重慶の重慶市体育館で開幕した2015年超級リーグプレーオフ。女子準決勝の第1試合、丁寧率いる北京首鋼と、劉詩ウェンがエースの大土河・華東理工の対決はラストまでもつれたが、北京が勝利。明後日の決勝へ駒を進めた。結果は下記のとおり。
〈北京首鋼 3ー2 大土河・華東理工〉
盛丹丹 9、ー5、ー9、ー8 劉詩ウェン○
○丁寧 8、ー4、2、8 江越
○文佳/馮亜蘭 10、ー8、7ー2 車暁㬢/江越
丁寧 ー9、ー3、7、4、5ー7 劉詩ウェン○
○馮亜蘭 8、4 車暁㬢
※すべて最終ゲームは7点制/ダブルスと5番は3ゲームズマッチ
前半は予想どおり1ー1。小柄ながら、馬力のあるパワードライブで劉詩ウェンのフォアを突いた盛丹丹、堅いバックブロックと突然の速攻で丁寧を苦しめた左腕・江越、いずれも健闘したが、両エースの堅陣は崩れず。
勝負のポイントはダブルス。文佳/馮亜蘭が7ー5から5点連取を許して7ー10とされながら、逆に5点連取で12ー10として第1ゲームを先取。非常に回転半径が大きく、コースも読みにくい馮亜蘭のFAオドライブは、ダブルスでは非常に威力を発揮する。
そして、やはりハイレベルだったのは4番の丁寧対劉詩ウェン。言わずもがな、世界選手権決勝の対戦カード。両者とも簡単なボールでは決まらない。左右・前後にコースを変えるだけでなく、弧線の高さも変えながら揺さぶり合う。第1ゲーム、10ー9のゲームポイントで、苦しい体勢から飛びつきざまにフォアストレートへ打ち抜いた劉詩ウェンが際どい競り合いを制した。どちらが勝ってもおかしくなかったが、終盤で見せた劉詩ウェンのフォアミドルへの決定打、その打球点の早さと精度は素晴らしかった。
ラストは馮亜蘭と車暁㬢。車暁㬢は今年3月のドイツオープンで伊藤美誠に完敗した選手。安定重視のバックハンドに、豪快なスイングのパワードライブを振り抜くスタイルは両者ともよく似ている。プレッシャーでプレーが堅い車暁㬢に対し、馮亜蘭は闘志満々。以前は精神的に淡泊な部分もあったが、無茶打ちがなくなり、粘り強くなった。ベテランの意地を見せ、馮亜蘭がストレート勝ちで北京に勝利をもたらした。