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 世界卓球では決勝の中国戦で五輪チャンピオンの張継科を破り、存在感を十分にアピールしたドミトリ・オフチャロフ。ロシア生まれのドイツ選手。現在、25歳で今脂が乗っているNo.1ヨーロッパの大砲だ。

 世界卓球終了後に、ドニックはオフチャロフとの20年契約を発表。とは言ってもすでに最初の契約後から5年が経ち、プラス15年契約なので「合計20年契約」とのこと。
 世界的な選手、シンボルになる選手に関してはメーカー間での争奪戦が時に行われるもの。ビッグスターとの契約はそのブランドのイメージになり、選手使用の用具や、選手名が入ったアイテムで確実な売り上げも見込まれる。
 今回、ドニックは40歳までの契約をオファーしたことになる。

  • 現在、実力的にも世界トップクラス。世界ランク4位のオフチャロフ

 昨日書いた記事で誤解を招きそうなので、追加の記事でフォローしよう。
 プロリーグ設立検討委員会は日本卓球協会の中にある委員会で、あくまでも『プロリーグを検討するための委員会」であり、理事会に報告はするが、設立のために決定する機関ではない。いずれにしても、協会の中での委員会というのは、検討して、要望や提案を担当理事を通して日本卓球協会理事会にあげてもらう。決定するのはあくまでも理事会なのだ。
 プロリーグ設立検討委員会から具体的な報告が出てきて、設立の道筋ができてきたら「設立準備委員会」にステップアップすると言われている。そうなった場合は本格的なプロリーグ設立に向けて動き出すことになる。
 
 プロリーグは日本リーグとは敵対関係ではない(というかプロリーグなるものもまだ存在していないが……)。プロリーグができたら日本リーグがなくなるというものでもない。そこでお互いが共存するためのアイデアを理事会に出してくださいという主旨の要望が日本リーグ側(というか検討委員会)に投げかけられている。

 当然のことながら、1977年にスタートして、すでに36年という歴史を持つ日本リーグの卓球界で果たしてきた役割は大きい。その日本リーグがさらに盛り上がり、加えて、日本の卓球のレベルアップと将来への礎を築こうというのが「プロリーグ設立」の骨子ではないか。
 一時は50数チームあった日本リーグ加盟チームは現在男女で36チーム。しかし、プロリーグ設立ということになり、そこで日本の卓球界全体の組織、システムが改革されていった時に、日本リーグがどういう動きをするのか、どういう考え方を示すのかによって、日本リーグとしての存在価値はより高まってくる可能性はある。

 つまり、理想論で言えば、プロリーグができたとしても、日本リーグは共栄できるし、全く違う形で日本の卓球界の中心を両者が支えていくのだろう。それゆえに日本リーグが内部で話し合う内容と報告に注目が集まっている。残念ながら日本リーグの代表者会議は、日本卓球協会の理事会の後に開かれるとのこと。
 卓球においては、バスケットボールのJBL(日本バスケットボールリーグ)とbjリーグ(プロバスケットリーグ)との対立構図のような形にはなってほしくない。日本卓球協会=プロリーグ=日本リーグが一枚岩になって、日本の卓球の隆盛のために進んでいくことを卓球ファンは期待しているはずだ。
まだまだ衰えない、まだまだ吠える、ペンドラの星・吉田海偉。元全日本チャンピオン、元世界選手権メダリストとしてのプライドを胸に、卓球ファンの胸にパワードライブを打ち込んでくれることを期待しよう!!

 「青年は荒野をざす」とは五木寛之の小説で、歌にもなったフレーズだ。下が歌詞の一節。

「ひとりで行くんだ 幸せに背を向けて
さらば恋人よ なつかしい歌よ友よ
いま 青春の 河を越え
青年は 青年は荒野をめざす」
*フォーク クルセダーズ「青年は荒野をめざす」
 
 今から17年前。日本卓球界のパイオニアとも言える松下浩二選手(現ヤマト卓球社長)がプロ第1号としてブンデスリーガに挑戦した。しかも、日本にいたほうが条件がよいのに、全日本チャンピオンは2部リーグからスタートした。1997年からのシーズンだった。まさに青年(若干歳は食っていたが・・)はドイツという荒野を目指した。なぜならそこに世界最強のプロリーグがあったからだ。
 そして翌年、見事に1部の名門『ボルシア・デュッセルドルフ』に入り、活躍した。彼がヨーロッパへの扉を開け、その後、10年間くらいで田﨑俊雄、鬼頭明、坂本竜介、岸川聖也、水谷隼、高木和卓、女子では内藤和子、梅村礼という選手が続いた。日本の学校や企業では満足できないという青年たちだった。

 ところが、最近、異変が生じている。トップ選手では水谷(ロシア・UMMC)吉田雅己(グレンツァオ)や森薗政崇(フリッケンハウゼン)、松平賢二(フランス・アンジュ)がヨーロッパでプレーするものの、丹羽孝希は『フリッケンハウゼン』から戻り、来シーズン(8月末〜)は数試合に出るのみ。岸川聖也、松平健太は国内にとどまる見込みだ。
 トップクラスの3人が行くから多いという見方もできるが、日本でプレーする所属を持たない、もしくは先方(欧州クラブ)からオファーが来るような選手は日本を離れない。
 先日、サッカーのワールドカップの日本代表が発表されたが、その多くがヨーロッパでプレーしている選手だった。世界標準のタフな環境で腕を磨いている選手が力をつけ、「世界で戦う」サッカー界と、外にあまり出なくなってきた日本卓球界の青年たち。
 しかし、その背景には実は様々な理由がありそうだ。 <続く>
  • 1998年当時、名門ボルシア・デュッセルドルフに入った松下浩二

  • ヨーロッパチャンピオンズリーグでプレーする松下浩二。手前は世界チャンピオンのガシ

 一般の方にはあまり知られていないし、報道されていない話がある。
 それは日本卓球協会の中にプロリーグ設立検討委員会なるものがあり、委員長は松下浩二氏、そして協会の担当理事は原田鋼業の原田弘人氏である。
 日本のプロ第一号である松下浩二氏が中心となり、毎月のようにミーティングが開かれ、日本国内でのプロリーグ設立に向けて準備をしている委員会なのだが、なかなか報告事項が上がってこず、またマスコミにも発表されない。まだ検討委員会での検討事項であり、決定事項がないからだろう。
 この委員会のメンバーには日本リーグ、日学連などの各カテゴリーの代表者が名前を連ね、それ以外にもサッカーのJリーグ設立に精通した学識者もいる。

 特に、日本リーグとの共存共栄を考えていく上で、日本リーグ側からのまとまった意見がないということで協会側は業を煮やしている、という部分が前回の協会理事会で明らかになった。
 5月31日に開かれる予定の日本卓球協会理事会で、日本リーグ側から何らかの報告事項があるかもしれないが、実際に日本でプロリーグが実現できるのかどうか。近いうちに青写真の発表を期待したいところだ。
ITTF(国際卓球連盟)では毎月、国際大会のハイライトシーンなどを収録したハイライトビデオ「Pongcast(ポンキャスト)」をYou Tubeで公開。4月のトップはもちろん世界卓球東京大会から。
余韻さめやらぬ東京大会のハイライトシーンをお楽しみください。

その他、平野美宇/伊藤美誠(JOCエリートアカデミー/スターツSC)が女子ダブルスで2連覇を達成したスペインオープン、日本の若手選手たちが上位を占めたチリオープンなども収録。日本選手も多数登場します。

【Nittaku ITTF Pongcast - 4月】
https://www.youtube.com/watch?v=smEh_XIJMxo#t=576

また、韓国戦のラストで勝利し、ルーマニアのベスト8進出を決めたスッチと女子準々決勝のラストで石川佳純(全農)を苦しめたエーラント(オランダ)のふたりが自分たちで撮影した東京大会の思い出写真をハイライト動画として公開。合わせてお楽しみに!

【Selfie-世界卓球東京】(提供:ITTF)
https://www.youtube.com/watch?v=BX1T7Top8uM

  • エーラント(左)とスッチの「Selfie」動画トップページ

 ママになってからもテレビや雑誌で活躍中の四元奈生美さん。結婚、出産で一時休止していた自らのブランド『FINAL WINNER』の活動を、この度、本格的に展開していくことになった。
 5月23日、24日、25日の3日間、都内の「台東デザイナーズビレッジ」で開催される「OPEN VILLAGE 2014」で新コレクションを披露する予定。
 卓球ウェアなどの商品は、用具契約とデザイナー契約をしているヤマト卓球が持つ販路で展開していき、その他のアパレルウェアに関しては、ウェブなどを中心に販売していくという。四元さんは「Tシャツを皮切りに、今後はキッズアイテムやアクセサリー、バッグなども製作していきたい」、と意欲満々だ。

http://www.fashionsnap.com/news/2014-05-09/final-winner-debut/

http://www.designers-village.com/press/5232425open_village2014.html
 先週末にITTF(国際卓球連盟)公認のプラスチックボールが新たにTSP・コニヨール・ティバー・ヨーラの4社が追加された。
 5月3日のITTFシャララ会長へのインタビューでも「予定どおり、7月からの国際大会で使用していく」と言明し、8月末からのヨーロッパのブンデスリーガなどのプロリーグでもおそらく使用される見込みだ。

 問題は供給だが、まずは国際大会やプロリーグなどの公式戦が優先され、練習レベルでの供給は今しばらく待たなくてはいけない状況だ。
 ただし、「別冊卓球グッズ」(5月26日発売)での取材でも、トップ選手はセルロイドとプラスチックで、さほど違和感を感じていないこともわかった。となると、供給が追いつかない間、もしくはプラスチックボールの練習球が発売されるまではセルロイドの3スター球との併用、セルロイドのトレーニングボールを使うようになるかもしれない。

 気になる価格は現在中国では「許紹発ブランド」のシームレスボールは6個入り、45元(約720円)で発売されている。一個約120円になる。通常、関税や運賃などが加算され、日本への輸入した場合は価格が1.5倍くらいになると言われている。となると、定価240〜250円、180〜190円ほどが市場販売価格になるのか。
 4月には中国大手の紅双喜社と双魚社が値段に関する話し合いを持っている。最終的には先行発売した「許紹発」を追いかけるような値段になるのではと予想している。
 国内では、国産のニッタク社のプラスチックボールが標準になると思われるが、その値付けが注目される。ボール製造には歴史と確かなノウハウを持つニッタク社のボールは秋に発売予定だ。そこに「日本製」という付加価値がどのくらいつくのか。
 現在のセルロイドの3スターが280円(定価・税別)。プラボールに高い値段がつけられると、輸入業者が大量に中国から仕入れることも予想される一方で、すでに投下した相当な設備投資と今後の継続的な生産を考えると安易に安くもできない——頭が痛いところだろう。
  • すでに中国で売られている「許紹発」(シームレス)

  • 世界卓球で披露されたニッタクのプラボール(継ぎ目あり)

 世界卓球閉幕の翌日、5月6日に『以球会友 ピンポン外交、友に会おう』というイベントが開催された。
 このイベントは、上海テレビ(中国)で放映されている中国初の日本語テレビ番組『中日之橋』のキャスターで、卓球の学生チャンピオンでもある呉四海氏が企画したもの。「中日交流の原点はピンポンにある」と、卓球仲間に声をかけ、訪日を準備してきた。
 参加メンバーが超豪華! 元国際卓球連盟会長の徐寅生氏、元世界チャンピオンの曹燕華さん、鄧亜萍さんをはじめ、中国からは20名が訪日。日本からは、本誌でもおなじみの世界的アートディレクター浅葉克己氏率いる東京キングコングのメンバーや西村卓二監督率いる東京富士大卓球部の面々。
 当日は、親善試合ながらも、日中どちらも全力を出し切って白熱の試合を展開。場所をホテルに移して交流会を行ったあと、中国訪日団の一行は、ピンポン外交の舞台となった名古屋市を訪問した。企画者の呉氏は、「来年は日本チームを上海に招き、定期的に交流をしていきたい」と、新聞のインタビューでこたえている。
 
 ひさびさに日本のマスコミに姿を現した鄧亜萍さん。少しほっそりして、とてもチャーミングになっていた。鄧さんは団長として来日はしたが、当初、試合に出る予定はなかったそう。ところが、急遽参加することに。かなり久々にラケットを握ったと話す鄧さんだったが、その実力たるや、さすがに元世界王者。「全く歯が立たなかった!」とは、対戦したキングコングメンバーのコメントだ。

※ピンポン外交とは
1971年に名古屋市で開かれた世界卓球選手権大会に中国チームが6年ぶりに出場した際、偶然の出来事からアメリカの選手との交流が生まれた。大会終了後に中国がアメリカチームを北京に招待し、米中間の緊張緩和が実現した。また、72年にニクソン米大統領が訪中し、79年の国交樹立につながったとも言われている。

写真提供:東京キングコング
  • 表情がとても明るくなった鄧亜萍さん

  • 冴えわたるバックハンド

  • 左から曹燕華さん、西村監督、浅葉さん、徐寅生さん、鄧亜萍さん

  • 参加者全員集合!

 世界卓球のメディア席にいると、この大会がどのくらい注目を浴び、どういうように放送され、一般の人にどう評価されているのかがわからないものだ。

 まずテレビ東京での視聴率、最も盛り上がった最後の3日間はゴールデンタイムで10%弱。これはあくまでも平均値なので、瞬間最大では15%近くいったのではないかと言われ、相当に高いほうではないか。
 ただし、これはあくまでもテレビ東京がキー局として放送されている都道府県の話であり、実際には日本の半分の地域では放送されていない。そのために、テレビ放送の話題に関しては、卓球愛好者・関係者の間でも相当に温度差がある。

 次に観客数。組織委員会では4万2千人(代々木第一競技場のみ)。ちなみに横浜大会では6万5千人で、はるかに及ばないが、もともと会場が横浜アリーナよりも小さく、チケット配布枚数も少なかったのでこれは想定内。
 もっとも入ったのは5月4日の7300人。ちなみに横浜は09年5月3日が1万2千人だった。テレビを見ていた人からは、なぜ反対側がガラガラなんだと編集部にクレームが来るほど(クレームは編集部ではなく別のほうへ)。テレビに映らないはずだった役員・スポンサー・選手席が映ってしまったようだ。
 それにしても短期間であそこまで大会を仕上げたのは、「さすが日本」と評価される一方で、「まだまだ」「あの部分はおかしい」という厳しい評価もある。完璧主義の日本ならではの反応だが、海外での世界選手権と比較すれば、「素晴らしい運営」と言えるのだろう。
  • 5月4日の会場玄関前。歩けないほどの人だかりだったのは会場前のイベント広場

  • 5月4日、ほぼ満員(会場片側)となった会場。観客数7300人と発表