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中国リポート

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  ITTF(国際卓球連盟)は2008年1月から、ジュニアの大会で揮発性有機溶剤を含む接着剤(以下スピードグルー)の使用を禁止し、検査を実行する。これに先がけ、すでにドイツでは9月1日から、ジュニアの大会でスピードグルーの使用が禁止された(欧州リポート2007/07/30参照)。

  中国でも、今年12月の全国青少年集合訓練、国家ジュニアチーム選抜リーグ戦では、ラバーの検査が行われる。スピードグルーを使用すると失格、というほど厳格なものではないようだが、ジュニア選手たちに水溶性グルーを普及させるのが目的のようだ。また、9月7~11日まで行われた中国卓球クラブ甲Aリーグ(超級リーグのひとつ下のリーグ)で、水溶性グルーの使用方法が紹介された。
 すでに中国国内でも、欧州メーカーや、紅双喜などの国内メーカーが水溶性グルーを発売している。ちなみに中国語で水溶性グルーは水溶(シュゥイロン)ジャオ(月+交)水(ジャオシュゥイ)。

 来年8月の北京五輪まではスピードグルーが使用できるとはいえ、卓球大国・中国にとってもスピードグルーの禁止は大問題。2000年9月の40mmボールの導入以上にプレーへの影響は大きいかもしれない。
 トップ選手たちはこれまで、時には10回以上もスピードグルーを重ね塗りして、粘着性ラバーの弱点である弾みの悪さを補ってきた。新しいスピード増強剤の開発や、より弾みの良い粘着性ラバーの開発も進むだろうが、しばらくは試行錯誤の時期が続きそうだ。

Photo:現国家女子チームコーチの孔令輝も、現役時代はグルーイングに長い時間をかけていた