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中国リポート

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 10月2日、国際卓球連盟(ITTF)から最新の世界ランキング(WR)が発表された。今回の世界ランキングは、中国的視点(?)から見るとなかなか興味深いものになっている。いくつかのトピックスをご紹介しよう。

1.グッバイ「卓球王子」。孔令輝の名前がランキングから消滅

 前回のランキングで24位だった孔令輝が、ついに世界ランキングから姿を消した。
 昨年10月に全中国選手権で敗れた後、引退を表明し、現在は国家女子1軍チームで郭躍、劉詩ブンらの指導に当たっているが、世界ランキングからその名前がなくなるというのは、やはり寂しいものがある。

 6歳で卓球を始め、父親である孔祥智コーチのもと、早くからその才能を開花させた孔令輝。中国男子の低迷期に彗星のように現れ、1994年のアジア選手権で18歳にして優勝。翌95年の世界選手権では初出場初優勝を飾り、中国の男子選手として、初のシェーク攻撃型の世界チャンピオンとなった。
 その後も、96年アトランタ五輪ダブルス優勝、97・99・05年世界選手権ダブルス優勝、2000年シドニー五輪金メダルなど、中国卓球史上に残る輝かしい成功を収めてきた。その人気は中国の卓球選手の中でも群を抜いており、端正なルックスから「ピン壇王子(卓球界の王子)」と呼ばれ、写真集も発売されるほどの人気を誇った。

 出場した最後の国際大会は、昨年9月に横浜で行われたフォルクスワーゲンオープン荻村杯だった。今後はコーチとしての手腕に期待したい。

Photo上:流れるようなオールラウンドプレーで観る者を魅了した
Photo下:5月のザグレブ大会での孔令輝は、ちょっと太り気味。劉国梁の二の舞にならないといいのだが…