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中国リポート

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 中国リポート、またしてもご無沙汰を致しました。中国リポート担当、なかなか中国リポートに取り組む時間が作れず、本当に申し訳なく思っております。週に2回はアップしていくペースが作れるまで、どうかご容赦ください……。

 久々の更新は、10月5~13日に江蘇省・張家港市で開催されている全中国卓球選手権。全中国選手権は、4年に1回の全中国運動会に比べると、指導者・選手のボルテージがかなり下がる大会。例年、番くるわせが多いのだが、今年は少し状況が異なる。開催まで1年を切ったロンドン五輪。代表の最後の椅子、団体戦の3番手を狙う選手たちにとっては、実力をアピールする貴重な舞台であり、すでに推薦出場枠を獲得した選手も代表の名を汚すプレーはできない。
 中国男子チームの劉国梁監督も「ロンドン五輪前では最も重要なテストマッチ」と位置づけたこの大会。今回は個人戦が先に行われるタイムテーブルだったので、まずは男子シングルスからお伝えしよう。

★★★ 2011全中国卓球選手権 10.5~13/江蘇省・張家港市 ★★★

〈男子シングルス〉
●3回戦

王皓(解放軍) 4-2 侯英超(北京市)
閻安(北京市) 4-1 許シン(上海市)
王励勤(上海市) 4-2 方博(山東魯能)
馬琳(広東省) 4-0 朱霖峰(四川省)
馬龍(北京市) 4-3 陳曦(福建省)
李平(天津市) 4-1 ハオ帥(天津市)
陳杞(四川省) 4-1 邱貽可(四川省)
張継科(山東魯能) 4-0 張超(広東省)
●準々決勝
馬琳 12、-9、-7、8、-7、7、8 王励勤
王皓 -6、-9、5、8、6、3 閻安
馬龍 7、9、6、3 李平
張継科 8、6、7、-7、-8、8 陳杞
●準決勝
馬琳 -9、7、8、-4、9、6 王皓
馬龍 5、3、-6、-9、6、-9、10 張継科
●決勝
馬龍 6、-7、9、3、9 馬琳

 男子シングルスを制したのは馬龍。8月末の中国オープン、9月のオーストリアオープンにアジアカップ、そしてこの全中国選手権と1カ月余りの間に4つの金メダルを獲得。そのうち3大会で現世界チャンピオンの張継科を破っている。いずれもスコアは接近しているが、馬龍の「張継科キラー」ぶりは健在だ。「ロッテルダム大会で、馬龍に当たらずに優勝した張継科はラッキーだった」と言うファンが中国で出てくるのも不思議ではない。

 「やはり最近好調なのが優勝できた原因だと思う。精神的にも乱れることなく、相手に向かっていくことができたよ」(馬龍)。決勝を戦った馬琳は、2日間で8試合を戦い抜くハードスケジュールに敗れた感もあり、王励勤と王皓を連破しての決勝進出は首脳陣にも高く評価されている。勢いと攻撃力の馬龍か、経験とテクニックの馬琳か。北京五輪の団体3番手は、この「二馬」に絞られてきたようだ。

Photo:全中国選手権の男子決勝で火花を散らした馬龍(上)と馬琳