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速報・現地リポート

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フォルクスワーゲンオープン・荻村杯2006

 今年のフォルクスワーゲンオープン荻村杯もすべての種目を終え、無事終了しました。運営に当たった皆さんお疲れさまでした! 来年のフォルクスワーゲンオープン荻村杯は千葉で開催予定。97年大会以来、10年ぶりになります。

 撮影に当たった一同、今回の写真は“大豊作”と太鼓判を押しております。充実の大会報道は卓球王国12月号にて。ご期待ください!!
●男子シングルス決勝
王励勤(中国) 10、7、9、8 王皓(中国)

 王励勤選手がミスのないフォアドライブ連打で圧倒した。王皓選手は苦手意識があるのか、プレーに精細を欠き、最後は勝負を諦めた様子だった。

「王皓選手がケガをしていたこともありますが、4-0という結果になったのは、それ以上に自分の調子も良かった。日本は初めて世界チャンピオンになったところ。だから良い印象があります。2000年のジャパンオープンで優勝して、2001年の世界選手権大阪大会でも優勝した。いつも日本の皆さんは温かく迎えてくれますから、これからも日本の皆さんにはいいプレーを見せていきたい」(王励勤選手の優勝会見でのコメント)
●女子シングルス決勝
王越古(シンガポール) -8、12、-7、-4、9、10、12 郭炎(中国)

 女子シングルス決勝の最終ゲームは、信じられないような展開が待っていた。

 第6ゲームに5度のマッチポイントを逃した郭炎、最終ゲームは気合いを入れ直し、7-4とリード。ところがここから王越古のバックにまったくミスが出ない。王越古が9-7と逆転し、次の一本はバック対バックから思い切って回り込んだ郭炎のフォアドライブが空を切る。10-7で王がマッチポイント。ゲームの流れからいって、これで勝負が決まると誰もが思った。

 しかし、ここから郭炎も意地を見せる。気力を振り絞り、バックドライブの連打で10-11と再逆転。郭炎の気合いに場内のボルテージは最高潮。ここで王越古のバックハンドがネットに当たり、台上に高く浮いた。これで勝負が決まると、また誰もが思ったに違いない。郭炎、これを思い切りフォアスマッシュ。今度はなんとそのボールが郭炎のラケットのエッジに当たり、遥かフェンスの後方まで飛んでいった!

 郭炎は12-12の場面でも、3球目攻撃のチャンスボールをラケットのエッジに当てて吹っ飛ばした。さすがにこれで勝利の女神に見放されたか、最後はバック対バックの長いラリーから、郭炎のボールがオーバー。王越古の初優勝が決まった。鳥肌がおさまらない女子シングルス決勝戦だった。

Photo:ベテランならではの精神力の強さ。「格上だから思い切りぶつかった」と語った王越古
Photo:第6ゲームを大逆転されて落とした郭炎、胸に去来する感情は…
 王越古、女子シングルス決勝の第6ゲーム、5-10で郭炎にマッチポイントを取られてから、なんと7本連取でこのゲームをひっくり返した。
 郭炎、スイングが少し鈍っている。勝利を目前にして、ナーバスになっているのか。王越古のバック表ソフトのブロック、ハーフボレーにミスが出ない。最終ゲームは現在、郭炎7-7王越古。どうなるのか??
 女子シングルス決勝は、郭炎がゲームカウント3-2とリード。両者とも気合い十分、郭炎の両ハンドドライブと王越古のカウンタースマッシュが火花を散らしています。
●男子ダブルス決勝
馬琳/王皓(中国) -7、-10、-4、7、8、6、6 王励勤/陳杞(中国)

 王励勤ペアが順調に3ゲーム連取し、あっさり勝負が着くかと思われた決勝戦だったが、馬琳ペアがひっくり返した。
 最終セットは好ラリーが続出。マッチポイントでは王皓がミドルをループドライブで突かれ、腰が完全に浮いた状態から手首だけで強烈なカウンタースマッシュ。これがあっという間にフォアクロスを駆け抜け、観客をあっと言わせた。
 ただいま行われている男子ダブルスでは、ゲームカウント3-1で王励勤/陳杞のペアがリード。
 下の写真は会場でのひとコマ。テレビの中国語会話にも出演した愛ちゃん、同年代の丁寧選手とのお喋りは楽しそう。発音はほとんどネイティブです。
●女子ダブルス決勝
帖雅娜/張瑞(中国香港) 9、9、-6、9、10 王楠/陳晴(中国)

 女子ダブルス決勝は帖雅娜/張瑞組が優勝。各ゲームとも競り合ったものの、ラリー戦での安定感で中国香港ペアが上回った。

Photo:優勝した帖雅娜/張瑞。ちなみに女子ダブルス決勝は4人とも髪型が同じでした(笑)
●男子シングルス準決勝
王皓(中国) -7、14、8、-5、7、9 ボル(ドイツ)

 準決勝のもう一試合、勝者は王皓。右ひざに大きいサポートをしている王皓、前陣では台の中央に構えて両ハンドで攻撃していた。
 ボルはブロックにややミスが目立った。王皓はフォアドライブを打つ時、意識的にボールがバウンドする落下点や弧線の高さを変え、ボルのミスを誘っているように見えた。第6ゲーム、王皓の10-9のマッチポイントをボルが後陣からロビングでしのぎ、フォアドライブで逆襲、しかし最後に思い切って打ったバックドライブがネットを越えず、王皓の決勝進出が決定した。

Photo左:初の決勝進出を果たした王皓
Photo右:ヨーロッパ最後の砦、ボルもついに陥落。王励勤との決勝には興味が持たれたが…
 中国のツインエース対決はゲームオールにもつれた。

 最終ゲーム、ただいま王励勤4-2馬琳。王励勤のバックフリックが決まって5-2でチェンジエンド。馬琳のフォアフリックがオーバーミス、6-2。王励勤ここで初めて声が出た。一気に8-2と突き放すと、9-3、10-3でマッチポイントを握り、11-4で勝利。決勝進出を決めた。
 しかし、サービス・レシーブの間合いでは空調の音が聞こえるほど静かな会場だった。同士討ちとはいえ、卓球を観るスポーツとして考えるなら、もう少しファンへのアピールがあってもいいように思う。まるで中国チームの部内リーグのようだった。

●男子シングルス準決勝
王励勤(中国) 9、-8、7、9、-6、-6、4 馬琳(中国)