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中国リポート

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 5月29日~6月2日に中国・内蒙古自治区のフフハト(呼和浩特)体育館で行われた「2012中国卓球クラブ甲Aリーグ」の第1ステージ。女子のメンバーの顔ぶれを見ていると、実に見どころが多い。
 ジャパンオープン女子シングルス優勝のション・イェンフェイ(沈燕飛/スペイン)、ロンドン五輪韓国女子代表の石賀浄、タイペイの強打者・黄怡樺といった大物選手がいるかと思えば、日本リーグの現役プレーヤーである肖萌(アスモ)、彭雪(サンリツ)、高瑜瑤(十六銀行)もいる。戦型を見てみても、圧倒的に多いのはシェークドライブ型だが、右ペン両面裏ソフトの張薔、右ペン表ソフト速攻の王大琴なども頑張っている。

 第1ステージでは、日本からはMIKIHOUSEチーム(酒井春香・松本優希・成本綾海)と、谷岡あゆか(JOCエリートアカデミー/帝京)が出場。その戦績は以下のとおり。

MIKIHOUSE ……25チーム中25位
酒井春香 ……シングルス2勝5敗
成本綾海 ……シングルス3勝5敗
松本優希 ……シングルス0勝9敗
※酒井/松本ペア2勝2敗、酒井/成本ペア1勝3敗


・主な対戦成績
酒井 7、-4、7、8 袁雪チャオ(2009全中国ジュニア団体優勝)
酒井 -6、-9、-4 劉高陽(2011アジアジュニア優勝)
成本 6、8、-8、7 呉ジエ(2009U-17挑戦賽出場)
成本 6、4、-9、-6、4 史尖(元国家2軍チーム)
松本 -11、-7、-6 楊艶梅(2011ジュニアサーキット成都大会ベスト8)
松本 -6、3、-8、-8 江越(国家2軍リザーブ(集合訓練)チーム)

谷岡あゆか(江蘇中超電䌫) ……シングルス4勝4敗
・主な対戦成績
谷岡 7、-6、12、7 范思チィ(2011アジアジュニア団体優勝)
谷岡 -9、-10、-8 姚俊羽(2010ジュニアサーキット成都大会3位)

 MIKIHOUSEチームは予選リーグで2-2ラストまでもつれる試合が2試合あったものの、健闘実らず25チーム中25位(結果は参考記録扱い)。左シェーク異質速攻で王子サービスの使い手である成本が3勝を挙げ、敗れた試合も惜しい内容が多い。「男性化」する中国の女子選手にはいないプレースタイルの強みか。
 全日本ジュニア王者の谷岡はシングルス4勝。トップで3勝を挙げるなど、主に前半で活躍したが、予選リーグの濮陽晨光実験中学戦ではラストでハン・ヘソン(北朝鮮/2010年世界団体代表)に敗れている。

 その他の外国選手に目をやると、ション・イェンフェイは2勝2敗と意外にも低調な成績。ションのチームメイトで、昨シーズンまで日本リーグの日本生命に所属した李佳が7勝1敗と活躍した。石賀浄は6勝3敗で、超級リーグ復帰を目指すチームの優勝(優勝は2チーム)に貢献。甲Aの常連である左シェークドライブ型のキム・ジョン(北朝鮮)は9勝3敗と大暴れ。08年世界団体選手権で王楠(中国)を破って以来、目立った成績を残していないが、その実力は未だ健在だ。

Photo上:シングルス3勝を挙げた、全日本ジュニアベスト8の成本綾海
Photo中:谷岡は帰国後、ジャパンオープンでリュウ・ジャを撃破
Photo下:甲Aリーグの常連であるキム・ジョン
(写真は上から11年度全日本、12年荻村杯、12年世界団体選手権より)