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中国リポート

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 2012年10月17日〜2013年1月27日まで行われる「2012中国卓球クラブ超級リーグ」が開幕。今シーズンは男女とも計8つのクラブによって優勝が争われ、ファーストステージの全14節が12月23日に終了。年明けの1月からプレーオフが開催される。
 また、今年の超級リーグは最下位の8位のクラブでも甲Aリーグには降格しない。そして2012&2013年シーズンの甲Aリーグの優勝チームが超級リーグに加わり、2014年シーズンは10のクラブが超級リーグに参戦する予定となっている。

 すでに17日に開幕している超級リーグ。試合結果を早速リポートしたいところだが、まだお伝えしていなかった重要な試合方式の変更がひとつある。実際に男子第1節のひと試合を例にとって説明しましょう。

〈上海金邁弛 3−2 八一熔盛重工〉
○王励勤 9、−4、9、18 周雨
○許シン 10、−5、8、11 王皓
 王励勤/尚坤 −10、−8 王皓/尹航○
 許シン 8、−7、5、−6、3−7 周雨○
○尚坤 8、8 尹航

 まず3番の王励勤/尚坤と王皓/尹航の一戦にご注目。試合が0−2の時点で終了しているが、今シーズンの超級リーグは1・2・4番のシングルスが5ゲームズマッチ、3番のダブルスと5番のシングルスが3ゲームズマッチで行われる。
 続いて4番の許シン対周雨。最終ゲームのスコアが「3−7」になっている。これが今シーズンから導入された「七分制(7点制)」という試合方式だ。5ゲームズマッチの3試合、3ゲームズマッチの2試合とも、最終ゲームはなんと7点先取で行われる。この4番の試合もただ「−3」と書くと11点制との区別がつきにくいので、少々見づらいですが最終ゲームは「3−7」と表記します。

 波乱が起こりやすいようにしてリーグを盛り上げ、テレビでの放映を考えて試合時間を短縮することが「七分制」の主な目的。夜の試合は19時半(午後の試合は15時半)スタートなので、これまでの試合方式だと23時近くまでかかる場合もあった。また、格下の選手が相手でも全力でプレーするよう、トップ選手にプレッシャーをかけるのも狙いのひとつだろう。
 「七分制」の場合、出足で0−4や0−5でリードされたら、追いつくのはかなり難しそうだ。リードされてから追いつくにしても、スコアは「0−5→3−7→7−7」、あるいは「0−4→3−6→5−7→8−8」というように推移することが多い。これを「七分制」に当てはめると、「3−7」や「5−7」の時点ですでに負けだ。11点制以上にスタートダッシュが重要になることは言うまでもない。

 この「七分制」に対して、張継科は「自分のメンタルや、スタートダッシュの能力を高める機会だと思っている。試合の内容だけでなく、ルールの改革などに対しても、ポジティブに受け止めることが大事」(出典『華奥星空』)とコメント。今シーズンの超級リーグでは番くるわせが多くなるのか、第1ステージ折り返しの第7節の終了時点で一度チェックしてみたい。

photo:「七分制」にも動じない張継科。今シーズンの観客席では、「あれ、もう終わりなの?」とキョトンとしてる人が結構いそうです