チャンピオンになるような選手は独特の感覚を持っているものだ。その感覚は常人とは違う。
その感覚を彼らが言葉にして表現するのは相当に難しい。なぜなら、たいていの場合、そのレベルの選手たちは自然の中でいろいろなハイレベルテクニックができてしまうから、それを言葉にして初心者や中級者にうまく説明できないのだ。
その代わり、簡単な技術を説明できなくても、高度な戦術を語るとその独特の戦術に引き込まれることは多々ある。
水谷隼という選手は技術に関しても、戦術に関しても相当に緻密な感覚と理論を持っている選手かもしれない。
全日本選手権で優勝した後に、実戦の連続写真を彼は細かく解説してくれた。そこには「水谷理論」がある。たとえば、中・後陣でのフィッシュやロビングの時に、1ゲーム目は相手の癖をつかむことに集中する。誰でもが打ち込む時の癖があると言う。それを記憶し、2ゲーム目からカウンターを狙う。
4月号(2月21日発売)の「水谷隼のハイレベルテクニック <ラリー技術>」は興味深い内容となっている。要チェックだ。
4月号詳細
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