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中国リポート

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 「郭躍はすでに世界選手権パリ大会のシングルスへの出場は不可能だ。これまでに安定して好成績を収めてきた李暁霞とのダブルスは、出場の準備を進めているが、まだパリ大会に出場できるかどうかはわからない」(中国女子チーム・孔令輝監督)

 先月行われた、中国女子チームの世界代表選考会「直通巴黎(直通パリ)」の第1ステージで、頸椎を傷めたことによる目まいや吐き気などを訴え、途中棄権した郭躍。武楊と胡麗梅が代表入りを決めた第2ステージも棄権していた元世界女王に対し、孔令輝監督は「その症状がいまだに改善されない」として、郭躍がパリ大会のシングルスには出場しないことを明言している。すでに2カ月近く、計画的な練習ができていない状態だという。

 腰やひざ、あるいは肩の故障に比べて、卓球選手の頸椎の故障というのはそれほど耳にする機会はない。しかし、人体の要衝(ようしょう)として、傷めると全身に影響を与え、しかも治りにくいと言われるのが頸椎の故障だ。
 03年パリ大会ではわずか14歳で世界選手権デビューを飾り、ベスト8に入った早熟な天才少女・郭躍。07年世界選手権での優勝をピークに、ゆるやかな下降曲線をたどるその競技人生は今、大きな危機を迎えている。3連覇がかかる女子ダブルスだけでも、何とか出場してもらいたいものだが……。
  • 競技人生のピンチを迎えた郭躍