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速報・現地リポート

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全中国運動会・速報2009

★男子シングルス3位決定戦
王励勤(上海) 3、-6、-10、14、4、3 許シン(上海)

 上海チームの先輩・後輩対決となった男子シングルスの3位決定戦は、先輩の王励勤に軍配。01年仙頭大会は銅メダル、05年無錫大会は金メダル、そして今大会で獲得した3枚目のメダルは銅メダルだった。
 超級リーグでも同じチームに所属するふたりだけあって、手の内は知れている。馬龍戦ではバック対バックから注意深く試合を進めた王励勤だが、この試合では王励勤らしい水平スイングの強烈なパワードライブを随所に見せた。許シンはゲームカウント2-1でリードした第4ゲームを奪うことができず、第6ゲームは大量リードを許した。許シンがファンサービスで上げたロビングを、王励勤がパワードライブで打ち込み、決着。

 31歳の王励勤は、今大会が最後の全中国運動会か。馬龍には敗れたが、危なげない戦いぶりで準決勝まで勝ち上がった。19歳の許シンは、次回大会では有力な優勝候補のひとりになるだろう。
☆女子ダブルス3位決定戦 
李聖傑/呂雪(山東) 5、-10、8、-7、9 李佳/李佳イ(遼寧)

 大接戦の末の山東ペアの勝利に、地元・山東省の応援団が沸いた!

 センターコートで行われた女子ダブルス3位決定戦は、準決勝に負けず劣らず気合いの入った戦いが展開された。両ペアの実力はほぼ互角。ゲームオールにもつれ込んだ第5ゲーム、ポイントが離れない競り合いの中で、山東ペアが9-7と勝利まであと2点。遼寧ペアが1点取り返して9-8。次の一本で李佳イがバックに来たボールに対し、強打かつなぐかやや迷いのあるスイング。ボールはネットを越えず、山東ペアのマッチポイント。若い李佳イ、メダルへの思いがプレッシャーとなったか。それでも次の一本で李佳イがフォアのパワードライブを打ち込み、意地を見せたが、最後はネットインしたドライブを李佳イが拾い切れず。
 遼寧ペアの健闘も一歩及ばず、李聖傑/呂雪が嬉しい銅メダル獲得となった。
★男子シングルス準決勝
王皓(解放軍) 10、-9、4、10、-7、10 許シン(上海)

 王皓が左ペンドライブ型の若武者、許シンの追撃をかわし、ファイナリストへ!

 団体戦の準決勝トップでは許シンに逆転で敗れていた王皓。出足から許シンの得意な中陣でのラリー戦に持ち込まないように、許シンの回転量の多いドライブに対して前陣でのカウンターをあわせる。ともに両面に裏ソフトを貼るペンドライブ型だが、裏面打法の技術差は歴然。許シンの裏面ドライブは後発的な技術であり、台上でのチキータのような裏面フリック、一発の中陣からの強打はあるが、守備力がない。王皓クラスの選手には、バックショートでの守備はすでにチャンスボールになってしまう。そのため、無理に回り込もうとするとミスが出るし、早めに回り込もうとすると王皓にフォアを突かれることになる。

 惜しくも敗れた許シンだが、デュースで落としたゲームが3ゲームあった。バック対バックに技術の差がありながら、ここまで接戦に持ち込んだ許シンの将来性を評価すべきだろう。ムチがしなるようなフォームから繰り出す、コースがわかりづらいフォアドライブで今大会に旋風を巻き起こした。その許シンのドライブに対して、要所できっちりカウンターを決めた王皓もまた見事だった。
★男子シングルス準決勝
馬龍(北京) -6、5、9、8、12 王励勤(上海)

 馬龍が王励勤を4-1で破り、初の決勝進出を決めた!
 団体予選リーグでは、ゲームオール18-16という大激戦を演じているふたりだが、ここ2年ほどの対戦成績では馬龍が圧倒。王励勤にとって、馬龍は天敵とも言える存在になっていた。試合を通じて、フォアの打ち合いではやはり馬龍が有利。王励勤は序盤で回り込み、バックストレートへ軽打したボールを馬琳にクロスにカウンターされる。中盤からはバック対バックの展開から、チャンスボールだけ回り込み、バックストレートへ決定打を狙う。レシーブは徹底してミドルへのストップ、馬龍のフォアサイドへ安易にボールを送らないよう、細心の注意を払ったコース取りだった。バック対バックでは王励勤が有利だった。

 しかし、勝負を分けるのはやはりフォアの決定力。馬龍がゲームカウント2-1でリードした第4ゲーム、王励勤が押し気味に進めながら、終盤王励勤のミドルへ連続ドライブを決めた馬龍に対し、王励勤は馬龍のブロックを打ち抜けず、フォアドライブにミスが出て11-8で馬龍。
 第5ゲームは序盤で1-5と王励勤が大きくリード、このリードを保って5-10とゲームポイントを握る。しかし、ここから馬龍に追い上げられ、9-10でタイムアウトを取るもストップをネットミスして10-10に。大いに沸く観衆。11-10で馬龍がマッチポイント、最後の意地を見せて王励勤が12-11とゲームポイント。そして最後は馬龍13-12のマッチポイントで、王励勤のフォアフリックがネットにかかり、勝負が決まった!

 球威では間違いなく今大会ナンバーワンの馬龍。心身ともに充実のプレーで決勝進出。果たして王皓の両面ドライブを攻略できるか?
☆女子ダブルス準決勝
郭躍/侯暁旭(遼寧) 6、-9、4、10、7 李聖傑/呂雪(山東)
劉娟/饒静文(湖北) 6、8、5、-8、8 李佳/李佳イ(遼寧)

 女子ダブルスは郭躍/侯暁旭(下写真左)、劉娟/饒静文(下写真右)が決勝進出を決めた。
 郭躍/侯暁旭は、郭躍がコースの厳しいドライブ攻撃で侯暁旭をアシスト。侯暁旭は超級リーグ(遼寧鞍鋼)でシングルス通算0勝13敗とまだ1勝も挙げていないが、ダブルスでは10勝12敗とまずまずの成績を残している。山東ペアは右ペン表ソフトの呂雪が、キレのあるフォアスマッシュと打球点の高い裏面強打を見せたが、最後はその呂雪の勝負を賭けた回り込み強打が決まらず、敗れた。

 ベスト4まで進撃してきた李佳/李佳イは、劉娟の回転量の多いドライブに李佳イ(火が4つ)が対応しきれず、第3ゲームを奪うも敗れた。甲Bリーグでプレーしているという李佳イにとって、全中国運動会の準決勝でのプレーは貴重な経験になる。李佳は前陣でのバックハンドとフォアのカウンタードライブで、若い李佳イをうまくリードしていた。ユニバーシアードで優勝経験のある劉娟/饒静文は実力派ペアだが、決勝まで勝ち上がったのは予想外。殊勲の初優勝を狙う。
 10月2日、大会最終日。8時半にホテルを出る媒体用のマイクロバスに乗って、青島体育センターへ向かった編集部チーム。毎晩、帰りはこのバスにすし詰めになって帰っている。昨日は乗降口にまで人があふれ、下り坂で止まれずに突っ込むのではないかと思うくらいだった。

今日の試合予定はこちら! ※すべて日本時間

10:00~ □女子ダブルス準決勝
     [劉娟/饒静文(湖北) vs. 李佳/李佳イ(遼寧)]
     [郭躍/侯暁旭(遼寧) vs. 李聖潔/呂雪(山東)]

10:45~ ■男子シングルス準決勝
     [王皓(解放軍) vs. 許シン(上海)]
     [王励勤(上海) vs. 馬龍(北京)]

11:30~ □女子ダブルス3位決定戦

12:15~ ■男子シングルス3位決定戦

20:30~ □女子ダブルス決勝

21:15~ ■男子シングルス決勝

下写真左:朝から元気いっぱい、やる気満々の高橋発行人。後ろの座席では、ユウキMAXが座席の肘掛けを上げたら下がらなくなり、あわや脱出不能というピンチに…
 国慶節を祝って、大きなケーキがメディアにも配られました。ユウキMAX曰く「普通に美味しかったですよ」、彼の味覚を全面的に信頼してよいものかどうか、ちょっと迷います…。

 ちょっと小さな写真ですが、下写真左がその大きなケーキ。

 下写真中央はケーキカットの様子。全中国運動会には必ず取材に訪れるイタリア人の名物記者(すみません名前を忘れました)がお手伝い。彼は高橋発行人とともにCCTV(中国中央電視台)に出演し、選手の出入り口ではサインや写真を求められる人気者。

 下写真右はボランティアの方々の集合写真。皆さん親切です。毎日お手数おかけしてます。

 いよいよ明日は最終日です!
☆女子シングルス決勝
張怡寧(北京) -14、6、6、5、5 郭躍(遼寧)

 終わってみれば、競り合いになったのは第1ゲームのみ。第2ゲーム以降、張怡寧は一度も郭躍にリードを奪われることなく、前回大会に続く2連覇を決めた。

 前陣でのライジングのバックハンドと、フォアのカウンタードライブを武器とする郭躍に対し、無理な3球目強打で体勢を崩しては不利になると、3球目攻撃は回転重視のドライブが多かった張怡寧。郭躍としては、張怡寧が強打で体勢を崩した時にできるわずかなスキを突いて、フォアミドルを攻めたかったが、そのチャンスはほとんど訪れなかった。両サイドにはいくら打っても打ち抜くことができず、強引な3球目ドライブは完璧に張怡寧のブロックにシャットアウトされ、逆襲のパワードライブを食らった。

 張怡寧3-1のリードで迎えた第5ゲームも、張怡寧は微妙にサービスの立ち位置を変え、3-1からロングサービスを使うなど、郭躍に的を絞らせない。7-2から7-5と追い上げられたが、郭躍のバック深くを突くバックハンドなどで10-5とマッチポイントを握る。最後は張怡寧のフォアドライブレシーブからのラリーで、回転量の多い張怡寧のドライブに、郭躍のボールが大きくオーバーした。

 勝利を決め、両手を振って観客の大歓声に応えた女王・張怡寧。足早にベンチへと戻った郭躍。準決勝の劉詩ウェン戦は苦戦したものの、この決勝で見せたプレーは別格。全く攻略法が見いだせないのでは、と言いたくなる強さだった。
 大会後に交際している実業家と結婚すると報道されている張怡寧、表彰式では晴れやかな笑顔を見せた。
☆女子シングルス決勝
張怡寧(北京) -14、6、6、5 郭躍(遼寧)

 第4ゲームは10-5で郭躍の連続パワードライブを張怡寧が完璧にバックブロックでシャットアウト。強い強い、張怡寧。

 第5ゲーム、張怡寧3-0のリードで、郭躍がタイムアウト。ここから、郭躍の反撃はあるのか?
☆女子シングルス決勝
張怡寧(北京) -14、6、6 郭躍(遼寧)

 第1ゲームを落とした張怡寧だが、第2ゲームからは切れたツッツキからの郭躍のドライブをカウンターで狙う「後の先」の戦術を駆使し、逆転。優位に試合を進めている。ライジングのバックハンドも非常に打球点が早い。第3ゲームは4-4から6点連取で10-4まで突き放した。

 第4ゲームも、ただ今張怡寧が4-0とスタートダッシュ!