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速報・現地リポート

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世界選手権広州大会(団体戦)

 19歳同士の対決。今大会初めての試合となった大矢だが、それほど硬さも見られず、フォアドライブを打ち込む。しかし、競り合いの末に敗れた。そういえば、全日本の時よりも絶叫が少なかった・・。

大矢 -13、-11、8,-9 ペテ

全日本での勢いは広州では出せなかった大矢/強烈なバックハンドをあやつるベテ。素質は十分、まだまだ強くなるだろう
日本男子の2番は韓陽対カラカセビッチ。カラカセビッチのやる気なさそうな試合運びに苛立っているのか、それとも引きずられたのか韓陽もパッとしない。盛り上がりのないまま最終ゲームに突入して、最後はカラカセビッチが切れかかり、韓陽が勝利をあげた。日本はグループリーグ5勝目に王手をかけた。3番では岸川同様、今大会初出場の大矢の出番だ。

韓陽 -9,5,10、-10、5 カラカセビッチ

のらりくらりと戦いながらも強いカラカセビッチ
日本男子の予選リーグ最終戦、セルビア戦が始まった。
すでにトップ通過を決めている日本は、岸川、韓陽、大矢と、まだ出場していない二人を起用するオーダー。
トップ岸川はグルイッチと対戦。特に固さも見られず、岸川らしい両ハンド攻撃で第1ゲームを先取。第2ゲームからはグルイッチがフォアで攻めてくると、守勢にまわり、第2、3ゲームを落とす。しかし、台上ボールをバックハンドで攻め、先手をとると後半は岸川ペース。回り込みからのストレートへの攻撃も決まり、岸川が今大会初勝利をあげた。

岸川 8、-9、-6、5、5 グルイッチ

初戦をなんとかものにした岸川/グルイッチ惜敗
 昨日、国際卓球連盟の総会のあとにシャララ会長の記者会見が行われたが、重要な決定事項、報告事項はなかった。その代わり、外国籍選手の移籍問題に会場の質問が集中した。この問題は29日の理事会での決定になる。年齢による出場資格の設定、国内リーグなどには出場できるし、協会代表として出場できないのは世界選手権、ワールドカップだけであることを会長は主張。
 79年以来もう何度中国を訪れたか忘れたが、中国はその外面を変え続けている。空港、ホテル、お店・・・・以前よりはきれいになっているし、会場の中に入れば日本と中国の差というのはさほどない。それに大会のボランティアの多くは英語をしゃべる人を配置し、サービスの良さを感じる。90年の北京のアジア競技大会ではIDカードを取るのに1日かかったし、95年天津での世界選手権では半日かかり、上海ではテープレコーダーが盗まれるは、で良い印象がないのだ。それを考えれば今大会、隔世の感がある。 (今野)
<男子> ※現地時間
10時~/●グループB第5試合
韓国(4勝) - ハンガリー(1勝3敗)
チャイニーズタイペイ(3勝1敗) - チェコ(2勝2敗)
スウェーデン(1勝3敗) - ポーランド(1勝3敗)
10時~/●グループC第5試合
ドイツ(3勝1敗) - スロバキア(1勝3敗)
日本(4勝) - セルビア(2勝2敗)
フランス(4敗) - ロシア(2勝2敗)
13時~/●グループA第5試合
中国(4勝) - イタリア(2勝2敗)
オーストリア(3勝1敗) - ルーマニア(3勝1敗)
クロアチア(4敗) - ベルギー(4敗)
13時~/●グループD第5試合
シンガポール(3勝1敗) - スペイン(1勝3敗)
中国香港(3勝1敗) - ベラルーシ(2勝2敗)
ギリシャ(1勝3敗) - デンマーク(2勝2敗)
19時30分~/●第2ステージ1回戦

<女子>13時~/●準々決勝
オランダ - シンガポール
16時30分~/●準々決勝
オーストリア - 中国香港
日本 - ハンガリー
19時30分~/●準々決勝
中国 - ルーマニア

ついに日本女子がメダルをかけてハンガリーと激突! 頑張れニッポン!

女子1-12位決定戦のドローは下図のとおり。

●決勝トーナメント1回戦
 ルーマニア(グループB3位) 3-2 ドイツ(グループC2位)
 ドデアン -4、9、-7、-9 呉佳多○
○サマラ 2、6、-8、8 ボージック
○イリチ 8、-9、-7、8、7 A.ゾルヤ
 ドデアン -11、-6、-11 ボージック○
○サマラ -12、9、6、9 呉佳多

 サマラが2点取り! 格上のボージック、呉佳多を押し切っての勝利は見事。ルーマニアは、明日大本命の中国に挑む。

 オーストリア(グループC3位) 3-2 アメリカ(グループA2位)
 リュウ・ジャ -10、-6、-10 高軍○
○リ・チャンビン 11、8、11 王晨
 ハイン -12、-3、-6 リー・ナン○
○リュウ・ジャ -9、8、8、6 王晨
○リ・チャンビン 9、12、-9、6 高軍

 高軍、王晨のツインエース体制で戦ってきたアメリカも、ここでストップ。アメリカは前回のブレーメン大会では23位だったが、今回は順位を大きくアップさせた。勝ち上がったオーストリアの準決勝の対戦国は中国香港。

 ハンガリー(グループB2位) 3-2 クロアチア(グループA3位)
 ポータ 4、-12、11、-7、-11 ボロス○
○トート 3、6、4 バイダ
○ロバス -9、9、9、5 パオビッチ
 トート 4、-8、-12、-7 ボロス○
○ポータ 2、5、4 バイダ

 日本の対戦国はハンガリーに決定。前回の世界団体選手権ブレーメン大会でも日本はハンガリーと準々決勝で激突。結果は日本が3-1で勝利し、メダル獲得を決めている。日本には今回も快勝しメダル獲得を決めてほしい!

 オランダ(D3位) 3-2 韓国(グループD2位)
○リー・ジャオ -9、7、10、9 唐イェ序
 ティミナ 7、-12、-8、-3 李恩姫○
 リー・ジエ 10、-7、-7、-10 郭芳芳○
○ティミナ 8、-7、4、6 唐イェ序
○リー・ジャオ 12、12、4 李恩姫

 予選グループDから勝ちあがった2・3位が、何の因果か決勝トーナメント1回戦でまたも対決。予選では韓国がストレートで勝利していたものの、今回はオランダに痛恨の敗戦を喫した。明日のオランダの対戦国はシンガポール。

2点をあげたサマラ/日本女子の強敵ハンガリーのエース、トート/粘りのプレーで観客も味方につけたティミナは唐を撃破
● 宮崎監督
 2番の韓陽が相手を圧倒して,日本はトップの水谷の負けを帳消しにするどころか、プラス1点取ったような試合だった。それが3番吉田の試合に続いた。これで日本は1位通過が決まったので、次の試合を見すえて戦いたい。

● ドイツ・プラオゼ監督
今日の日本チームはとても積極的で攻撃的なチームだった。今日は負けたけど、日本とドイツは良い関係で、選手同士が一緒に練習したりしているし、我々も彼らを尊敬している。今の卓球というのは、どれだけアグレッシブにプレーできるかということがポイント。今日の日本は、その点すぐれていたし、素晴らしいフットワークを使っていた。ただ力の差はさほどないと思う。今日は、彼らのほうが良かった、ということだ。

● 吉田
相手は自分より世界ランクが上だけど、ただ強気でやれば勝つチャンスがあると思っていた。今日は思い切ってやれた。今回、精神的に強くなっている感じがする。日本の人が応援してくれるから楽にできます。

● 韓陽
 トップが負けたというのはあまり気にしなかった。自分の試合に集中することだけ。自分の持っている力を出すことだけ考えた。

● 水谷
一番で負けたことはすごく悔しい。でも4番で普段以上のプレーができたことは良かった。ドイツに勝つことを目標に練習してきたので、ひとつの目標が達成でき、予選リーグを通過できた。準々決勝に進みますが、今の日本は強いのでどこのチームとやっても勝てると思います。
女子は予選リーグが終了し、決勝トーナメントのドローが決まった。
各リーグ1位の振り分けは、中国と中国香港、日本とシンガポール。日本は苦手とする2チームから離れ、シンガポールのヤマとなった。日本の準々決勝の対戦相手は、現在行われているベスト8決定のクロアチア対ハンガリーの勝者。反対のヤマは、韓国とオランダの勝者がシンガポールと対戦。そこでの勝者が日本の準決勝の相手となる。

現在、クロアチア対ハンガリーは、トップでボロスがポータを大逆転で下し、クロアチアが1-0とリードしている。

ボロスが逆転勝利。このままクロアチアが突っ走るのか?
 トップは水谷対シュテーガー。水谷のサービスでスタートしたが3-6とリードされ、水谷のバックに攻めてくる作戦で前半リードを許したが、水谷はよく粘り、ラリー戦で打ち勝ち、9-7で逆転。さらにバックハンド強打も冴え、相手を突き放した。
 第2ゲームは相手のバックドライブが水谷のフォアサイドへ強烈に入ってきた。4-7とリードされ、水谷も両ハンドで良く攻め返し、8-8までばん回したが、後半相手のバックハンドドライブが鋭いコースに入り、惜しくもゲームを落とした。第3ゲームも相手の両ハンドドライブがピッチも早く、先手先手と攻められ、2-6とリードされ、ラリー戦でもばん回することができず押し切られた。第4ゲームは得意のコース厳しいサービスから3球目ドライブで連取し、5-3とリードするが、サービス、レシーブで2本ずつとられ、最後は相手の鋭いバックドライブで打ち抜かれた。

 2番は韓陽対オフチャロフ。第1ゲーム、サービスの変化から3球目攻撃がことごとく決まり、一気に突き離し、またフォアの連続攻撃で攻め込んでゲームを取った。第2ゲーム、出足で2-4とリードされたが、レシーブから積極的にフォアドライブで攻め、ペースをつかみ、最後は台上速攻で逃げ切った。第3ゲームは勢いに乗った韓陽が両ハンドドライブに安定感と威力が増し、終始圧倒した。

 3番は吉田対ズース。吉田は出足から変化サービスがよく効き、徹底したフォアドライブの威力でなんと11-0で勝利。第2ゲームもフォアドライブのパワーが十分発揮され、のびのびとしたプレーで2ゲームを先取した。3ゲーム目はコースを突いて粘る相手に対し、吉田はフットワークを生かし、無理な体勢からでもフォアドライブで攻め、接戦を制した。

 4番は水谷対オフチャロフ。前半は互角のラリーとなり、中盤は相手のサービス、3球目で失点するが、強気でサービス、3球目から速攻で攻め込み、9-9に持ち込み、競り合いからサービスエースと得意のフォアドライブでジュースを制した。第2ゲームはラリー戦で水谷が優位に立ち、ペースを掴んだ。特にサービスのコンビネーションが素晴らしく、相手のレシーブを単調にさせ、攻め込んだ。第3ゲームは小さく止めるレシーブとサービスからの積極攻撃がことごとく決まり、6-0とリードし、その後もサービスエースで崩し、完勝した。

 昨日まで韓陽の調子が今ひとつで、ペースに乗れなかったが、ドイツ戦では素晴らしいフォアドライブと高い集中力を見せ、隙のない試合運びができた。また、吉田も得意のフォアドライブのパワーがアップし、勝負に対する決断力や自信、粘り強い精神力がよみがえった。そして水谷は一戦一戦、試合を重ねるたびに戦術、技術に冴えを見せ、最高のプレーを見せている。今日の一戦のように3人の力が結集すれば十分上位で戦えるだろう。
【高島の通信簿】1番水谷70点 2番韓陽95点 3番吉田95点 4番水谷95点