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欧州リポート

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 第3週目を迎えたデュセルドルフ・マスターズ。6月10、11、14日にドイツ・ブンデスリーガのプレーオフ準決勝、決勝が行われたこともあり、ボルやフランチスカ(ともにドイツ)、K.カールソン(スウェーデン)らは欠場となり、今回は14名での戦い。また今週から3日間の日程で開催されることとなった。
 試合のほうはトップシードのオフチャロフが優勝。決勝ではO.アサールにフルゲームまで迫られたが、最後はなんとか振り切り、2週連続での優勝を飾った。これでオフチャロフは60ポイントを獲得し、2位以下に大きく差をつけた。

 デュッセルドルフ・マスターズにはドイツの若手も数多く参戦しているが、ここまでは世界で戦う上位ランカーの高い壁に阻まれ、上位には食い込めず。ドイツ卓球協会としては、新型コロナウイルス感染症による各種国際大会の中断期間をうまく活用し、若手に試合経験を積ませたい思いもあるのだが、ジャイアントキリングによる「成功体験」はなかなかつかめていない。その中で奮闘しているのが19歳のムン・ファンボー。第2戦では準決勝、第3戦でも準々決勝まで勝ち進み、チウ・ダンから2ゲームを奪った。
 ムン・ファンボーはドイツ生まれの中国選手で、父は選手としてブンデスリーガでプレーし、現在はフルダ・マーバーツェルでコーチを務めるムン・チンユ。ムン・ファンボーも父とともにフルダ・マーバーツェルに所属し、腕を磨いている。190㎝近い堂々たる体躯のサウスポーで、ツボにハマった時の両ハンドドライブは凄まじい威力。2018年の世界ジュニアでは戸上隼輔(明治大)と好ゲームを繰り広げた。

 来週も開催される予定のデュッセルドルフマスターズだが、次こそはトーナメントを盛り上げる若手勢の番狂わせに期待したい。


〈1回戦〉
メイスナー(ドイツ) -7、10、6、9、7 ケーラー(ドイツ)
O.アサール(エジプト) 3、5、6、3 アン・ユダン(ドイツ)
ムン・ファンボー(ドイツ) 6、3、7、10 スラニーナ(ドイツ)
ヒップラー(ドイツ) 7、5、8、-6、8 ファディエフ(ドイツ)
チウ・ダン(ドイツ) 8、5、7、8 ベルテルスマイヤー(ドイツ)
エンゲマン(ドイツ) 4、5、8、5 ホフマイヤー(ドイツ)

〈準々決勝〉
オフチャロフ 7、8、8、8 ヒップラー
チウ・ダン 4、6、4、-9、-8、7 ムン・ファンボー
O.アサール 5、-10、6、7、2 メイスナー
ジャー 12、9、-8、9、-8、11 エンゲマン

〈準決勝〉
オフチャロフ -7、6、7、8、5 チウ・ダン
O.アサール 4、-9、-10、4、9、8 ジャー

〈決勝〉
オフチャロフ 9、7、-10、-8、8、-8、6 O.アサール

【獲得ポイントトップ10(第3戦終了時点)】
1位:オフチャロフ/110ポイント
2位:チウ・ダン/70ポイント
3位:ボル/50ポイント
3位:O.アサール/50ポイント
5位:メンゲル/40ポイント
5位:ジャー/40ポイント
7位:ムン・ファンボー/35ポイント
8位:メイスナー/25ポイント
8位:ヒップラー/25ポイント
8位:エンゲマン/25ポイント
  • 健闘を見せているムン・ファンボー(写真は2018年世界ジュニア)