにはプレッシャーはそれほどなかった。ぼくらは最もハードな状況を想定して準備をしてきたんだ。張継科との試合では、チームのみんなが力一杯応援してくれた。勝てたのもみんなのおかげだ。ケガはかなり悪いけど、今日の張継科戦は、本当に実力以上のものが出せたと思う」(馬琳)。ここ一番の勝負強さ、さすが「馬琳を制する者は天下を制す」と言われただけのことはある。
 そして4番は再びボルvs.張継科。第1ゲーム、4-3の場面で張継科が左ヒザを負傷。痛みをこらえて第1ゲームを戦い抜いたが、第1ゲーム終了後に5分間の治療を受けた。左脚の包帯も痛々しく、再びゲームに戻った張継科だが、1-4とリードされたところで無念の棄権。山東の2連覇の夢は断たれた。幸い、張継科は膝蓋前滑液包炎と診断され、1週間程度の休養で競技に復帰できそうだ。

 悲願の優勝に王手をかけた浙商銀行。ドイツではほとんどアルコールを口にしないボルも、馬琳やハオ帥とビールや茅台酒を飲み、明け方近くまで騒いだという。祝い酒は別離の酒でもある。残念ながらボルは契約上の問題で、ブンデスリーガがシーズンに入る9月のプレーオフ決勝には出場できない。「決勝でプレーしたいと心から思っているけど、ぼくはドイツに戻らなければならない。本当に残念だよ」(ボル)。スポット参戦が多いヨーロッパ選手でありながら、この2カ月間はフル参戦に近い形でベンチに入ったボル。世界ランク2位の実力を示す一方で、ロンドン五輪への並々ならぬ意欲を感じさせた。

準決勝のもうひと試合は、引き続きお伝えします……。

Photo上:ボル、浙商銀行の決勝進出を花道にドイツへ帰国
Photo中:張継科、超級2連覇はやはり容易ではなかった
Photo下:第3戦、故障と戦いながら単複2点を奪った馬琳
(photoはすべて11年世界選手権)