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フォルクスワーゲンオープン・荻村杯2006

 男子シングルス準決勝、世界上海大会決勝の再現である王励勤対馬琳の試合が進行中!
 熱狂の上海体育館と違って、横浜文化体育館はとっても静か。両者ともほとんど声を出さずに、勝負は心理戦の様相だ。
 フルスイングするボールはほとんどなく、フォアストレートとミドルを使って両者とも淡々と得点を重ねる。ゲーム間の休憩もほとんどなし。ただいま第5ゲームがスタート、ゲームカウント3-1で王励勤がリード。
 また、先ほど行われた女子シングルス準決勝のもう一試合は、王越古が陳晴の変幻自在の攻撃を根性のフットワークでしのぎ、ファイナリストの資格を得た。

●女子シングルス準決勝
王越古(シンガポール) 5、-9、9、10、10 陳晴(中国)

Photo:十六銀行で活躍していた王越古、当時よりちょっと太め?!
●女子シングルス準決勝
郭炎(中国) 10、-7、13、4、6 福岡

 福岡はゲームポイントを握った第1ゲームと、リードしながらフォア強打をよく決めて追い付いた第3ゲームを落としたのが痛かった。郭炎は福岡のバックにゆるくて回転のかかったドライブを集め、粘り強く福岡を攻略した。

Photo左:無理な強打によるミスを避け、じっくり粒高ショートを攻略した郭炎
Photo右:惜しくも敗れたが、勝機も十分にあった福岡
 ただいま第3ゲームの福岡13-14郭炎。あ、郭炎のバックドライブに福岡の粒高ショートがオーバー。残念。ゲームカウント1-2とリードされた。福岡、このゲームはゲームポイントを握られてからしゃがみ込んでのカウンタースマッシュ、3球目スマッシュなどを次々に決め、よくしのいだが…
 女子シングルス準決勝、郭炎と対戦中の福岡春菜。第1ゲームは10-9とゲームポイントを握りながら惜しくも落とした。
 朝一番の試合で、郭炎も前後の動きがやや鈍い。フォアで大きく動かず、両ハンドで福岡のショートを待つ展開。福岡もややカウンタースマッシュの確率が低い。

 ただいま第2ゲーム、7-6から8-6と福岡がリード。次第にフォアの確率が上がってきた。頑張れ!
大会もいよいよ最終日 24日の見どころ

2006フォルクスワーゲンオープン荻村杯も、いよいよ最終日。フロアにはセンターコートが1台と、練習用の2台のみが残された。こんなコートでプレーできたら気持ち良いだろうなあ、と思い浮かべながら最終日の見どころをお伝えします。

 10時スタートの女子シングルス準決勝、日本の福岡春菜が勝ち残った。対戦相手は郭炎(中国)。04年トヨタカップ(団体戦)で対戦し、1-3で敗れている。2年前はほぼノーチャンスだったが、福岡の技術レベル、戦術の幅は当時とは比べものにならないほど向上している。郭炎が中陣からパワーで攻めてきた時にしのぎ切れれば、チャンスは十分あると見た。準決勝のもう一試合は陳晴対王越古。日本の十六銀行でも活躍していた王越古だが、今大会彗星のように飛び出した陳晴の粒高ショートと、弾けるような前陣速攻には相当手こずるだろう。

 男子シングルス準決勝は11時30分スタート、世界ランク1~4位がベスト4に顔を揃えた。組み合わせは王励勤対馬琳、ボル対王皓。王励勤と馬琳は中国でも「竜虎」と形容される両雄、対戦成績も王励勤の6勝4敗とほぼ互角だ。ボル対王皓は、04年世界団体選手権の決勝トップで対戦し、王皓が完勝した試合が思い起こされる。しかし、今大会はボルも絶好調だ。

 男子ダブルス決勝は王励勤/陳杞と馬琳/王皓の対戦。中国は08年北京五輪で初開催の団体戦をにらみ、04アテネ五輪優勝の馬琳/陳杞ペアを崩していくつかのペアリングを試しているようだ。女子ダブルス決勝は王楠/陳晴vs帖雅娜/張瑞。陳晴がキープレーヤーになりそうだ。

 さあ、今年のチャンピオンは誰になるだろうか。
●男子アンダー21決勝
江宏傑(チャイニーズ・タイペイ) -5、-4、6、8、3、-5、11 オフチャロフ(ドイツ)
 最終ゲームまでもつれた決勝は、ジュースの場面でオフチャロフが2バウンド後に打球したか否かで、判定にクレームをつける場面があったが、江宏傑が落ち着いて優勝を決めた。

●女子アンダー21決勝
リ・チャンビン(オーストリア) -8、6、9、8、-7、9 ポータ(ハンガリー)
 ミスのない両ハンドのフラット系のスイングのリ・チャンビンに対し、ポータはヨーロピアンスタイルの両ハンドパワードライブで攻める。各ゲームとももつれたが、リ・チャンビンが粘り勝ち。
 韓国のカットペアとの激戦を制した藤沼/福原ペア。準決勝では王楠/陳晴のテクニックの前に1ゲームを奪うのがやっと。試合後の記者会見で近藤欽司監督は語った。「準決勝では王楠と陳晴の球質の違いに翻弄され、2人の持ち味を出せなかった。しかし準々決勝では自分たちから攻める卓球ができた。今後も攻めていく卓球を目指せば、さらに強くなれる」
●男子ダブルス準決勝
馬琳/王皓(中国) 6、8、-9、8、5 李廷佑/呉尚垠(韓国)
王励勤/陳杞(中国) 11、11、11、5 高礼澤/李静(中国香港)

●女子ダブルス準決勝
帖雅娜/張瑞(中国香港) 10、-10、7、4、-6、-6、5 曹臻/彭陸洋(中国)
王楠/陳晴(中国) 8、3、-6、6、2 藤沼/福原
●男子シングルス準々決勝
王励勤(中国) 11、8、6、9 尹在榮(韓国)
馬琳(中国) 8、-9、8、7、-7、-9、12 陳杞(中国)
王皓(中国) -7、6、7、4、1柳承敏(韓国)
ボル(ドイツ) 4、7、4、-5、9 呉尚垠(韓国)
●21歳以下男子シングルス準決勝
オフチャロフ(ドイツ) 6、5、3、8 ヤカブ(ハンガリー)
江宏傑(チャイニーズ・タイペイ) -8、6、-9、6、11、7 高木和卓

日本勢で唯一勝ち残っていた高木和卓は、江宏傑のシャープなドライブ速攻に敗れた。

●21歳以下女子シングルス準決勝
リ・チャンビン(オーストリア) 9、4、9、-9、3 バーテル(ドイツ)
ポータ(ハンガリー) 6、5、10、8 ラミレス(スペイン)

 リ・チャンビンはアジアジュニア準優勝の実績を持つ移住選手。ポータはこのクラスならば順当な決勝進出だろう。