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中国リポート

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 2月2〜7日に行われた、世界選手権パリ大会(個人戦)の中国女子代表選考会「直通巴黎(直通パリ)」の第1ステージ。ネット投票を取り入れるなどの工夫が見られた男子に対し、女子は23名の選手たちが6日間かけて総当たりのリーグ戦を行うという、問答無用のサバイバルバトルだ。
 第1ステージでは上位2名が世界選手権のシングルスの出場権を獲得、下位4名が1軍チームと2軍チームの入れ替え戦に回る。速報として結果だけお伝えすると、18勝2敗の李暁霞と17勝3敗の劉詩ウェンがワン・ツーフィニッシュで出場権を獲得。現世界女王の丁寧は16勝4敗で惜しくも4位となった。

 詳報はまた明日お伝えするとして、今回の女子「直通巴黎」では、故障者が相次いでいる。半ば引退状態の郭炎が故障を理由に棄権したのはともかく、まずカットの范瑛が第2日目の第6戦、趙岩との試合中に棄権。カットの選手に多いひじの故障が理由で、中国では「網球肘(テニスひじ)」と報道されている。孔令輝監督が見かねて試合を止めたそうで、范瑛はしばらく江蘇省チームに戻って調整することになる。

 そして大会第4日目の終了後、今度は頸椎を傷めながら必死で戦っていた郭躍が、ついに棄権を余儀なくされた。一時はめまいと嘔吐がおさまらない状態だったということで、その状態はかなり気がかり。それまでに9勝を挙げていたことで、3月7〜10日に行われる「直通巴黎」女子第2ステージには進出できたが、どこまで回復できるのか。

 総合1位となった李暁霞にしても、直前のオーストリアオープンでは右手首の古傷が悪化し、決勝の丁寧戦の第2ゲーム終了後に棄権している。それでも彼女は20試合を戦い抜き、代表権を獲得した。最強軍団の中で頭角を現すには、「あそこが痛い、ここが痛い」と言っていたらチャンスをつかめないのだ。

photo:病院での治療後もめまいが残ったという郭躍。ベスト8に入った03年大会以来となるパリでの世界選手権出場に、黄色信号が灯っている