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速報・現地リポート

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世界選手権広州大会(団体戦)

●男子グループB・第4戦結果
韓国(4勝) 3-1 チャイニーズタイペイ(3勝1敗)
スウェーデン(1勝3敗) 3-0 ハンガリー(1勝3敗)
ポーランド(1勝3敗) 3-2 チェコ(2勝2敗)

 韓国はチャイニーズタイペイとの全勝対決。トップで柳承敏が荘智淵とのエース対決にゲームオールで敗れたものの、朱世赫と李廷佑、そして再び4番に出場した柳承敏が蒋澎龍とのペンドラ対決を制し、グループB1位通過を決めた。

●男子グループC・第4戦結果
日本(4勝) 3-1 ドイツ(3勝1敗)
ロシア(2勝2敗) 3-1 セルビア(2勝2敗)
スロバキア(1勝3敗) 3-2 フランス(4敗)

 エース・スミルノフがグルイッチ、カラカセビッチを連破したロシアがセルビアを破り、セルビアは2敗に後退。これで日本が明日セルビアに敗れ、1敗でドイツと並んだとしても直接対決で勝利しているため、日本の1位通過、ベスト8以上が決定した!
 01年世界選手権大阪大会以降、低迷が続いていた日本男子だが、今大会はその鬱憤を晴らすような勝ちっぷりを見せている。00年世界クアラルンプール大会の3位入賞の再来、そしてそれ以上の成績を期待したい。
 
日本が前大会ベスト4のドイツを下した。エースのボル不在でも、層は厚いドイツ。しかし、トップで水谷が落とした日本だが、韓陽、吉田、そして最後は水谷がオフチャロフに完勝した。

  日本 3-1 ドイツ
 水谷 8、-9、-4、-8 シュテガー○
○韓陽 3、6、5 オフチャロフ
○吉田 0、5、10 ズース
○水谷 11、8、1 オフチャロフ

●女子グループA第5試合
中国(5勝) 3-0 スウェーデン(5敗)
アメリカ(4勝1敗) 3-2 北朝鮮(2勝3敗)
ロシア(2勝3敗) 3-0 クロアチア(2勝3敗)

●女子グループB第5試合
シンガポール(5勝) 3-0 ウクライナ(1勝4敗)
ハンガリー(4勝1敗) 3-0 チャイニーズ・タイペイ(2勝3敗)
ルーマニア(3勝2敗) 3-1 ポーランド(5敗)

※画像はクリックで拡大
●女子グループC第5試合
中国香港(5勝) 3-0 タイ(1勝4敗)
ドイツ(4勝1敗) 3-1 スペイン(5敗)
オーストリア(3勝2敗) 3-2 ベラルーシ(2勝3敗)

●女子グループD第5試合
日本(5勝) 3-1 フランス(1勝4敗)
韓国(4勝1敗) 3-0 チェコ(1勝4敗)
オランダ(3勝2敗) 3-1 イタリア(1勝4敗)

 中国、シンガポール、中国香港のアジア3強は1時間と少しであっという間に試合を終えた。日本はこれら3チームに割ってはいることが出来るか。
 前回3位だったベラルーシはオーストリアとの対戦に敗れて決勝トーナメント進出はならず。順位決定トーナメントに進むことになった。

※画像はクリックで拡大
 チームは勝利したが、格下の選手に敗れ、試合後のコメントでは力ない表情を見せた福原。昨日の韓国戦での勝利の後で気がゆるんだ部分があるのだろう。また気持ちを引き締め、明日からの決勝トーナメントでさらなる活躍を期待したい。

●福原のコメント
 ホントに自分なにやってるんだろうという気持ちでいっぱい。でもチームが勝ってくれたので、それがなによりの救い。今までの試合を通して、リードしてから負けるセットが多いのですごく反省している。少し油断している部分があると思う。相手も負けている時は思い切ってやってくるし、自分の気持ちの弱さです。今日の反省をいかして、明日はどのチームに当たるとしても全力でぶつかっていきたいと思う。体の疲れはないが精神面で少し疲れはある。明日からは決勝トーナメントなので、みんなで力を合わせて、また新たな気持ちで頑張りたい。

●近藤監督のコメント
 フランスも強いので、警戒はしていた。どの選手も国を代表してきているわけだから、そう簡単には勝たせてくれない。そういう中で最後は平野が決めてくれた。平野は昨年のプロツアーでダブルスで優勝して、そのへんからひとつ壁をつきやぶった感じ。福原は、作戦は間違っていなかったと思うが、最後は焦ったのか、勝ち急いだのか。もうちょっと冷静に決断してやらないといけない。
 勢いに乗って、歯車が噛み合っているので、大きな疲労はないと思う。ただ、精神的な面では厳しい試合が続いているので、これから緊張とリラックスの切り替えをうまくやっていきたい。チームの雰囲気は、みんな自分の役割をふまえてうまくやれているので、非常に良い。これからも簡単には勝たせてもらえない、接戦が続くと思う。9-9、10-10からの2本をいかにして取るか、そういうところを確認して、良い状況で明日の試合に臨みたい。

気合い十分の福原だったが/まさかの敗戦/インタビュー中は厳しい表情
 トップの平野はカットのシェンと対戦。第1ゲーム、よく動いてドライブで粘り、チャンスを作り強打する作戦が功を奏した。また、相手の反撃もよく止めた。第2ゲームはフォアドライブをループに切り替え、相手のミドルを攻める作戦と相手の反撃ミスを誘うループドライブが有効。3ゲーム目もドライブでよく粘り、バックへのスマッシュとミドルへの緩急をつけたドライブで完勝した。

 2番の福原は出足からバックハンドのコンビネーションも良く、緩急自在のプレーで第1ゲームを取った。第2ゲームは、相手にフォア側を攻められ、リードされたが、カウンタードライブで応戦し、両ハンドとも調子よくプレーできていた。しかし、後半10-7とリードするが、詰めの段階でバックハンドが入らず、ジュースになってもミスを連発し、このゲームを落とした。
 第3ゲームは2ゲーム目の反省を生かし、無理をせず丁寧にコースを突き、相手の体勢を崩し、ゲームを取った。第4ゲームは、相手の両ハンドドライブもよく止め、カウンターでコースを突く良いプレーが戻ったが、8-8から連続3本フォア側にドライブで攻められ、9本で落とした。
 最終ゲームは、前半5-5となり、7-7までシーソーゲーム。福原は会心のレシーブのあと2本連続バックハンドで得点し、9-7とリードしたが、やはり詰めの段階でミスが出て、ジュースに追いつかれた。ジュースでもバックハンドのミスが響き、惜しいゲームを落とした。

 3番の藤井。第1ゲームは硬さが目立ち、調子が上がらないままゲームを落とした。第2ゲームになり、落ち着きを取り戻した藤井は両ハンドドライブもスムーズになり完勝。第3ゲームも前半からのリードを守りゲームを連取。第4ゲームは出足につまずき、3-7とリードされ、後半ばん回したが届かなかった。最終ゲームは本来の藤井のプレーがよみがえり、特にフォアハンドドライブ攻撃が決まりだし、完勝で4番につないだ。

 4番の平野対グルンディッシュ。第1ゲーム、出足で5-2でリードし、すばやいフットワークからフォアドライブで攻め続け、ゲームを先取。第2ゲームは2-1から7本連取され、苦しくなった。連続失点の原因はコースの甘さ、プレーの遅さで、そこを相手につけ込まれた。後半ばん回したが、8本で落とした。3ゲーム目も4-2とリードしながら、連続6本取られ、2ゲーム目と同じ展開になり、一方的な相手のペースで落とした。4ゲーム目は速攻戦術に切り替え、終始ドライブで攻め続け、リードを保ち、ゲームオールに持ち込むと、最終ゲームでは7-7から平野のサービス、3球目攻撃、フォアドライブの速攻で2得点し、そのまま押し切った。

 グループリーグを全勝で通過した日本女子チームは準々決勝に進むが、ひとつの課題は今回のフランス戦で見せたように、福原、平野とも連続失点が5本以上あるゲーム運びをしてしまうこと。その原因となる攻めの遅さ、コースの甘さを反省して、もう一度速攻戦術に切り替え、サービスやレシーブなど、その後の展開につながる技術を鋭いものに切り替えることで、これから強いチームとして力を発揮できることと思われる。
【高島の通信簿】1番平野90点 2番福原65点 3番藤井80点 4番平野70点

2勝をあげた平野/カットを攻略されたシェン/パワフルグルンディッシュ
  日本 3-1 フランス
○ 平野  8,8,7  シェン・イファン
  福原  3,-11、6、-9、-10グルンディッシュ○
○ 藤井  -4,3、6,-8,3 デサイ
○ 平野  9、-8、-5,7,7グルンディッシュ

●男子予選グループA第4試合
中国(4勝) 3-0 オーストリア(3勝1敗)
イタリア(2勝2敗) 3-2 クロアチア(4敗)
ルーマニア(3勝1敗) 3-0 ベルギー(4敗)

●男子予選グループD第4試合
中国香港(3勝1敗) 3-1 シンガポール(3勝1敗)
スペイン(1勝3敗) 3-1 ギリシャ(1勝3敗)
ベラルーシ(2勝2敗) 3-1 デンマーク(2勝2敗)

 中国vs.オーストリアは中国の圧勝。オーストリアはシュラガー・陳衛星のツインエースを温存し、中国との勝負を避けた格好だ。
<男子>
10時~/●グループA第4試合
中国(3勝) - オーストリア(3勝)
クロアチア(3敗) - イタリア(1勝2敗)
ベルギー(3敗) - ルーマニア(2勝1敗)

10時~/●グループD第4試合
シンガポール(3勝) - 中国香港(2勝1敗)
ギリシャ(1勝2敗) - スペイン(3敗)
デンマーク(2勝1敗) - ベラルーシ(1勝2敗)

16時半~/●グループB第4試合
韓国(3勝) - チャイニーズ・タイペイ(3勝)
スウェーデン(3敗) - ハンガリー(1勝2敗)
ポーランド(3敗) - チェコ(2勝1敗)

16時半~/●グループC第4試合
ドイツ(3勝) - 日本(3勝)
フランス(3敗) - スロバキア(3敗)
ロシア(1勝2敗) - セルビア(2勝1敗)

<女子>
13時~/●グループA第5試合
中国(4勝) - スウェーデン(4敗)
アメリカ(3勝1敗) - 北朝鮮(2勝2敗)
クロアチア(2勝2敗) - ロシア(1勝3敗)

13時~/●グループB第5試合
シンガポール(4勝) - ウクライナ(1勝3敗)
ハンガリー(3勝1敗) - チャイニーズ・タイペイ(2勝2敗)
ルーマニア(2勝2敗) - ポーランド(4敗)

13時~/●グループC第5試合
中国香港(4勝) - タイ(1勝3敗)
ドイツ(3勝1敗) - スペイン(4敗)
オーストリア(2勝2敗) - ベラルーシ(2勝2敗)

13時~/●グループD第5試合
日本(4勝) - フランス(1勝3敗)
韓国(3勝1敗) - チェコ(1勝3敗)
オランダ(2勝2敗) - イタリア(1勝3敗)

 女子はいよいよ予選最終戦。ここまで全勝の日本はフランスと対戦する。


 日本は無傷の3連勝。ラストで吉田が観客のヤジや応援に抗議する意味も込めて拳を突き出して挑発したが如何なものか。彼は中国語が理解できる分、不快だったのもわかるが、そこまでやる必要はあっただろうか。なおかつ、試合終了後に宮崎監督も審判に抗議。しかし、これは意味がない。試合が終わってから観客のヤジ(応援)を審判にアピールしても何ら意味はない。また会見でもそのことを言っていたが、本質はそこにはないように思う。挑発し、怒った選手をなだめるべきではないか。あの程度の応援でカッカしていたら世界選手権は戦えない。
●宮崎監督
水谷は最高だったし、韓陽ももう負けたかなというところから最後まであきらめずに、負けたと思った瞬間にレシーブをバックに思い切り払い、次フォアに思い切り払い、ジュースに入ったときもバックに払いというように、無我の境地に入ったような感じで大逆転。吉田も自分の得意なフォアハンドをいかんなく発揮してベストプレーができた。若干サービスに問題はあったが、それは課題として、気迫、そういう面では最高のプレーができたと思う。
●吉田  前半2-0とリードしてくれたので、自分は壁みたいな感じ、絶対とらないとと思ってプレーした。(応援は気になった?)気になりますね。ホントやばい。人間だから、気にならないことはない。なかなか冷静にはできなかった。たとえば、日本で試合でて、バカヤローとか死ねとか言われたら気になるじゃないですか。結構むかつく、中国語はわかるんですよ。でも逆にそれが自分の力になった。勝ってガッツポーズは考えてなかったが、やるんですよ、このヤローって感じ。最後は本当に気持ちよかった、サイコーですね。

観客席にむかってガッツポーズ