スマホ版に
戻る

速報・現地リポート

トップニュース速報・現地リポート

世界卓球 ドルトムントむんむん速報

最後の晩餐

2012/04/03

ホテルについてすぐにネットがつながらなくなってしばらくアップできなかった。先ほど仙台の自宅に帰ってきたところだが、もう少し振り返って書きたい。
ドルトムントの最後の夜は、ホテルの近くのレストランに食事をしに出かけた。夕暮れの明るさがいつにもましていい景色だった。
これで見納め。二度と来ることはないのだろう。この寂しいところが旅行の嫌なところだ。
片づけが始まってすっかり寂しくなった会場。いよいよこのプレス席ともお別れだ。二度とないこの会場のこのプレス席。初めから終わることが決まっている祭り。あっという間の8日間だったような気もするが、初日のことを思い出すとずっと前のことのような気もする。人生と同じだ。我々はみんな人生という祭りの真っ最中なのだ。
表彰式での馬琳とロスコフ。馬琳とロスコフは本当に仲が良いようで、記者会見のときにすれ違うときは肩を組んだりしていた。伝説的プレーヤーのこういう姿は良き戦友という感じで微笑ましい。「俺もまぜてくれ」という気持ちだ。
王者の横で悔しさをかみ締める日本チーム。次こそ頑張れ。
女子の会見はなぜか中国とシンガポールが一緒に行われた。特に珍しいことはなかったが、先ほどの司会者の顔をしっかりと撮影してやった。パリでまた会おう。笑ってる場合か。
中国   3-0 シンガポール

○丁寧  3-1 馮天薇
○李暁霞 3-1 王越古
○郭躍  3-0 リ・ジャウェイ

中国がモスクワの悪夢を晴らした。最後の郭躍は優勝を決めた瞬間、ラケットを高々と放り投げた。ロッテルダムの張継科のようにユニフォームを引きちぎることを期待していた私の左隣の人は、別のナイス・ショットを撮影することに成功した。
男子の決勝が終わると観客の8割ぐらいは帰ってしまった。今頃駅で身動きとれなくなっているに違いない。試合は最後まで見るものだ。会見中、携帯をいじるのを我慢していた中国男子選手がしきりに携帯をいじっている。
続く中国チームの会見で、意を決して劉国梁に質問をした。「今日のゲーム中の、選手へのアドバイスは技術面と精神面の比率は何パーセントづつぐらいだったか」というものだ。その答えは驚くべきもので「キーポイントは、柱になるベテラン選手と新人選手をチームにうまくまぜて世代交代をすること」というものだった。・・・はあ? どこがキーポイントよ。私の英語の質問をアメリカ育ちの中国人司会者が中国語で劉国梁に質問し、劉国梁の答えを同じ人が英語に訳してくれたのだが、こんな明快な質問をいったいどこでどう間違えればこんな答になるのか。通訳の問題なのか劉国梁の問題なのか、あるいは「答えたくない」ということか。
今野さんいわく「1979年のピョンヤン大会から世界選手権を見続けているが、これほど質問とズレた答えを聞いたのは初めて」とのことだ。それも面白いには面白いけど、ちょっと面白くない。
「50%対50%とか20%対80%という答を聞けば条太さんは満足したんですか」と柳澤太朗がなんか身も蓋もない感じで言う。そう言われると自分でもくだらない質問のような気がしてきたが「そうだよ」と答えた。

記者会見

2012/04/01

記者会見に参加した。ドイツチームのメンバーが一様に、観客の声援に大きなプレッシャーを受けたと語ったことが印象的だった。「逆の立場の方が有利だったと思いますか」とよっぽど質問しようとしたが「どっちも同じくらいプレッシャーになる」と言われるに決まっているので止めた。オフチャロフが会見中、自分の出番以外は携帯かスマホをいじり続けていた。
素晴らしいチームだ中国。その中国が全力を出さないと倒せなかったドイツ。どちらも素晴らしい。観客が両方のチームに総立ちで拍手を送っている。