●男子シングルス2回戦
村松　11、7、5、5　イシイ（ブラジル）
三部　2、12、-9、6、-6、10　チウ・ダン（ドイツ）
森薗　-5、7、7、-8、6、9　オルト（ドイツ）

男子シングルス2回戦、日本の村松、三部、森薗は揃ってベスト16進出！

三部は邱兄弟の弟、右ペンホルダードライブ型のチウ・ダンに競り勝った。ドイツではフリッケンハウゼンのセカンドチームでチームメイトのふたり、手の内を知っているだけあってラリーが長く続き、チウの裏面ブロックに何度も強打を止められたが、最後まで動き切り、打ち切った。
森薗はドイツのオルトにうまく台から距離を取られ、回転量の多い両ハンドドライブにカウンターがミスになる場面も目立ったが、バックハンドでカウンター強打やナックルブロックなど、早い打球点で多彩なボールを繰り出した。

●女子シングルス2回戦
伊藤　-9、-6、9、11、9、6　チオバヌ（ルーマニア）
森　1、3、8、3　エリカ・ウー（アメリカ）
A.ムケルジ（インド）　-6、6、-5、0、7、7　加藤
平野　5、9、8、5　ベロ（フランス）

女子シングルス2回戦、伊藤、森、平野がベスト16に進出した。
会心の試合を見せたのは森と平野。森は混合ダブルス準々決勝では硬さも見えたが、この試合は序盤から両ハンドで積極的に攻め、気合いみなぎるプレーを見せた。
平野はサウスポーのベロに対し、フォアストレートをうまく突き、相手のフォアサイドを攻略してストレート勝ち。伊藤は下がっても粘り強いチオバヌに2ゲームを先取され、苦しい展開だった。バック表ソフトの攻守が多彩になった分、突破力が弱まっている部分もある。プレーが成長の過渡期にあるということか。

加藤はインドのA.ムケルジに敗れた。昨日、伊藤／平野ペアを沈めたインドペアのひとり。ブッツリ切れるバックアンチのショートと、チャンスボールには粒高でのスマッシュ。加藤も中陣からの両ハンドでよく対応したが、こんな選手、さすがに日本にはいない…。

●混合ダブルス準々決勝
酒井／森　4-3　イム・ジョンフン／ジュン・ユミ（韓国）

酒井／森が韓国ペアを振り切り、日本の個人戦のメダル第1号！
ゲームカウント1-3とリードされ、非常に苦しい戦いだった。両チームのコーチ陣が観客席から見守る中、両ペアともプレーが堅い。両国とも個人戦初のメダルがかかっているのだから、無理もない。日本ペアは「突貫娘」森が相手のツッツキ・ドライブをなかなか狙い打てず。最終ゲームも7-3から9-9に追いつかれたが、最後は10-9から、酒井のカウンタースマッシュが炸裂。試合後、「入ったのかどうかわからんかった〜」と森が言うほど神がかり的な一発で、日本ペアが勝利を決めた！

　世界ジュニアに出場している選手たちの足もとは、想像以上にカラフル。お馴染みのメーカーのものでも、あまり見覚えのないモデルがあったりする。ヨーロッパでもミズノはかなり人気がある。使い古したランバードマークのシューズを、大事に履いているのもよく見かける。その他にもティバー、スティガ、ナイキにアディダスとよりどりみどり。

　写真一番右下、インドのペアが履いていたシューズだけはブランドがよくわかりません…。我が道を行くインドであります。

　男女シングルスが2回戦、3回戦、準々決勝と3ラウンドも進み、ダブルス3種目はすべて準決勝まで終了する大会第7日目。日本選手団にとっても長い一日、そして勝負の一日になる。現在確定している日本選手のタイムテーブルは下記のとおり。

●混合ダブルス準々決勝　9：15〜（日本時間18：15〜）
酒井／森　vs.　イム・ジョンフン／ジュン・ユミ（韓国）

●女子シングルス2回戦　10：00～（日本時間19：00～）
伊藤　vs.　チオバヌ（ルーマニア）
森　vs.　エリカ・ウー（アメリカ）
加藤　vs.　A.ムケルジ（インド）
平野　vs.　ベロ（フランス）

●男子シングルス2回戦　11：20〜（日本時間20：20〜）
村松　vs.　イシイ（ブラジル）
三部　vs.　チウ・ダン（ドイツ）
森薗　vs.　オルト（ドイツ）

●男子ダブルス準々決勝　15：40～（日本時間12月8日・0：40～）
森薗／三部　vs.　ジャン・ウジン／パク・チャンヒョク（韓国）

男子シングルス2回戦では、三部が同じフリッケンハウゼン（ドイツ・ブンデスリーガ2部南部）のセカンドチームに所属するチウ・ダンと対戦。女子では加藤が2回戦で粒高＋アンチのA.ムケルジに当たる。
前回のインド大会では、日本勢はこの大会第7日目に全員が姿を消し、「7日目の壁」を破れなかった。結局、最終日に残った外国選手は女子シングルスのP.ゾルヤ（ドイツ）だけで、残りはすべて中国選手だった。ここからひとりでも、ひと組でも多く中国勢に勝ちたい。

●混合ダブルス3回戦
パク／チャンヒョク／李ダソム（韓国）　6、-10、7、9　三部／加藤
酒井／森　-11、7、6、-7、7　周凱／王曼玉（中国）

　混合ダブルス3回戦、酒井／森が中国の周凱／王曼玉を破った。ゲームカウント2-1でリードした第4ゲーム、7-6から5点連取され、第5ゲームも0-5のビハインド。合計で10点連取を喫するという展開に「もはやここまでか」と思われたが、ここから酒井の高速カウンター、森の粘りのバックブロックで、なんと8点連取。一気にひっくり返して、そのまま中国ペアを押し切った。やはり、ハマッた時の酒井のカウンターは、中国を呑み込む破壊力がある。

　今日の男子シングルス1回戦で敗れ、男子ダブルス1回戦は棄権。残るは混合ダブルスだけになっていた酒井。この試合に敗れれば、今日で世界ジュニアでの戦いが終わってしまう。何としても勝ってほしい試合だった。
　ただ今、現地時間の22時20分。最後に良い試合が見られて、疲れた体も軽くなります。急いでホテル行きのバスに乗り込む日本チームのコーチ陣も笑顔、笑顔。

●男子ダブルス2回戦
森薗／三部　7、10、-9、10　エチェキ／ジータ（ハンガリー）
●女子ダブルス2回戦
アリエル・シン／ティナ・リン（アメリカ）　7、-7、4、7　加藤／森

森薗／三部が男子ダブルスでベスト8に進出。明日の準々決勝で韓国のジャン・ウジン／パク・チャンヒョクと対戦し、勝利すればメダルが確定する。
女子ダブルスは加藤／森が敗れ、残念ながら日本勢はベスト8に進めず。第4ゲーム0-5から6-7まで追い上げたが、ここでまた突き放された。アリエルの回転量の多い両ハンドドライブに日本ペアのブロックミスが目立ったが、加藤の不調が少々気がかり。ツッツキ打ちのミスも目立ち、彼女本来のラリーでのひらめき、相手の球威と体勢を見切った球さばきが出せていない。

●男子ダブルス1回戦
孔軍凱／洪振軒（香港）　キケン　村松／酒井
森薗／三部　8、4、7　ガルバノ／テンティ（アルゼンチン）

●女子ダブルス1回戦
加藤／森　3、9、5　バトラ／テニソン（インド）
平野／伊藤　1-3　A.ムケルジ／S.ムケルジ（インド）

　男子ダブルス1回戦、第1シードの村松／酒井は残念ながら棄権となった。村松の右ひじの痛みが引かず、試合数をコントロールするため、大事をとっての棄権。今年4月に右ひじを手術した村松だが、術後の経過として出てくる痛みだという。シングルスでの活躍には期待したいが、日本男子の将来を担う存在だけに無理はしたくないところだ。

　女子ダブルスでは、日本期待の平野／伊藤がインドのA.ムケルジ／S.ムケルジに苦杯。第1ゲームを先取したが、アンチラバーと粒高をクルクル反転させる「超変則スタイル」のA.ムケルジにかく乱され、入れに行ったボールをS.ムケルジのフォアスマッシュで打ち抜かれる展開。第4ゲームは大量リードを奪われ、最後まで負の連鎖を抜け出せず。今年はカタールオープンで女子複3位に入るなど、国際大会でも成績を残していただけに残念。

●男子シングルス1回戦
森薗　6、6、-8、9、8　孔軍凱（香港）

●女子シングルス1回戦
伊藤　4、6、6、8　マラニナ（ロシア）
森　7、4、3、3　トマノフスカ（チェコ）
加藤　7、-9、11、3、9　シャスラン（フランス）
平野　3、10、4、6　王重云（香港）

男子シングルス1回戦、第2シードの森薗は香港の孔軍凱に勝利。威力ある両ハンドドライブをフォアに集められ、カウンターが合わずに苦戦する場面もあったが、初戦を確実に乗り切った。

女子シングルス1回戦もスタートし、伊藤がカットのマラニナ、森が長身の右シェークドライブ型・トマノフスカ、そして加藤がフランスのシャスランに勝利。最も苦しい戦いだったのは加藤で、シングルス初戦という緊張もあり、シャスランの威力あるバックドライブになかなかブロックが安定しなかった。第3ゲームを接戦で奪ったことで楽になったが、序盤でリードした第5ゲームも追い上げられ、4-1ながら油断できない戦いだった。試合後、ホッと安堵の表情を見せた。
日本勢でシングルス最後の登場となった平野は、ループドライブからの強打を織り交ぜる冷静なプレーで完勝。女子4選手はいずれも明日の2回戦に進んだ。

●男子シングルス1回戦
村松　8、2、5、7　レイツパイズ（チェコ）
三部　8、5、9、5　アレン・ワン（アメリカ）
李漢銘（香港）　-5、8、-8、9、3、5　酒井

男子シングルス1回戦は、午前中に3試合が行われた。村松が長身のレイツパイズ、三部が巨漢のブロッカー、アレン・ワンに快勝したが、団体戦好調の酒井がよもやの初戦敗退を喫した。
酒井を破ったのは、香港の李漢銘。男子団体の日本戦では森薗にストレート負けした選手だが、小柄ながら旺盛なフットワークを活かして、酒井の台上バックドライブを果敢に狙い打ち、バックのブロックも非常に堅かった。何よりも、酒井が第5ゲーム中盤から自身のプレーへのいら立ちを隠せず、バックハンドのミスが連続したのに対し、李は最後まで積極的な攻めの姿勢を貫いた。

団体戦では精神的な成長を感じさせた酒井だが、このシングルス初戦でもろさが出てしまった。まだ男子ダブルスと混合ダブルスの2種目が残っている。ここで気持ちを切り替えたい。