スマホ版に
戻る

中国リポート

トップニュース中国リポート

3.世界ランク486位にCHEN Longcanが登場?

 毎月のように新しい選手が登場してくる世界ランキング。そこで、10月発表の世界ランキングを隅々まで見渡してみると、486位にとんでもない選手がランクインしている。CHEN Longcan。この選手が誰だか、お分かりだろうか?

 このCHEN Longcanこそ、1985年世界選手権準優勝、88年ソウル五輪ダブルス金メダリストの陳龍燦(チェン・ロンツァン)その人なのだ。天才肌の右ペン表ソフト速攻型で、多彩な台上プレーとドライブ・スマッシュの速攻連打で一時代を築いた。90年に国家チームを引退したあと、日本リーグの和歌山銀行、日産自動車でも活躍していたので、日本の卓球ファンにも馴染みがある。
 陳龍燦は現在42歳、四川省チームの総監督を務めているが、昨日お伝えした成応華同様、7月のUSオープンに「腕試し」で参戦。日産自動車を離れてから7年間、練習らしい練習をしていなかったにも関わらず、アメリカ、カナダなどの代表選手をなぎ倒したが、準々決勝で倉嶋洋介選手(協和発酵)に3-4で敗れた。USオープンは今年はITTFプロツアーの中に組み込まれておらず、大会としてのランクも低いため、486位というランキングになってしまったようだ。

 中国国内でもほとんど話題になっていない、元五輪金メダリストの極秘参戦。観客たちは思わぬ大物選手の登場に喜んだようだ。来年もまた、アメリカの卓球ファンの前に元気な姿を見せてくれるかもしれない。

Photo:ITTFの世界ランキングでは、所属する協会がなぜかUSAになっている陳龍燦。ITTFは陳龍燦だと認識しているのだろうか?