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速報・現地リポート

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全中国運動会・速報2009

 10月1日の試合予定です。全中国運動会の公式ホームページの賽果(成績)にアクセスできないため、女子ダブルス準々決勝の対戦カードは不明な部分があり、申し訳ないのですが掲載していません。

◎10月1日 ※すべて日本時間・順位決定戦は除く

14:00~ ■男子ダブルス準決勝
      [王励勤/許シン(上海) vs. 陳杞/単明杰(江蘇)]
      [ハオ帥/李平(天津) vs. 邱貽可/王建軍(四川)]

14:45~ □女子シングルス準決勝
      [張怡寧(北京) vs. 劉詩ウェン(広東)]
      [郭炎(北京) vs. 郭躍(遼寧)]

15:30~ ■男子シングルス準々決勝
      [王皓(解放軍) vs. 陳杞(江蘇)]
      [許シン(上海) vs. 馬琳(広東)]
      [王励勤(上海) vs. ハオ帥(天津)]
      [張継科(解放軍) vs. 馬龍(北京)]

16:15~ □女子ダブルス準々決勝

20:30~ ■男子ダブルス決勝
21:15~ □女子シングルス決勝

 今日10月1日は中国の建国記念日に当たる国慶節。今年は建国60周年ということで、祝賀ムードもひとしお。天安門広場で行われる壮大な閲兵式が全中国に中継され、その中継が観られるように、全中国運動会も今日午前中は試合がない。中継はきっとものすごい視聴率を記録するのだろう。

 6日目の朝を迎えた米蘭風尚酒店の8617号室。実際は6階にあるのだが、縁起を担いでのことなのか(中国では8は縁起が良い数字)、頭に8がついている。午後にホテルの人が清掃に入った時、いつも窓を開けていくので、部屋に戻ってくると蚊の集団攻撃を受ける。もう10月なのに、まだ蚊がいるのです。こちらの蚊のかゆみはしぶとく、2日経っても赤く痕が残る。思わぬ血液の国外流出となってしまった。

 非常に快適な部屋なのだが、ひとつ閉口するのはシャワールームにあるボディソープ(下写真左)の強烈な香り。ひたすらに甘い香りで、使っていると自分が駄菓子になったような気分。「シャンプーは違うだろう」と思ったら全く同じ香りだったので笑ってしまった。最も、偉関絹子さんに言わせると「日本のシャンプーはハゲる」そうなので、中国のシャンプーも捨てたものではない…のか。


 下写真中央と右は、シャワールームのドアにある表示。入り口には「推(トゥイ)」、出口には「拉(ラァ)」の文字。推は「押す」、「拉」は引く。卓球用語では推はプッシュ、拉はドライブになります。このドアはペンホルダードライブ型であることが判明。
 夜の試合の合間には、ちびっ子たちが見事な社交ダンス(下写真左)をお披露目。びっくりするほど上手だが、混合ダブルス決勝の余韻冷めやらぬうちに彼らが登場したのにはちょっとビックリ。子どもに人気の高橋発行人は「一緒に写真撮ろうよ」と言われて、小さなダンサーたちと一緒にパチリ(下写真中央)。

 下写真右は、表彰式のプレゼンターを務めた女性たちの集合フォト。小さい顔、長い手脚、さすがのモデル体型です。


●混合ダブルス決勝
王皓/文佳(解放軍) -9、-8、7、-3、11、9、8 ジャイ(曜の右側)一鳴/常晨晨(遼寧)

 王皓/文佳が3回握られたマッチポイントをしのぎ、混合ダブルスの頂点に立った。
 序盤、王皓は集中力が低く、鈍い動き。中陣に下がっても倒れ込みながらのドライブが多く、しっかり動いて決定打を打つシーンがほとんど見られない。台上での強引なフリックミスなど、投げやりなプレーで、独り相撲を取った感があった。ペアを組む文佳にもレシーブミスが目立った。一方、遼寧ペアはジャイ一鳴の強力なフォアドライブと、常晨晨の粘り強いプレーで優位に試合を進め、第5ゲーム10-8とマッチポイントを握った。しかし、ここから3回のマッチポイントを遼寧ペアは生かし切れず。続く第6ゲームも遼寧ペアは序盤で4-0とリードしながら逆転された。王皓/文佳は、王皓が次第に調子を上げ、威力ある裏面ドライブとうまいコース取りで、勝利を焦る遼寧ペアのミスを誘った。

 解放軍の一員として、明日天安門広場で行われる大閲兵式に金メダルの華を添えた王皓と文佳。しかし、王皓が本来のプレーを出足から見せていれば、もっと早く決着した試合だっただろう。場内から誰より大きな声援を送られながら、世界選手権でダブルスを2回制した王皓のプレーとしては物足りなかった。
★男子シングルス3回戦
陳杞(江蘇) 10、7、9、8 金義雄(広東)

 金義雄はセンターコート1台だけの試合にやや緊張していたのか、強打や台上フリックのミスが多く出ていた。陳杞も決して本調子ではないだけに、2回戦で李平(天津)を破った金義雄にもチャンスがあるかと思われたが、格上相手にミスが出てはチャンスはない。最後は10-8のマッチポイントで、陳杞がフォアサイドを切ってくる金のサービスに対し、思い切り打球点を落としてネットの外からカーブドライブで打ち込んだ。それだけ陳杞にも余裕があったのだ。

 陳杞は準々決勝で王皓(解放軍)と対戦する。
●混合ダブルス3位決定戦
閻安/丁寧(北京) 8、-8、6、7 徐克/劉純(解放軍)

 北京の若手ペアが混合ダブルスの銅メダルを獲得。閻安は男子シングルス3回戦で馬琳に大逆転負け、丁寧も女子シングルス準々決勝で劉詩ウェンに敗れたが、ふたりとも集中したプレーを見せた。徐克/劉純ペアは、堂々たる体格の劉純が強烈なパワーボールを放っていたが、徐克がやや足を引っ張ったか。

 全中国運動会では個人戦5種目とも、ベスト8以上の選手およびペアはすべて順位決定戦で最終順位を決定する。これを「名次賽」という。順位によって与えられるポイントが変わるため、選手たちも手を抜いたりはしない。

下写真左が閻安/丁寧、右が徐克/劉純
 選手たちが試合の合間に飲んでいた、エナジードリンクのレッドブル。中国では「紅牛」になるようです。

 ちなみに中国語で「牛人(ニウレン)」というと、偉そうに威張っている人のことだと偉関絹子さんが教えてくれました。
★男子シングルス3回戦・速報
馬龍(北京) 5、10、3、5 張超(広東)
張継科(解放軍) 5、6、-5、9、7 張ユク(香港)
ハオ帥(天津) 6、-7、3、2、7 邱貽可(四川)

 女子シングルス準々決勝の後に行われた男子シングルス3回戦、残り4試合のうちの3試合。馬龍、張継科、ハオ帥がベスト8入りを果たした。優勝候補の馬龍はここまでダブルスでは成績が残せていなかったが、その鬱憤(うっぷん)を晴らす会心のプレー。団体準決勝で敗れた張超に対し、両ハンドの豪打でまったくつけいるスキを与えなかった。
 まだ日本時間で午後7時45分スタートの陳杞vs金義雄(なぜかこの試合がテレビ中継)の試合が行われていないが、今のところ男子シングルス準々決勝の対戦カードは以下のようになっている。

★男子シングルス準々決勝
王皓(解放軍) vs. 陳杞(江蘇)-金義雄(広東)の勝者
馬琳(広東) vs. 許シン(上海)
王励勤(上海) vs. ハオ帥(天津)
馬龍(北京) vs. 張継科(解放軍)
☆女子シングルス準々決勝
劉詩ウェン(広東) -3、11、8、7、9 丁寧(北京)

・中国女子の次代のホープ同士のラリーは見応え十分。10球以上続くラリーがほとんどで、両選手とも容易にミスをしない。第1ゲームを落とした劉詩ウェンが、第2ゲームのデュースの場面で、フォアクロスの引き合いからフォアストレートに打ち抜き、1-1のタイに追いつくと、戻りの早さとフォア攻撃の手数でやや劉詩ウェンが優位に。両者の差はわずかだったが、劉詩ウェンがきわどい戦いを制した。

☆女子シングルス準々決勝
郭炎(北京) 7、-7、11、-10、6、5 李暁霞(山東)

・地元・山東に残された最後の希望である李暁霞を、郭炎が最後までパワードライブで押し切った。男子顔負けのパワードライブの応酬で、フォアクロスの引き合いは特にダイナミック。安易にサイドに持って行くと強打を食らうため、両選手ともミドル前のストップ、ミドルでのバック対バックから、どちらかが先に仕掛ける展開に。動きの良さでは李暁霞だったが、最後まで積極的に攻めたのは郭炎だった。第6ゲームは序盤で郭炎が大きくリードし、意気消沈する山東応援団の目の前で、李暁霞のバックドライブがオーバーミス。山東女子のエースの全中国が終わった。
☆女子シングルス準々決勝
張怡寧(北京) 8、-4、8、4、8 彭陸洋(山東)

・五輪女王、世界女王の張怡寧が目の色を変えた一戦。彭陸洋はいくら両コーナーへ振ってもミスが出ず、タイトで厳しいラリーの連続。しかし、第3ゲームを奪った張怡寧が第4ゲームからフォアの回り込みの回数を増やし、上からたたきつけるような打球点の早いフォアドライブで勝負をかける。張怡寧がゲームカウント3-1とリードした第5ゲームも、中盤で張怡寧がリード。彭陸洋も強気の攻めで追いついたが、ここから再び張怡寧がフォアドライブ連打を決め、彭陸洋を下した。
 「本気になった」張怡寧を久々に見た思いがする。

☆女子シングルス準々決勝
郭躍(遼寧) -9、8、6、5、7 饒静文(湖北)

・ベスト8に残ったメンバーでは、やや実力的に下と見られた饒静文だったが、安定感のあるフォアドライブ連打で郭躍から1ゲームを先取。しかし、徐々に動きの良さを取り戻した郭躍の前に、饒静文はドライブで押し込んでもドライブで反撃され、逆に大きく動かされた。3回戦の姚彦戦では先が危ぶまれた郭躍だが、ガッツも少し戻ってきたか。