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中国リポート

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☆☆☆ 2012中国卓球クラブ超級リーグ 女子第1節 10.17 ☆☆☆

〈内蒙古銀行 3−1 山東魯能〉
○朱雨玲 −3、5、9、10 陳夢
 趙岩 6、5、−4、−9、−8 李暁霞○
○趙岩/朱朝暉 8、9 陳夢/顧玉ティン
○朱雨玲 −6、4、−4、10、5 李暁霞
(内蒙古師範大学体育館)

〈大連新衡業・上方 3−0 広東二沙〉
○文佳 7、8、4 王シュアン
○常晨晨 4、6、9 楊揚
○常晨晨/李佳イ 11、−9、3 周芳芳/徐潔
(鞍鋼体育館)

〈山西大土河・華東理工 3−1 大同雲崗・金地砿業〉
○馮亜蘭 2、4、5 馮天薇
○劉詩ウェン −11、5、7、9 李暁丹
 饒静文/馮亜蘭 −7、−3 李暁丹/李茜○
○劉詩ウェン −13、6、−8、4、5 馮天薇
(大同大学体育館)

〈八一冀中能源 3−2 北京控股集団〉
 郭躍 −5、−6、−7 丁寧○
○木子 −9、4、7、13 郭炎
○郭躍/曹臻 7、8 郭炎/李天一
 木子 −7、−6、−9 丁寧○
○曹臻 9、9 盛丹丹
(唐山体育館)

 郭躍、郭炎、劉詩ウェンらの移籍で、勢力図が大きく変化した2012年シーズンの女子超級リーグ。2010・2011年シーズンで優勝し、男女通じて史上初の3連覇を狙う山東魯能は、開幕戦で内蒙古銀行にまさかの敗戦。昨シーズンまで内蒙古銀行に所属していた陳夢と顧玉ティンが、古巣相手に手の内を読まれたか、勝ち星を挙げられず。エース李暁霞も、ホームの観衆をバックに攻勢に出た朱雨玲に競り負けた。
 日本リーグでも活躍した劉偉(95年世界3位)率いる内蒙古銀行は、悪く言うと寄せ集めのクラブだが、有望な若手が経験を積む場でもある。エースの朱雨玲は四川省チーム所属、09年シーズンを最後に超級リーグから降格している名門・江蘇省チーム所属の趙岩・朱朝暉・張薔という若手が脇を固め、遼寧省チーム出身のユ・モンユ(シンガポール)もいる。今シーズンは降格の心配がないので、若手の選手たちも思い切って戦えるはず。トップ選手たちが「五輪疲れ」を抱えているうちに勝ち星を積み重ねれば、プレーオフ(第1ステージで4位以上)進出も夢ではない。

 全中国選手権の女子団体で優勝した遼寧省チームを母体とする大連新衡業・上方は、エース劉詩ウェンが流出した広東二沙に快勝。広東二沙の戦力は、超級リーグを戦い抜くにはあまりにも厳しい。そして、その劉詩ウェンが加わった山西大土河・華東理工が、劉詩ウェンの2点獲りで難敵・大同を下している。郭炎と帖雅娜がチームを去り、陣容は一新されたが、内蒙古銀行から馮亜蘭も獲得したこのチームはかなり強い。

 解放軍チームを母体とする八一冀中能源は、郭炎が5シーズンぶりに復帰した北京控股集団に競り勝った。3番手の木子が安定した成績を残せるようになり、ダブルスで郭躍/曹臻と全中国選手権優勝ペアの木子/曹臻を使い分けられるのも強み。敗れた北京も、全中国選手権団体決勝で2敗した丁寧が、きっちり結果を残した。「試合を通じて調子を上げていこうと思っていたから、2勝できたのは予想外」と試合後の丁寧。郭炎と若手選手(李天一と盛丹丹)でペアを組むダブルスに不安があるが、ここ2シーズン続いていた「丁寧の孤軍奮闘」という状況からは脱出できそうだ。

photo上:開幕戦で李暁霞を下した朱雨玲
photo中:まゆ毛が凛々しい趙岩も、李暁霞をゲームオールまで追い詰めた
photo下:首の痛みを抱えながらダブルスで勝利を挙げ、勝利に貢献した郭躍
(写真は上から11年世界ジュニア、10年世界ジュニア、12年ロンドン五輪)