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 女子シングルス1回戦で平野早矢香が登場し、ポーランドのカットマン、シマンスカに快勝した。「ダブルスでしかやったことがなくて、どういうプレーをしてくるかよくわからなかった」という平野だが、積極的に攻撃してくる相手に対しても、無理な強打を避け、丁寧にコースを突いた。

●女子シングルス1回戦
平野  5、8、6、8 シマンスカ(ポーランド)

星野美香の眼★

 平野さんの良いところは相手のカットに対して粘るドライブの時にナックルにして返せるところ。もう一点は、打球点を早くして打てるドライブが優れている。これが根本的にしっかりしているので、相手は後半攻撃を仕掛けてきた。しかし、攻撃を1本入れると次にカットマンはカットを入れてしまう。相手は連続攻撃を入れないと平野さんには勝てない。平野さんに負ける要素はなかった。カットマンに対しての攻略はすばらしい。

★星野美香 全日本選手権7回優勝・元五輪代表、88年五輪ではダブルスで4位

下写真左は平野、右はシマンスカ
●混合ダブルス2回戦
岸川/福原 5、ー5、5、7、8  ボボチカ/ステファノバ(イタリア)
松平賢/若宮 4、ー10、ー3、8、8、9 キム・ナムチョル/キム・ヘソン(北朝鮮)
吉村/石川 4、ー9、7、5、ー8、6 アントニー/パトカル(インド)

 混合ダブルス2回戦、日本勢はすべて明日の3回戦(ベスト32)に勝ち上がった。
 最も苦戦を強いられたのは松平賢/若宮。若宮に緊張の色が見られたが、松平賢が持ち前の粘りとフットワークで、コートを縦横無尽に駆け回り、フォアドライブで攻め切った。「賢二くんがうまく決めてくれて、本当に助かりました」とパートナーに感謝の若宮。一方、松平賢は「北朝鮮ペアは強かったけど、自分の調子も良かった。随所で良いボールが入ってくれて、何とか勝てました」と試合を振り返った。

 観客席の外にあるメーカーブースの模様をもう少しお伝えしましょう。 
下写真左上から時計回りに、まず選手たちがミニピン台で盛り上がっているバタフライのブース。こちらの裏・世界選手権も結構盛り上がってます。
続いて、スティガのブースには契約選手の横断幕が。先日契約したばかりの世界ジュニアチャンピオン、樊振東が先輩ふたりに挟まれていた。この大会で彼がどんなプレーを見せるか楽しみだ。
そして写真右下はティバーのブース。とにかく物量の規模は圧倒的、価格もリーズナブルで子どもたちが群がっている。
最後の一枚は場内でプレーできるプレーステーション。メインアリーナの巨大な電光掲示板にも、このベルシー・スポーツホールのオフィシャルパートナーとして、プレイステーションのロゴが入っています。
 昨日の女子シングルス予選トーナメント、ブラジルの日系人プレーヤー、ジェシカ・ヤマダが初のシングルス本選出場を勝ち取った。
 カナダの中国系選手、ルオ・アンチーに対し、快調に3ゲームを先取してからゲームオールに追いつかれる苦しい展開。最終ゲームもリードされてチェンジコートとなったが、粘り強いプレーでポイントを重ね、見事な勝利。ベンチに入っていた日系人プレーヤーの大先輩、ウゴ・オヤマと安堵のハイタッチを交わした。笑顔がカワイイですね。

 心配そうに試合を見守っていた、お父さんのマルコス・ヤマダさんは、「(見ていて)死ぬかと思ったよ~~」とこちらも心から安堵の表情。笑顔で、自慢の娘さんを抱擁した。今日15日のシングルス1回戦の対戦相手は、スペインのション・イェンフェイ。世界ランキングトップ10に入る強豪だが、思い切りぶつかってほしい。
★5月15日・大会第3日目の日本選手のタイムテーブル ※( )内は日本時間

●混合ダブルス2回戦
10:00(17:00) 岸川/福原 vs.  ボボチカ/ステファノバ(イタリア)
10:00(17:00) 松平賢/若宮 vs.  キム・ナムチョル/キム・ヘソン(朝鮮民主主義人民共和国)
10:45(17:45) 吉村/石川 vs.  アントニー/パトカル(インド)

●女子シングルス1回戦
12:00(19:00) 平野 vs.  シマンスカ(ポーランド)
12:45(19:45) 福原 vs.  パク・ソンヘ(韓国)
13:30(20:30) 石川 vs.  エル-ダウラトリ(エジプト)
13:30(20:30) 森薗 vs.  ブリズネット(モルドバ)
13:30(20:30) 松平 vs.  ピェトケヴィッチ(ポーランド)
13:30(20:30) 藤井 vs.  クリストフォラキ(ギリシャ)
14:15(21:15) 松澤 vs.  Vi.パブロビッチ(ベラルーシ)

●男子シングルス1回戦
15:00(22:00) 丹羽 vs.  アントニー(インド)
15:00(22:00) 張 vs.  カルデラノ(ブラジル)
15:45(22:45) 水谷 vs.  シルチェク(チェコ)
16:30(23:30) 松平健 vs.  リード(イングランド)
16:30(23:30) 高木和 vs.  カイナット(スロバキア)
17:15(24:15) 岸川 vs.  グロース(デンマーク)

●女子シングルス2回戦
18:00(25:00)試合開始

●男子ダブルス1回戦
19:30(26:30) 松平健/丹羽 vs.  ピスチェイ/セレダ(スロバキア)
※岸川/水谷 vs.  フェルチコウスキ/ワン・ツォンイ(ポーランド)は16日13:00(20:00)開始
※張/松平賢 vs.  ハルリ/マルディヨン(インドネシア)は16日13:00(20:00)開始

●女子ダブルス1回戦
20:15(27:15) 福原/平野 vs.  ロワイエン/ルン(ベルギー)
21:00(28:00) 藤井/若宮 vs.  クマハラ/ヤマダ(ブラジル)
21:00(28:00) 石川/森薗 vs.  アグスティン/ロバニ(インドネシア)

 大会第3日目の日本選手団は大忙し。全5種目で合わせて20試合に日本選手が出場。さらに女子シングルス2回戦も行われるため、かなりの試合数となる。まだ早いラウンドで強敵は少ないが、予選ラウンドを勝ち進んで勢いに乗っている選手もおり、日本選手も積極的な試合運びが求められる。

 ホテルのみならず、会場でも昨日はインターネットが一時つながらなくなり、ヒイヒイ言っている王国取材班。今日は超過密なタイムテーブルですが、すべて日本代表のプライドを賭けた一戦。気を抜かずに頑張ります!
●混合ダブルス1回戦
岸川/福原 ー7、4、3、3、9 レク・ダルドッソ/ヴィレッリ(イタリア)
吉村/石川 7、2、1、4 ラミレス/エストラダ(グアテマラ)
松平賢/若宮 4、2、6、4 コーデュ/ハー・リー(ニュージーランド)

 日本勢の初戦となる混合ダブルス 1回戦。日本の3ペアは危なげなく初戦を突破した。
 まずトップバッターの岸川/福原は、福原が「初戦なので硬さがありました」と言うように第1ゲームの入りが慎重になり、第1ゲームを落としたが、第2ゲーム以降はきっちりゲームを作った。岸川のフェイントを交えた台上プレー、福原のバック表ソフトの変化ブロックなど、両者のテクニックが活きた。

 続く吉村/石川は、対照的に出足からガンガン攻めた。倉嶋洋介監督が「とにかく今が伸び盛り。シングルスにもエントリーさせたかった」と惜しむほど、成長著しい吉村は、何度もフォア前に来た相手のサービスを、台上バックドライブでのレシーブでフォアストレートに打ち抜いた。石川もチャンスボールは積極的に回り込み、パワードライブを連発した。「1ゲーム目の序盤はすごく緊張していたけど、心強いパートナーがいたので楽でした」(吉村)

 最後に登場した松平賢/若宮は、ミスの多いニュージーランドペアを問題にせず。サウスポーの若宮が広角に曲がるフォアドライブをうまく使い、ラリー戦を優位に展開した。松平賢はバックドライブのミスにクビをかしげる場面もあったが、フォアドライブの威力と安定性ではやはり日本のトップクラス。コースの打ち分けも前より巧みになり、確実な得点源になっていた。「明日の北朝鮮ペアとの試合がまず第一の関門、今しっかりできるプレーをやろうと思いました」(松平賢)

 混合ダブルス2回戦は明日の現地時間10時からスタートする。下写真は左上から時計回りに岸川/福原、吉村/石川、松平賢/若宮
本誌「ジャストミートピンポンゴールド」でおなじみの福澤アナウンサーも現地で発見! なんと今大会は、テレビ東京で日本選手の試合の実況に挑戦するということで気合いも十分だ!
今日は、メーカーブース(売店)にも遊びにいき、まるでただの卓球少年のように大興奮。いろいろお買い物をして、そして、最後はバタフライブースで思わぬ展開が!?
ということで現地での福澤さんの様子は、卓球王国8月号の「ジャストミートピンポンゴールド」に掲載しますのでお楽しみに! そして、テレビ東京での福澤さんの初卓球実況も要チェックだ!
 左写真は、デンマークのキャスパー・ステルンベリ。その右腕にはタトゥーが入っていた。キミ、悪い先輩(メイス)の影響じゃないだろうね?

 右写真は予選ラウンドから登場した韓国のキム・キュンミン。ご覧のとおり、何やら憂いを帯びた美男子風。取材班の間では、「(副編集長の)大塚さんが好きそうだね」「いや、韓流だから好きとは限らないぞ」「オレもあんな顔に生まれてたらナ」等々、話のタネになってました。
 あ、キムくんのプレースタイルは、正統派の両ハンドドライブ型。バックドライブも相当威力があるが、これからどのように個性を加えていけるか。
 明日、5月15日には開かれる国際卓球連盟(ITTF)の総会で、日本卓球協会専務理事の前原正浩氏が副会長に立候補する。
 3月の同協会の理事会では、木村興治氏がITTF副会長に立候補、それを日本協会が推薦することが報告されていたが、4月の立候補者の締め切りのギリギリになり、木村氏が立候補しないことが急遽決まり、前原氏に交代した形となった。
 8人の副会長に現在12名が立候補しているが、前原氏の選出は堅いのでは、というのはもっぱらの話である。ITTF総会は会長選と副会長選に注目が集まっている。
 スウェーデンのジャーナリスト、ピレさんに貴重な印刷物をいただいた。スウェーデンの歴代の世界チャンピオンのサイン入り。ただし、そのうちアルセアとヨハンソンはすでに亡くなっているので、たぶんスキャンして持ってきたものだろう。
 まさに「スウェーデン時代」を感じさせる代物だった。(今野)