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中国リポート

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 3月5〜8日に行われた女子の「直通巴黎(直通パリ)」・第2ステージ。開催地となったのは、内蒙古自治区のオルドス(鄂爾多斯)市。巨額を投じてビル群やニュータウンが建設されながら、住む人がおらずにゴーストタウンと化しているという。
 そんな少々不気味な街で行われた第2ステージは、驚くべき結果となった。代表権を獲得したのは武楊と胡麗梅というふたりのチョッパー。しかも胡麗梅は世界女王・丁寧を二度も破ったのだ。結果は下記のとおり。

☆☆☆ 女子「直通巴黎」・第2ステージ 3.5〜8/内蒙古自治区・オルドス市 ☆☆☆

〈第1ステージ〉

A:1.朱雨玲(3勝0敗)/2.李暁丹(1勝2敗)/3.王シュアン(1勝2敗)/4.馮亜蘭(1勝2敗)
B:1.丁寧(3勝0敗)/2.常晨晨(1勝2敗)/3.曹臻(1勝2敗)/4.盛丹丹(1勝2敗)
C:1.文佳(3勝0敗)/2.武楊(2勝1敗)/3.顧若辰(1勝2敗)/4.趙岩(0勝3敗)
D:1.胡麗梅(3勝0敗)/2.陳夢(1勝2敗)/3.饒静文(1勝2敗)/4.楊楊(1勝2敗)

※各グループ1位の選手は準々決勝進出
※2〜4位の選手によるリーグ戦を行い、各グループ1位の李暁丹・常晨晨・武楊・陳夢が準々決勝進出

〈第2ステージ〉
●準々決勝

朱雨玲 3−0 陳夢   武楊 3−0 文佳
胡麗梅 3−2 李暁丹  丁寧 3−2 常晨晨
●準決勝
武楊 −5、−4、6、10、8 朱雨玲
胡麗梅 12、10、9 丁寧
●決勝 武楊 1、10、2、9 胡麗梅
★武楊が3人目の中国女子代表に決定!

〈第3ステージ〉※4選手のトーナメントの勝者が胡麗梅と対戦
●1回戦

李暁丹 8、9、−9、6 朱雨玲
丁寧 −2、9、9、−5、9 陳夢
●2回戦 丁寧 8、5、−9、5 李暁丹
●決勝 胡麗梅 −10、10、8、8、5 丁寧
★胡麗梅が4人目の中国女子代表に決定!

 武楊が第1ステージ2位から勝ち上がり、代表権を獲得したのも結構なニュースなのだが、いかんせん胡麗梅が残したインパクトが大きすぎる。何しろ一度もシニアの国際大会に出たことのない(ITTFジュニアサーキットには出場)、世界ランキングも持っていない選手が、いきなり世界選手権のシングルスに五星紅旗をつけて出場するのだ。中国のマスコミは「史上最大のダークホース」と書き立てている。

 まだ18歳の胡麗梅は、右シェークフォア裏ソフト・バック粒高のカット主戦型。3月1日に終了した2軍チームと1軍チームの入れ替え戦で優勝して1軍チームに昇格し、さらに頸椎を傷めた郭躍の欠場によって、幸運にも「直通巴黎」に出場した。第1ステージを1位通過しただけでも番狂わせなのだが、世界女王を二度までも破った。第3ステージの代表決定戦では、第2ゲーム2−7、第3ゲーム3−7のビハインドから逆転したのだから驚く。

 「うれしいし、とても興奮しています。2試合目は4−1で勝てるとは思っていなかった。パリ大会ではまず外国選手に負けないことが大事。あとは一試合ずつ頑張るだけです」(胡麗梅/出典:『網易体育』)。「将来の目標は世界チャンピオン」とも語った胡麗梅。そろそろ原稿が長くなってきたので、胡麗梅ちゃんの紹介はまた後ほど……。