スマホ版に
戻る

中国リポート

トップニュース中国リポート
★★★ 2016中国卓球クラブスーパーリーグ 男子プレーオフ 12.30〜31 ★★★

●男子準決勝
〈覇州海潤 3ー1 山東魏橋・向尚運動〉

 王楚欽 7、ー9、ー4、ー10 馬龍○
○梁靖崑 14、8、ー7、ー8、7ー2 閻安
○程靖チィ/范勝鵬 7、9 林高遠/閻安
○梁靖崑 10、ー3、4、5 馬龍

〈八一大商 3ー0 上海中星〉
○周愷 9、7、ー7、ー4、8ー6 許シン
○樊振東 8、8、4 鄭栄植
○周雨/徐晨皓 7、8 趙子豪/尚坤

●男子決勝
〈八一大商 3ー1 覇州海潤〉

 徐晨皓 ー10、ー5、ー9 梁靖崑○
○樊振東 ー9、ー10、7、10、7ー5 王楚欽
○周雨/徐晨皓 9、ー8、7ー3 范勝鵬/程靖チィ
○樊振東 4、9、9 梁靖崑

 スーパーリーグの男子プレーオフは、断トツで優勝候補筆頭だった山東魏橋が準決勝で敗れる波乱があり、八一が歓喜の優勝となった。

 まず準決勝。覇州と山東魏橋の一戦は、前半は馬龍と梁靖崑、両チームのエースが1点ずつ奪って1ー1。山東にとって誤算はダブルスだった。第1ステージの中盤からダブルスに固定していた林高遠/薛飛ペアを組み替え、第6節以来となる林高遠/閻安ペアを起用して勝負に出たが、左腕の強打者・程靖チィと右ペンドラ・范勝鵬のペアにストレート負け。4番では頼みの綱の馬龍が梁靖崑の猛攻に敗れ、優勝の夢を絶たれた。
 「もう明日の帰りの電車の切符を手配してあったんだよ」と試合後の李振山監督(覇州)。敗れた馬龍は「この1年は試合が多く、すべての試合にベストの状態で臨むことが出来なかったのは事実だし、今日のプレーも理想とするものではなかった。台の弾みがこれまでとは違って、うまくリズムがつかめなかったけど、相手も状況は同じ。梁靖昆のほうがしっかり対応できていた」と語った。

 準決勝のもうひと試合は、八一の周愷がトップで許シンにゲームオールジュースで勝利。第17節でプレー中に転倒して試合を途中棄権し、第18節を欠場した許シン。サービス・レシーブで先手が取れず、前回の対戦では3ー1で勝利している周愷に2ゲームを連取されたが、ゲームオールに持ち込んで最終ゲームは6ー4でマッチポイントを取っていた。そこからフォアドライブのミスが連続しての逆転負けに、「リオ五輪の男子団体決勝(※水谷戦のこと)を思い起こさせた」(新浪体育)と批判的な論調も。トップでエースが敗れた上海、追い上げる力は残っていなかった。

 プレーオフ決勝は3ー1で八一が勝利したが、覇州も2番王楚欽が樊振東からゲームカウント2ー0とリードを奪い、ここで勝てば一気に押し切る可能性もあった。4番の樊振東と梁靖崑のエース対決は、第1ステージ・第11節での対戦では梁靖崑が3ー1で勝利していたが、樊振東がストレートで勝ち切った。
 「樊振東との試合では、まだ彼とは距離があることを感じた。これからもっと練習して、努力を重ねていきたい」(梁靖崑)。一方の樊振東は「優勝できて本当にうれしい。苦しい試合でも、チームを率いて逆転勝利できたことはすごく自信になった。昨日の山東魏橋と覇州の試合はテレビで見ていて、覇州の勢いと気迫を感じた。有利だとは思ったけど、『(覇州は)相当調子が良いな』と感じていたし、今日は本当に苦しかった」と語っている。樊振東は今シーズンの男子MVPにも選ばれ、充実したシーズンを終えた。

 男子スーパーリーグでは屈指の名門である八一だが、優勝となると2000−2001年シーズン以来、実に15年ぶり。その当時、現在の監督である王皓はチームの若手で、エースは劉国梁、2番手に馬琳、そしてベテラン王涛という、今考えてみればすごい豪華メンバーだった。しかし、翌シーズン(2002年)は劉国梁と馬琳が移籍して5位に沈み、王皓のワンマンチームという時代が長く続いた。王皓監督は「このタイトルはぼくの人生で最も重要なものではないかもしれない。しかし、ぼくが優れた指導者になるためには、必ず通らなければならない道なのだと信じているよ」とコメントしている。