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中国リポート

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 現地時間の19時半から行われた2015中国卓球クラブ超級リーグのプレーオフ第2戦。武漢安心百分百が、李暁霞を欠く山東魯能を3ー2で下し、明後日の決勝へ駒を進めた。

〈武漢安心百分百 3ー2 山東魯能〉
○武楊 7、ー9、5、6 范思琦
 李暁丹 5、ー6、ー5、ー9 陳夢○
○劉高陽/李暁丹 ー9、3、7ー0 顧玉ティン/范思琦
 武楊 ー7、ー7、ー7 陳夢○
○劉高陽 10、ー7、7ー4 顧玉ティン

 第1戦と同じく、敗れたチームのエースが2点を奪うも、ダブルスとラストをきっちり抑えたチームが勝つという構図。陳夢は2番の李暁丹戦でスロースターターの悪癖がちらりとのぞいたものの、その後はほぼ完璧なプレー。武楊戦で見せた、ストップをあまりつかわずにフォアドライブでの前後の攻めでチャンスボールを引き出し、バッククロスへのパワードライブ連打で打ち抜くプレーは見事だった。コートサイドでは国家チームの孔令輝監督らも視察。十分にアピールできただろう。

 しかし、勝利したのは武漢。劉高陽と李暁丹のダブルスが第2ゲームから尻上がりに調子を上げ、李暁丹の打球点の早いバックハンド、サウスポー劉高陽の切れ味鋭いフォアドライブで、第3ゲームはなんと7ー0。最終ゲームはすべて7点制なので、超級リーグではしばしばこういうことが起こる。
 ラストを締めた劉高陽は、今シーズンずっとラストに起用され、厳しい戦いをくぐり抜けてきた甲斐があった。4番手のカットの郭奕宸、5番手の曾木子はかなりレベルが落ちるので、劉高陽を起用するしかないのだ。山東の顧玉ティンとは、13年世界ジュニア決勝でも対戦するなど(この時は顧玉ティンが勝利)、同じ左腕で同年代のライバル。やはり第3ゲームまでもつれたが、どうしても打球点が落ちて力攻めが増える顧玉ティンに対し、劉高陽は3球目ストップや細かくコースを振るバックハンドなど、より緻密な攻めを見せて競り勝った。

 山東の李暁霞はベンチには入り、選手たちにアドバイスを送っていたが、第1ステージ第11節で傷めた右太ももの状態が思わしくなく、「今回は回復させることに努めた」という。これまで数多くの故障や病気と戦ってきた李暁霞。体つきを見ても、やはり13年パリ大会時のようなシェイプアップされた印象ではない。来年のリオ五輪では、その豊富な経験を生かすため、団体3番手での起用が既定路線になりつつある。
  • 鋭い攻撃も連発した武楊、トップで先制点

  • クレバーなプレーは相変わらずの劉高陽

  • チームは敗れたが、才能を見せつけた陳夢

  • 試合後の会見での李暁霞