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中国リポート

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★★★ 男子「直通巴黎」・第3ステージ 3.1〜5/江蘇省鎮江市 ★★★

●男子E〜F組(A〜C組の敗者によるリーグ戦)
E:1.閻安(2勝0敗)/2.馬琳(1勝1敗)/3.陳杞(0勝2敗)

閻安 6、4、−6、9 馬琳
閻安 3、8、5 陳杞
馬琳 8、7、4 陳杞

F:3選手が1勝1敗で並ぶ
樊振東 10、−6、9、4 王皓
王皓 2、7、10 ハオ帥
ハオ帥 −10、11、−5、5、7 樊振東

※1ゲームマッチによる再試合
王皓 14−12 樊振東
樊振東 11−9 ハオ帥
王皓 12−10 ハオ帥

★閻安、王皓がパリ大会のシングルス出場権獲得!

 お伝えするのが遅れてしまいましたが、「直通巴黎」男子第3ステージの最終結果。途中経過でお伝えした許シン、張継科、馬龍に続き、王皓と閻安がパリ大会のシングルス出場権を獲得した。

 まずEグループでは、序盤のCグループで惜しくも代表権獲得を逃した閻安が、馬琳と陳杞を連破。「(第3ステージは)9人中5人が代表になれるのだから、自分にもチャンスは十分あると思っていた。パリ大会ではベスト4を目指したい」と強気なコメントを残した。同世代のライバル、方博や周雨に大きく差をつけるチャンスを得た。
 一方、33歳の馬琳は協会推薦でのパリ大会出場がなるかどうか。すでに5人が代表に決定し、残る出場枠はふたつ。第3ステージに進んだハオ帥・樊振東・馬琳・陳杞の4人を差し置いて、周雨や方博らが抜擢されるとは考えにくいが……。中国卓球協会が、今までの馬琳の貢献を考慮するか、それともあくまで若手の育成を重視するか。五輪の前年の大会ではないので、ここは馬琳が出場するのではないだろうか。

 そしてFグループでは王皓が最後の代表切符を手にしたが、世界ジュニア王者の樊振東が出場権獲得まであと一歩だった。台上から両ハンドドライブで積極的に攻めて、王皓を3−1で撃破。ハオ帥戦もゲームカウント2−1でリードしたが、ここからプレーに安定性と積極性を欠き、第4ゲーム1−5、第5ゲーム1−7と大量リードを許して敗れた。
 1勝1敗で並んだとはいえ、得失ゲーム数で順位を決めるなら樊振東が1位だったのだが、この第3ステージは誰かが2連勝するまで終わらず、続いて1ゲームマッチのリーグ戦が行われた。ここでも樊振東は王皓を9−3と大きくリードしたのだが、ここから勝負を焦って9−9に追いつかれ、その後も3回のマッチポイントを奪いながら逆転を許した。結局、2試合に競り勝った王皓が辛くも出場権を手にしている。

 まだ(公称では)16歳になったばかりの樊振東。パリ大会の代表に選ばれれば、17歳で世界選手権に出場した劉国梁(93年イエテボリ大会)や馬琳(97年マンチェスター大会)の記録を抜き、中国男子チームの新記録となる。自力で出場権を獲得することはできなかったが、何らかの形でパリ大会の代表に選ばれる可能性が高そうだ。

photo左:ようやく頭角を現してきた閻安。ちなみに今は金髪
photo右:「板さん」樊振東はパリに行けるか。今、パリは日本食がブームらしいです