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速報・現地リポート

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世界選手権横浜大会(世界卓球 ブルーライト横浜速報 伊藤条太の机上の空論 web express)

カメラ位置

2009/04/29

ゲストブックにカメラ位置について投稿があったので、その件について事情を説明しておく。

北京オリンピック前にテレビ東京には添付のような資料で「卓球の魅力を表現するためには、カメラ位置は低い方がいい」とアドバイスをした。もっとも、アドバイスといっても一方的にメールを送っただけなので、余計なお世話だったのかもしれない。

カメラ位置が遠くて高いことの弊害は3つ。
①ボールの画面上の移動速度が速くて目で追いにくい。
②にもかかわらず遠近感がないのでボールが遅く感じる。目で追いにくいのに遅く感じるこの矛盾。
③プレー領域が縦に長くなるので、全体を画面に入れるためにはズームアウトせざるをないので、結果、選手を小さく映してしまう。

カメラ位置を低く近くすると、これらの問題点がすべて解決される。今回は、フェンスのすぐ後ろに移動カメラがあるようだから、これをメインにすればいいと思うのだが。

あと、NHKでよくあるのは、アップで選手を追うカメラがボールを追う愚。スローでリプレイするときに、ボールを追ってブレた画面のリプレーばかりになる。これは絶対に避けなければならない。アップで捕らえるカメラは、選手に固定するか、その選手のもっとも得意なコースにしぼって固定しておいて、上手くフレームに入ったときだけリプレイすればいい。卓球のボールを追うのは無理なんだ。これは仁禮さんの受け売り。

しかし俺も毎回同じようなこと書いてるな。改善されない方がネタがあっていいかもな。

右の写真は私の師匠、リフレックススポーツ撮影の完璧な映像(93年エーテボリ大会団体決勝、パーソン対王涛)。ものすごいダイナミズムが伝わってくる。

いよいよ出発

2009/04/29

やっと今日の仕事を終え、明朝5時の飛行機で日本に向かう。日本時間でいうと、水曜夜7時にこちらを発ち、木曜の昼ごろに成田に着き、そのまま会場へ向かう。

今回の速報に厚みを持たせるため、数々のバイブルをカバンに詰めて持っていく。
参考文献が必要な実況をしているとは思えないが。

さらに!

2009/04/29

ものすごいアクロバットプレーだ!


ではなくて、これは『TSP卓球トピックス』という昔の雑誌に載っていた、初心者のボール感覚を養うための練習でした。
いつもやってんのね、この人。
もしかして、必要ないときまでやってるんじゃないだろうな。
ドライブの速さ世界一というのは、誰も測定したことがないのでわからないが、おそらく全盛期の劉南奎ではないだろうか。

そう思う理由はいくつかある。
ペンホルダー片面ラバーというもっとも軽い用具を使い、檜単板という反発力の高いラケットを使い、腕を伸ばしきって大きな回転半径のスイングをしているからだ。

もっとも、厚く当てて回転を少なくして半分スマッシュのような打ち方をすれば当然球速は速くなるから、ドライブの速さを比べることには限界がある。
しかし、ラケットのスイング速度だけをくらべれば、やはり劉南奎が史上最速ではないだろうか。あくまで見た感じだが。ラケット、消えてます。
丹羽が2試合目、逆転で勝ったようだ。ともかくよかった。

速報を見てとくに嬉しかったのは、「日本の応援がすごかった」ことだ。
観客が全国から集まって応援してくれているのだ。もっともっと応援してほしい。

1956年の東京大会を思い出して欲しい。私も生まれてないので思い出しようもないが、小さい頃からそのときの描写を何度も読んでいるので経験したような気になっているのだ。

会場の東京体育館は連日の超満員。グループリーグで、全勝どうしの日本とルーマニアが決勝進出をかけて戦った。試合は一進一退。7番で田中利明がガントナーと激突した。ガントナーはこの日絶好調で、すでに前半で荻村と富田を破っている。8番以降の組み合わせを見ても、ここで田中が勝たないと日本は負けるという状況だ(当時は9シングルス制)。

その大事な試合で、田中はガントナーに最終ゲームの14-20とマッチポイントの絶体絶命のピンチに追いつめられた。
ここから開き直った田中は、フェンスを越えるスマッシュを連発して1本づつ挽回し、23-21で逆転勝ちしたのだ。追い上げている最中、観客は総立ちになり、ものすごい歓声。勝ったときには他のコートで試合をしていた選手が耳をおさえてプレーを中断したほどだった。

この大逆転のおかげで日本は5-4でルーマニアに辛勝し、決勝でもチェコをやぶって3連勝を決めたのだった。「いちばん怖かったのは18-20、19-20のとき。今思い出してもゾッとする。これほど恐ろしかったことはない。卓球なんかやめたいと思ったほどだ。」と田中は試合後に語った。

文化大革命前夜の61年北京大会の中国の観客もすごかった。なにしろ、中国選手が負けてくると、挽回しようと観客が一斉に毛沢東語録だかを暗唱するらしい。当然、プレーは中断される。まあ、ここまでやらなくてもいいが、やっても退場させられるわけではないので、やっていいのだ。卓球はそういう歴史をもった競技なのだ。

写真は56年東京大会で香港戦の田中利明。右は、富田と戦う”問題の”ガントナー。

それにしても、昨年の12月に松平健太に勝ったというイランのアラミヤン、いったいどうやってそんなに強くなったのだろうか。イランじゃ、それほど卓球人口はいないだろうし、練習相手だってままならないはずだ。それが松平健太というジュニア世界チャンピオンに勝つというのはどう考えても不可能に思える。

身体能力がズバ抜けているんだろうか。凄い少年がいたものだ。
陳新華のバックカット(もちろんまだラリーは続いている)

もいっちょ

2009/04/28

梁戈亮(71年名古屋大会)

ヤケクソ

2009/04/28

ええい、もうヤケクソだ。昔の選手のアクロバット写真館といこう。
仕事をしている人たちもこの写真でも見て気を静めて欲しい。

79年ピョンヤン大会決勝の郭躍華だ!

静まらないと思うが。