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世界卓球パリWEB速報

 観客席の外を取り巻くように、各メーカーのブースも出店中。まだ予選に出場する選手たちがチラホラのぞきに来るくらいだが、大会中盤になってくるとすごいお客さんでごった返すだろう。やはり大会の記念Tシャツなどがよく売れているが、「仕入れ」みたいな買い方をしている選手もいる。ホントに仕入れなんでしょうね…。

 写真は左上から時計回りに、アディダス、ヤサカ、バタフライ、そしてヨーラのブース。アディダスのブースには巨大なタッチパネルが設置されていて驚いた。
 昨年末に施之皓から中国女子監督の座を引き継いだ孔令輝(左写真)。
 女子コーチ時代は、担当選手である郭躍や劉詩ウェンをビッグタイトルに導くことができず、指導者としての資質を問われたこともある。しかし、監督の選考会を無投票でパスできたのは、現役時代に絶大な人気を誇った劉国梁とのコンビで、卓球人気復活の担い手になってほしいという中国卓球協会の思惑もあるのではないか。今回の個人戦は、監督に求められる役割は指導者というより対外的なスポークスマンで、孔令輝ならソツなくこなせそうだ。もう少し痩せてくれたらパーフェクトなのだが…。

 右写真は孔令輝から劉詩ウェンらの担当選手を引き受ける形になった、中国女子チームのコーチでは最年少の劉志強。元河北省チームの総監督で、奥さんは中国女子代表として活躍した牛剣鋒。全中国運動会などでは、冷静なベンチワークという印象だったが、こちらもコーチとしての初舞台とあって、指導にも気合いが入っている感じがした。
 世界選手権パリ大会(個人戦)、大会第1日目の5月13日。日本勢の初陣は明日14日の現地時間19時15分から行われる混合ダブルス1回戦なので、大会初日は日本選手は試合がない。
 そして、大会の初日といえば開会式が行われるのが通例だが、今回は開幕の前々日、5月11日に行われたドローの際に1時間ほどの開会セレモニーが行われている。王国取材班は11日夕方にパリに到着したため、ドローと開会セレモニーにはタッチの差で間に合わなかった。前回のロッテルダム大会も、開会式はメディア限定でこぢんまりと行われたが、今や盛大に開会式や閉会式を開催できるのは、中国くらいなのかもしれない。

 大会初日の各種目の予選ラウンド。今大会のメイン会場であるベルシー・スポーツホールに設置される第1〜16コートまで。第17〜38コートは、ベルシー・スポーツホールよりもさらに郊外にあるINSEP(国立スポーツ体育研究所)に設置される。ベルシーの土、いやフロアを踏めずに大会を去る選手たちもいるのだ。
 注目選手も注目カードも少ない大会初日だが、世界各国の個性的な選手たちが集う。会場の様子も含めて、ニッチでマニアックな情報をお届けしましょう。

 下写真は左上から時計回りに、ノートルダム寺院、早朝のリヨン駅、そしてパリ名物のメトロ(地下鉄)のホーム。パリの街は素晴らしく魅力的だが、大会の告知ポスターやフラッグがないのが残念だ。同じベルシー・スポーツホールで行われるハンドボールのフランスカップのポスターは時々見かける。
 日本男子チームの監督に就任し、世界選手権は今回のパリ大会が初陣となる倉嶋洋介監督。「やれるだけのことはやってきたし、変な気負いはないですね」と開幕を控えたコメント。準備は周到だが、選手たちを見守る姿勢は自然体かつポジティブ。若い選手たちも伸び伸びやれているように感じる。今日の会場練習では、自らラケットを握り、選手たちの練習相手もつとめていた。

「9日に日本を出発して、10・11日とパリの北にあるアミアンというところで最終調整をしてパリに入りました。男子シングルスのドローは決して悪くないと思いますね。唯一3回戦で隼と聖也が当たるのは、ダブルスのパートナーでもあるだけにちょっと残念ですけど。。健太は馬琳と2回戦で当たるけど、十分チャンスはあると思う。健太の状態は非常に良いし、馬琳も全盛期の時に比べると落ちている。
 ダブルスは今までにないほど練習をやり込んできました。松平健/丹羽と水谷/岸川が中国のいない(準決勝まで中国と当たらない)ブロックに入っているし、まず確実にここでメダルを取りたい」(倉嶋監督)
昼の12時から日本選手団の練習が開始。
ピリピリとした雰囲気もなく、リラックスして練習に臨んでいた。

初出場となる松澤茉里奈(淑徳大)は「調子が良いです。直前に関東学生リーグも出ていたので、実戦の感覚もあります。私はシードではないので、1回戦から強い相手になると思いますが、全力でラケットを振ります。頑張ります!」と気合いの入ったコメントだ。日本勢は男女シングルスとも予選ラウンドに出場する選手はいないため、明後日の男女シングルス1回戦からの登場となる。
 現地時間11時から会場で練習を行っていた中国選手たち。劉詩ウェンが金髪に近い茶髪になっていたのには驚いた。ショートカットがトレードマークだった郭躍が、ポニーテールのように髪を束ねていたのにもビックリ。

 大会直前まで集合訓練などで忙しい中国選手たち。北京からヨーロッパへ出発するわずかな隙を狙って、各選手とも髪を切ったりするのだが、結構「勝負に出る」選手が多い気がする。劉詩ウェンは昨年のグランドファイナルでは、髪留めのピンが目立つおとなしい髪型になっていたので、このイメチェンはなかなか衝撃的だ。
 昨日5月11日の夕方にパリに到着した王国取材班。そのままタクシーで、会場にほど近いホテルへ。こぢんまりとしたホテルで、何とも痛いことにWIFI(無線のインターネット)がほとんどつながらない。深夜の何時までかかろうとも、会場で速報をアップする所存です!

 そして今日12日は朝から会場のベルシー・スポーツホールでメディアIDのアクリディテーション。無事にIDを取得できました。それにしても、会場の周りに大会の告知が一切ないのが気になります。「告知したら観客が来すぎるからかな」と楽観的に見ておりますが…。

 写真左は凱旋門。周辺は観光客であふれかえっていた。右は会場のベルシー・スポーツホール。

ドローが決定

2013/05/12

ドローがITTFウェブサイトで発表された。
http://www.ittf.com/competitions/competitions2.asp?Competition_ID=2190&category=WTTC

男子単は水谷と岸川が16決で対戦、その勝者とボルが8決。
その勝者と、丹羽対馬龍(8決定)の勝者が当たり、勝てばメダル。

女子単は福原が8決定で丁寧と。石川は8決定で梁夏銀と。
両勝ち上がりが対戦し勝てばメダル。
 前回のロッテルダム大会、女子シングルスではベスト8のうち7人までを中国選手が占めた。今大会でもロンドン五輪女王の李暁霞を筆頭に、カットの武楊と胡麗梅も加え、その壁は強固だ。
 さらにロンドン五輪が終わり、韓国の金キョン娥や朴美英、シンガポールのリ・ジャウェイや王越古といったベテラン選手が軒並み引退。香港の帖雅娜はなんと「オメデタ」で欠場。中国が新旧世界ジュニア女王の陳夢と朱雨玲をエントリーさせ、着々と世代交代の準備を進めるのに対し、各国の戦力は著しく低下している。シンガポールの馮天薇が孤軍奮闘という状況になっている。

 それだけにパリ大会で、日本女子チームに向けられる期待は大きい中国選手を連破するのは非常に困難だが、とにかくひとりでも中国選手を倒したい。日本女子チームの村上恭和監督も「どんなに難しくても、『中国に勝てるんだ』というところからスタートしないと、対策も方法も見えてこない」と語っている。

 福原愛(ANA)は昨年手術した右ひじへの影響を考え、国際大会へのエントリーも減らしてじっくり調整してきた。万全の状態とは言えないかもしれないが、もともと対中国では、力と力の勝負に出ても勝機は見出しにくい。最近の大会では、バック面の表ソフトから繰り出す強打が光っているが、両ハンドとも緩急をうまく使っていきたい。
 1月のオーストリアオープンで朱雨玲(中国)に快勝した石川佳純(全農)も、3球目攻撃の威力は抜群だが、これまでの世界選手権で、彼女を「クレバー」だと評する記者が何人もいた。やはり強打だけに頼らず、多彩な得点パターンを発揮したいところだ。3人目の銀メダリスト、平野早矢香(ミキハウス)は、福原や石川に比べると中国勢に対して苦戦が続くが、「今までとはプレーが変わってきた。新しい戦い方ができるようになってきた」と、常に自分のプレーへの改良を怠らない。

 他の日本女子では、世界ランキングは低いものの、全日本3位の松澤茉里奈に注目したい。主戦であるバックサービスは海外選手にとっては対応しにくいはずだ。そしてヨーロッパ勢にも打ち負けない両ハンド強打を持っている。序盤で勢いに乗れば、大物食いも十分に期待できそうだ。
  • 6大会目の世界選手権個人戦に挑む福原

  • 世界選手権は準優勝2回の李暁霞

テレビ東京では、世界卓球を14日(火)より連夜放送。
放送スケジュールは以下のとおり。


●5月11日(土) 12:30~13:25
         直前番組【世界卓球2013パリ 開幕まであと3日!】
●5月14日(火) 開幕特別番組
●5月15日(水) 夜9時54分〜 女子シングルス1回戦ほか
         深夜0時58分〜 女子シングルス2回戦ほか
●5月16日(木) 午後1時25分〜 男女シングルス1、2回戦振り返りほか
         夜10時〜 女子ダブルス2回戦ほか
         深夜0時40分 女子シングルス3回戦ほか
●5月17日(金) 午後1時25分〜 男女シングルス2、3回戦振り返りほか
         夜8時54分〜 女子シングルス4回戦ほか【予定】
         夜11時58分〜 男子シングルス3回戦ほか【予定】
●5月18日(土) 午後1時55分〜 大会ハイライト
         夜10時〜 女子シングルス準々決勝ほか【予定】
         深夜1時40分〜 女子ダブルス準々決勝
●5月19日(日) 深夜1時35分〜 女子ダブルス準決勝
●5月20日(月) 深夜1時35分〜 女子ダブルス決勝、男子シングルス決勝


※放送内容は組み合わせ等により変更となる場合がありますので、予めご了承ください。

テレビ東京「世界卓球2013パリ」の公式HPはこちら↓
http://www.tv-tokyo.co.jp/takkyu_13/