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速報・現地リポート

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ホテルの内部

2012/03/27

今日は日本の試合が現地時間13時(日本時間20時)からなので、こちらに来て初めてゆっくりと起きて、ホテルの様子を撮影した。
昨夜の対デンマーク戦の韓国チームのベンチは、なぜか身長順、いや、座高順に並んでいた。これは偶然だろうか。劉南奎監督が選手全員の顔を一度に眺められるようにか。確かに隣に呉尚垠などいた日にゃ邪魔で仕方がない。外歩いたらロクに陽もあたるまい。

福島原発

2012/03/27

私が仙台在住だということから当然のように津波や福島原発の話になった。

ボージックさんは福島原発の内少なくとも1つは核爆発を起こしたというヨタ話を信じていた。エセ専門家などがそのように言うのだから彼が信じるのも無理はない。原料の組成からいってそれは物理的に絶対に不可能なことだし、そもそも核爆発ならあの程度で済むわけもない。こういうのはまったく論外の素人の戯言なのだが、得意になってこういう面白怖い話を広める人たちがいるのだ。

そのように説明したのだが彼は一度信じてしまった話を考え直す気はなさそうだった。
ひょんなことからボージックさんが体験した東ドイツの話になった。
1976年にプラハでヨーロッパ選手権があり、当時18歳だったボージックさんは西ドイツ代表として参加し、開会式で東ドイツチームの隣に並んだという。するとひとりの選手がボージックさんに「ボールを持っていないか」と話しかけたという。ボージックさんは驚いてすぐにポケットからボールを出して渡そうとすると「ここではダメだ」と言う。彼らは常に当局から監視されているので「資本主義のボール」をもらうのは問題なのだという。そこで、後で人目につかないところでボールを渡したという。

また、東ドイツから西ドイツの選手を見ようとやってきた観客もいて、話してみると彼らはその夜は駅で寝るという。何百キロも車を運転してきてホテルに泊まるお金もなく駅で寝るというのだ。心を痛めたボージックさんはチームメイトとお金を出し合い、彼らをホテルに泊めたという。

「まったく信じられないショックな経験だった」とボージックさんは語った。
昨夜は、王国編集部と国際卓球の方々とともに、「ショーラー・アンド・ミッケ」という会社の方々から招待されて夕食をごちそうになった。「ショーラー・アンド・ミッケ」はドルトムントに本社がある会社で、何を隠そう「アンドロ」ブランドをもっている会社なのだ。ショーラーとは1969年ミュンヘン大会で伊藤繁雄と男子シングルス決勝を争ったシェラーの名前で、ミッケは創業者の名前だ。シェラーは名前を貸しただけで経営にはほとんど関係がないそうだ。

ミッケさんは今では社長の座をラルフ・ボージックさんに譲って会長のような立場だという。私はこのボージックさんの隣に座っていろいろ話したが、ボージックさんは数年前まで活躍していたボージックの15歳上の実兄で、自身もドイツ代表だったという。「じゃ、凄く強いじゃないですか」というと「いやいや、自分は名プレーヤーではないよ」と言うくせに1981年ノビサド大会では小野誠治に勝ったというのだから人をバカにしている。

思わず握手を求め写真を撮ってもらったのは言うまでもない。ボージックの向こうに写っているのがミッケさんだ。

クロス打ち

2012/03/27

どこかの国がクロス打ちで練習をしていたが、こういう光景を見てときどき思い出すことがある。

村上力さんだ。私は学生時代の後半、村上さん率いる桔梗苦羅舞(ききょうくらぶ)に入っていっしょに大会に出たのだが、村上さんは試合前の練習すでに4人が台を占有している状態から勝手に中陣同士でミドルのストレートコースにボールを入れてラリーを始めるのだ。当然、ときどき見ず知らずの他人の後頭部にボールが当たったりするが気にしないのだ。

そういう、有無を言わさぬずうずうしさが「さすが」だと思ったものだった。それ以来、クロス練習を見ると「あ、ミドルストレートに入れる」と思ってしまうのだ。
1年半前まで住んでいたアメリカチームを見るとちょっと懐かしい。バリー・ヘイターから即クレームをつけられそうな白いジャージを着ていた。なにしろバリさんはベンチにおいてあった白いソックスにすらクレームをつけるのだ。

対するエクアドルは、会社の同僚が海外青年協力隊として電子工学を教えに2年滞在していた国で、たびたび話を聞いていたので親しみ深い国だ。その知人から聞いていた話だとエクアドルの少年たちはいい加減らしかったのだが、卓球はちゃんと強かった。どこの国でも代表になるくらいだと身体能力は高いし才能もあるのだろう。
今回の世界選手権は、134の国と地域が参加している。「国と地域」なんて回りくどい表現をしたのは、卓球の世界選手権はその発足当時から、国単位ではなくて協会単位であり同じ国でも複数の協会で参加することが可能だからだ。

当然、134ものチームが互いに戦うわけではなく、前回までの戦績に応じて実力順に24チームづつ6つのリーグに分かれて試合が行われ、全部で36のコートがある。当然、日本は男女ともに最上位のリーグで戦っている。

最下位リーグといえども世界選手権なのだから、どう頑張っても私が勝てそうな相手は見当たらない。打ち方はめちゃくちゃな感じがあるが、とにかく入るしイヤな感じのボールの応酬が見られた。

ただ、観客席が異様に近く、選手のレベルを除けば世界選手権であることを忘れるくらいに小じんまりとしたものになっている。
大富豪のウォーレン・バフェットとビル・ゲイツ、意表をついて明仁天皇だ。
どうしてこう男の映画スターは裸で卓球をしたがるのか。
シュワルツェネッガーがモロ肌脱がなかっただけでも不幸中の幸いか。