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中国リポート

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 東京はまるで夏が戻ってきたかのような暑さ。こういう天気の日には冷たいアイスやビール(?)もいいけれど、少し冷やした果物の爽やかな甘さも捨てがたい。
 中国は果物がとても美味しい。露点や市場には果物が所狭しと並べられ、甘いブドウや桃を量り売りで安く買うことができる。ちょっと値段は張るが、みずみずしいライチや、濃厚で気品のある甘さの哈蜜(ハミ)瓜もオススメだ。

 それら多くの果物に加えて、7月下旬になると北京市内に出回る巨大なブドウ(葡萄)がある。その名も「ピンパン葡萄(プゥタオ)」(字は左を参照)。直径は3.2センチから最大で4センチ以上と、ピンポン球と同じくらいの大きさがあることから、「ピンパン葡萄」の愛称で親しまれている。
 薄紫の果皮に包まれた果肉はとても甘く、酸味がほとんどない上に種もない。20年ほど前に日本から藤稔(ふじみのり)という大粒種のブドウが移入され、その中からより大粒で早熟なものが選抜されてきたのだとか。

 残念ながらこの「ピンパン葡萄」、その大きさのあまり葡萄棚に長くぶらさがっていられない。そのため生産量も少ないし、旬も非常に短い。7月下旬からせいぜい8月いっぱいまでしか出回らないため、その味わいとも相まって品切れになる店が多いそうだ。
 来年の北京オリンピックの時にはちょうど旬を迎えるこの「ピンパン葡萄」。皆さんも夏の北京を訪れた際は、ぜひ味わってみてください。(私もまだ食べたことはありません…)。

左:『新鮮なピンポン葡萄発売!』という意味。写真がないので色味だけ少し近づけてみました