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全日本選手権大会

 今年も卓球王国のロゴをつけて戦ってくれた立石イオタ良二選手(ユーアイクラブ)。後輩の柴田(専修大)との男子ダブルス1回戦に臨んだが、片桐・柳井(愛工大)にストレート負け。「10、9、10」と、どのゲームも競った内容で、第1ゲームは9-5とリードを奪い、第3ゲームも8-10から追いつく場面もあっただけに…無念の惜敗となった。
●女子ダブルス1回戦
神山/平野(山梨信用金庫/ミキハウスJSC山梨) 8、3、6 城取/大山(南郷クラブ/松商学園高)

 平野美宇ちゃん、ジュニアに続きダブルスでも白星を重ねた。昨年は同じ神山選手とのペアで、1回戦で敗れていたが、ジュニアに続きその成長ぶりを見せた。
 右を見ても左を向いてもシェークドライブの選手ばかりで、「これは戦型別大会か?」とさえ思ってしまう男子ジュニア。シェーク異質攻撃型すら、ほとんど見かけない。その中で、ペンホルダーをブンブン振り回していたのが、ふたりの加藤選手。上写真左が加藤由行選手(愛工大名電高)、右が加藤駿選手(田阪卓研)。
 中国式ペンドライブ型で、裏面ドライブも駆使する加藤由行選手は、昨年のジュニアでベスト16に入った実力者。今年も順当に3回戦進出を決めた。フットワークは抜群なので、フォアドライブの打点がもっと厳しくなれば、さらに強くなりそうだ。一方、日本式ペン表速攻型の加藤駿選手は、残念ながら尾留川選手(明徳義塾高)にストレート負けを喫した。しかし、角型の日本式ペンに表ソフトという、ペンホルダーファンなら無条件で応援したくなる選手だ。
●女子ジュニア2回戦
石川(エリートアカデミー) -9、5、5、9 伊藤(豊田町卓球スポーツ少年団)
平野(ミキハウスJSC山梨) 4、5、9 宮内(済美高)

 一般、ジュニアともシングルスに出場する10歳コンビ、平野美宇ちゃんと伊藤美誠ちゃん。石川佳純選手の妹、石川梨良と対戦した大会最年少の伊藤美誠ちゃんは、随所で決定力の高いフォアスマッシュを打ち込んだが、回転量の多いドライブで手堅く試合を進める石川の前に、しゃがみ込みサービスや強打のミスが出た。負けん気の強いプレーが持ち味の美誠ちゃんだが、精神的にややいら立った部分もあったのかもしれない。1-3で敗れ、今日は残る一般女子シングルス1回戦に出場する。
 平野美宇ちゃんはストレート勝ちで、昨年と並ぶ3回戦進出を決めた。

下写真左は石川梨良、右は伊藤美誠
●男子ジュニア2回戦
村松(エリートアカデミー) 3-2 北原(専修大北上高)

 ジュニアクラスのカット主戦型で、最も将来を期待される村松雄斗が、男子ジュニア2回戦で全日本の初陣。全力で切るフォアカットはイレギュラーするほど変化が激しいが、長身の右シェークドライブ型、北原もパワフルなフォアドライブで対抗。最終ゲームは村松が大量リードから逆転され、あわやというところだったが、最後はゲームオール8点で村松が逃げ切った。
●男子ジュニア2回戦
酒井(エリートアカデミー) 3-1 江藤(明豊高)

 第19コート、エリートアカデミー期待の新鋭・酒井が年上の江藤を下した。序盤はフォア強打のタイミングが合わず、ミスが出ていた酒井だが、中盤から威力のあるバックドライブ、打球点の早いバックハンド連打を軸にペースを掴み、次第にフォア強打も決定力を上げていった。後陣での巧みなしのぎはあのワルドナー(スウェーデン)を彷彿とさせ、小憎らしいほどだ。
 ミスに顔をしかめるしぐさはあるものの、試合態度にもどこか余裕を感じさせる。他の選手とは違う何かを持っている選手だ。
 大会第2日目、東京は今日も青空が広がっています。
 編集部から東京体育館に向かうタクシーの中で、運転手さんになぜかバレーボールの選手に間違えられた速報担当。「いやいや卓球王国という専門誌の者です」と言うと、「そうですか、実は私も30年以上前に出版社に務めてましてね」との答え。『麻雀新聞』という雀荘経営の専門誌で働いていたとか。こちらも相当ニッチな世界。名前が竹千代さんという、おしゃべり好きの運転手さんでした。
 さて、本日のスケジュールです。

10:00~ 男女ジュニア2回戦
14:00~ 男女ジュニア3回戦
18:00~ 男女ジュニア4回戦

12:00~ 男女ダブルス1回戦
17:00~ 混合ダブルス4回戦

15:30~ 女子シングルス1回戦

 今日は男女ジュニアが4回戦まで進み、ベスト16が出揃います。男子は青森山田vs野田学園の構図が鮮明ですが、女子の優勝戦線は混沌。谷岡(エリートアカデミー/帝京)、鈴木(青森山田高)、前田(ミキハウスJSC)などが優勝候補ですが、思わぬダークホースの出現もあるかもしれません。
 女子シングルス1回戦では、昨日マスコミの注目を集めた平野美宇ちゃん、伊藤美誠ちゃんの10歳コンビ、そして大会最年長の齋藤(旧姓:新保)富美子さんのプレーが楽しみ。混合ダブルスはベスト8が顔を揃えます!
 17時にスタートする予定だった開会式は、混合ダブルス3回戦の熱戦に押されて18時過ぎにスタート。出場選手による入場行進では、青森山田の選手たちがしっかり手を振って行進していた。

 今年の選手宣誓は、昨年度女子シングルス準優勝の藤沼亜衣選手。「宣誓、私たち選手一同は、歴史ある天皇杯、皇后杯全日本卓球選手権大会に出場できることを誇りに思い、この大会のために練習してきたことを存分に発揮し、日本一という目標を目指して、最高のプレーができるように戦います!」。藤沼選手は昨年度優勝の王輝選手に代わり、皇后杯の返還も行った。
●混合ダブルス3回戦(ベスト16決定戦)の主な結果
上田/森薗 6、6、-12、7 松生/河野(中央大/エクセディ)
松平健/石川(早稲田大/ミキハウスJSC) 4、9、-10、5 篠原/河村(国産電機/アスモ)
阿部一/阿部恵(リコー/サンリツ) 4、-9、9、7 大林/小林(熊本学園大/ルネサスSKY)
森田侑/照井(シチズン/早稲田大) 5、9、10 渡井/平田(駒澤大/アスモ)
吉田/小西(個人) -8、-8、6、8、7 桑原/井上(岡谷市役所/佐久総合病院)

 混合ダブルス3回戦は、強豪ペアが順当に勝ち上がる中、昨年結婚した吉田海偉/小西杏の夫婦ペアがゲームカウント0-2とリードされ、大苦戦。「ダブルスは昨日初めて練習して、練習試合をやったら1勝2敗でこれはダメかなと思った。練習試合中もケンカして、『明日棄権しよう』とか言ってました」と試合後の吉田のコメント。第3ゲームから次第に力が抜け、3ゲーム連取で辛くも逆転したが、両選手の実力に比してその試合ぶりは少々危なっかしい。「明日はもっと相手が強くなるので、頑張ります」(吉田)。

下写真左は吉田/小西、右は阿部一/阿部恵
 女子ジュニア1回戦に登場した上田春佳選手(R・R・C/群馬)。残念ながら初戦で敗れたものの、アンドロのウェアとスコートが、色彩に乏しいコートでひと際目を引きました。身体能力が高く、来年も楽しみな選手です。

 スコートと聞くと、昨年の世界選手権モスクワ大会で郭躍(中国)に着用の感想を尋ね、「ハッ!」と鼻で笑われたイタい記憶がよみがえる速報担当。何はともあれ、ビジュアル面でもドラスティックな変化を求めます(狼狽して横文字が多くなりました)。