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速報・現地リポート

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第5回世界ジュニア選手権大会

●男子グループリーグ3戦目
御内 3、6、5 ブリューワー(アメリカ)
上田 1、4、3 エルソブキ(エジプト)
甲斐 5、6、6 タウンゼント(オーストラリア)

●男子シングルス 予選グループリーグ 結果
松平 2勝0敗 1位通過
御内 3勝0敗 1位通過
上田 2勝1敗 2位通過
甲斐 3勝1敗 1位通過
●混合ダブルス2回戦
上田/若宮 10、8、9 フェルティコフスキ/グジボフスカイ(ポーランド)
松平/石川 -5、-6、7、9、9 閻安/文佳(中国)
御内/石垣 5、6、8 ホイノフスキ/ヒューラー(ポーランド/スイス)
日本ペアが粘りを見せた。ラストゲーム2-5からの逆転。中国の強豪ペアを破った。
●女子予選リーグ 第3試合
若宮 3、1、3 シエン(カナダ)
藤井 -13 、7、-8、7、9 ジャン・ジョンミン(韓国)
藤井が韓国の強敵相手に競り勝ち。
写真は若宮

●女子シングルス 予選グループリーグ 結果
石垣 2勝0敗 1位通過
石川 2勝0敗 1位通過
若宮 3勝0敗 1位通過
藤井 3勝0敗 1位通過 
●混合ダブルス1回戦
上田/若宮 4、3、3 サントス/オカンポス(ドミニカ/コロンビア)
松平/石川 -7、8、4、4 エルソブキ/タレク(エジプト)
王若霜/張雅全(チャイニーズタイペイ) -6、10、10、-6、5 甲斐/藤井
御内/石垣 -7、3、5、6 ツルハ/クチェロバー(チェコ)
●男子予選リーグ 第2試合
松平 4、5、2 ゴジ(フランス)
御内 4、4、7 オヤカンガス(スウェーデン)
上田 7、6、-9、-6、6 シェン・チャン(カナダ)
甲斐 -7、5、-4、8、9 シルバ(ポルトガル)
中国の閻安に惜しい試合で負けた上田だったが、第2ステージ進出を賭けてカナダのシェンと対戦。このカナダ選手はボールセンスのある強敵だが、最後上田は気合いを振り絞り、淡々と試合を進めるシェンに打ち勝った。
写真左から上田、松平、御内

●女子予選リーグ 第2試合
石垣 4、5、8 李皓晴(中国香港)
石川 10、10、7 メドリコバー(スロバキア)
若宮 8、3、10 バラノワ(ロシア)
藤井 -7、7、4、6 アッガルワル(インド)
●女子予選リーグ第1試合
石垣 14-12,11-8,11-3 ヤン(カナダ)
石川 11-5,11-7,11-8 ソリチェロ(スペイン)
若宮 12-10、11-5、6-11、11-6 パボ(フランス)
藤井 11-7、11-1、11-4   フォン(アメリカ)

●男子予選リーグ第1試合
松平 9-11、11-6、11-6、11-5 ボイネア(ルーマニア)
御内 11-1、11-4、11-8  ヤマザト(ブラジル)
閻安(中国) 11-8、7-11、11-5、7-11、11-9 上田
甲斐 11-9、15-13、12-10   リーチ(アメリカ)

上田は中国の3番手で団体に出ていた閻安と対戦。出足からゲームをリードされるがしっかりと追いつく展開。ゲームオールにもつれこみ8-8まで行くが、最後にコースがあまくなり、11-9で敗れ、惜しい試合を落とした
 男子団体戦で優勝した中国。その中国に勝った選手は3人いる。ひとりはイングランドのドリンコール。久しぶりにイングランドから強い選手が出てきた。これからシニアで活躍するだろう。そして韓国の中国帰化選手、丁祥恩。
 唯一、中国から2点取ったのがフランスのサリフだ。アフリカ2世の18歳。以下は今朝、フランスのミッシェル・ブロンデルコーチから聞いた話だ。
 現在、パリのINSEP(ナショナルトレーニングセンター)にいるサリフ。12、13歳の時から協会が彼をサポートしてきた。技術的にはまだまだ、しかしその身体能力と潜在能力はだれしもが認めるところだ。フランスオープンでは予選リーグで松下浩二に勝っている。
「両親はアフリカ生まれでフランスへの移民。サリフは学校が嫌いな少年だった。学校が好きでないのではなくhate、嫌い、憎い存在だった。そんな彼を救ったのは卓球だ。卓球は彼の人生そのものと言っていい。卓球がなかったら路上で生活していたかもしれないんだから」(ミッシェル)。ほかの男子コーチやミッシェルはサリフを私生活からサポートした。学校を憎んでいたサリフをなだめすかして学校に行かせる。「そうでないとフランスではなくアフリカ的な生活になるから」(ミッシェル)。最終的には学校に通い「バカロレア」(大学入学資格を得るための統一国家試験)を取得した。テストの結果が出るたびにサリフはコーチに見せに来たという。「彼は賢い。頭の良い選手だ」「フランスには才能ある選手は少ないが、わずかな選手をコーチたちが大切に育てていく。彼もアップダウンが激しい。団体で中国選手に勝ってもシングルスでは1回戦で負けるかもしれない。でもコーチとして一緒になって激しく怒ってみたり、落ち込んだり、ほめすぎてもいけない。常に冷静に彼のプレーと生活を見ていかなければならない」。会場にいても常に選手と対話しているフランスのコーチたち。有望選手が少ないだけに選手とコーチの関係は濃密なもののように映る。
前夜の準決勝の中国対フランス戦でもレッドカードが出され、中国チームの試合態度、応援態度がひんしゅくものだったが、決勝でもイエローカード、レッドカードが連発され、退場者が出た。ラストまでもつれ込んだ決勝。中国ベンチにレッドカードが2枚出され、2人退場。審判にサービスを注意され、次にフォールトを取られた中国の宋時超が、審判を挑発し、イエローカード。勝った瞬間には前夜に続き、台の上にのぼってパフォーマンス。地元の中国応援団は勝利に沸いたが、明らかにやりすぎのバッドマナー。勝つためには何をやってもいいのかという空気が流れた。ある関係者は「ジュニアの試合でこの態度は……。場合によっては個人戦を失格させるかも」と眉をひそめた。試合内容は素晴らしいのに、試合以外で汚点を残した中国チーム。尊敬されるような王者になって欲しいものだ。
写真左は問題のシーン。中は表彰式。そして右はチームスピリットと言い、試合態度、試合後の態度も良かった3位の日本。「中国、日本を見習え」と言いたい。
男子準優勝の韓国のエースは丁祥恩。日本からも2点取り、決勝の中国戦トップで勝利を挙げた。この選手は中国からの帰化選手。威力のある両ハンドを持ち、とりわけフォアハンドの連打が得意。若手が伸び悩む韓国男子チームも遂に帰化選手が活躍するのか。
男子団体
 決勝中国 3-2 韓国
●宋時超 11-9、 3-11、 6-11、 11-8、 4-11 丁祥恩
○許鋭鋒 11-2、 11-6、 12-10 李尚洙
●閻安 8-11、 8-11、 13-11、 11-6、 7-11 徐賢徳
○許鋭鋒 11-6、 11-9、 11-6 丁祥恩
○宋時超 12-10、 12-10、 11-9 李尚洙

写真左と中は4番のエース対決で勝利を挙げた中国の許鋭鋒。将来1軍に入るか微妙な強さだ。右の写真は2試合連続ラストで勝った宋時超