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中国リポート

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 昨日2月10日、中国卓球界が生んだ巨星、荘則棟が72歳でこの世を去った。
 実は中国では、5日ほど前に入院中の荘則棟の近況が報道されていた。病院に見舞いに訪れた李富栄らとともに写真に収まっている、痩せおとろえた荘則棟の様子は、5年間に渡る闘病生活が限界に近づいていることを物語っていた。それにしても、「こんなに早くその日が来るとは…」というのが率直な感想。春節(旧正月)の日に亡くなるというのは、不世出の名選手の最後にふさわしいのかもしれない。

 2008年に末期の直腸ガンが発覚してから、二度の大手術を受けながらも、ガンは肝臓や肺をはじめ体中に転移。5年もの間命をつないだ精神力は敬服に値するが、多くの病院を経て昨年8月に北京市の佑安医院に転院してきた時には、荘則棟も尊厳死(安楽死)を望んでいたのだという。しかし、ドクターたちはそれを受け入れず、最後まで懸命に治療を続けていた。

  偉大な先輩の死に、中国男子チームの劉国梁監督が「庄老、一路走好!(荘先生のご冥福をお祈りします)」と真っ先にコメントしたのをはじめ、微博(マイクロブログ)で多くの哀悼の声が上がっている。

「どうか荘先生が安らかに眠ることができますように」(丁寧)
「大先輩に謹んで哀悼の意を表します」(張継科)
「初めて一緒に記念写真を撮ってもらった世界チャンピオンが荘先生だったことは、今でも覚えています。中国卓球の国際化を推し進め、世界選手権で初めて3連覇を達成した。たとえ病気でこの世を去り、その人はいなくなろうとも、先輩の精神は永遠に私たちの心の中に生き続ける」(許シン)
「卓球界はひとりの巨人を失った。荘先生、どうか安らかに。病魔と闘ってきたこの数年間も、あなたは常に前向きな心を失っていなかった」(秦志ジェンコーチ)


 中国の新聞やポータルサイトのニュース欄なども、荘則棟逝去のニュースを大きく扱っている。やはりその存在感は別格だったのだ。

↓荘則棟の最後の近況を伝えるニュース記事はこちら(新浪体育/中国語)
http://sports.sina.com.cn/o/2013-02-05/17536413101.shtml