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平成25年度全日本選手権大会速報

大会第4日目の1月17日。今日は混合ダブルス、ジュニア男女の3種目でチャンピオンが決定する。
そして10時30分からスタートするのが、女子シングルス5回戦、ベスト16を決定する「ラン決(ランク決定戦)」。その組み合わせは下記のとおり。

●女子シングルス5回戦
福原(ANA) vs. 石塚(アスモ)
佐藤(早稲田大) vs. 加藤(JOCエリートアカデミー)
天野(サンリツ) vs. 松本(ミキハウス)
宋(青森山田高) vs. 田代(日本生命)
小野(日立化成) vs. 中島(サンリツ)
伊藤(スターツSC) vs. 森(昇陽高)
狭間(十六銀行) vs. 平野(ミキハウス)
丹羽(淑徳大) vs. 田中(エクセディ)
松澤(淑徳大) vs. 河村(アスモ)
松平(四天王寺高) vs. 若宮(日本生命)
根本(十六銀行) vs. 石垣(日本生命)
土井(中国電力) vs. 岡本(サンリツ)
加藤杏(県立岐阜商業高) vs. 玉石(エクセディ)
成本(同志社大) vs. 梅村(ミキハウスJSC)
山梨(日立化成) vs. 芝田(四天王寺高)
酒井(ミキハウス) vs. 石川(全農)

また、男子シングルスも4回戦まで進み、スーパーシードの32名の選手が登場する。丹羽孝希、水谷隼、松平健太、岸川聖也ら優勝候補の出足はどうか。注目カードが目白押しだ!
●女子シングルス4回戦・その他の主な結果
若宮(日本生命)8、6、-9、8、8 加藤知(県立岐阜商業高)
松澤(淑徳大) 8、6、6、5 北川(専修大)
松本(ミキハウス) -7、-9、9、-6、9、8、8 森薗(日立化成)
伊藤(スターツSC) 5、-2、4、10、7 土田(中国電力)
山梨(日立化成) 9、9、7、6 安藤(慶誠高)
田中(エクセディ) 9、10、6、-6、-8、8 藤井寛(日本生命)
成本(同志社大) 5、7、12、-9、-8、7 浜本(JOCエリートアカデミー)
梅村(ミキハウスJSC) 3、8、10、-3、-4、-7、5 福岡(中国電力)
宋(青森山田高) −2、11、−7、5、12、−11、6 平野(JOCエリートアカデミー)
田代(日本生命) 8、11、6、7 高原(札幌大谷高)
河村(アスモ) 5、1、3、6 重本(サンリツ)
石垣(日本生命) 7、9、11、11 平真由香(正智深谷高)
加藤杏(県立岐阜商業高) 9、15、8、5 藤井優(日本生命)
芝田(四天王寺高) 2、14、3、8 阿部(サンリツ)

女子シングルス4回戦、優勝候補の一角だった藤井寛子が敗れた他にも、森薗美咲や藤井優子、全日本社会人優勝の阿部恵らがこのラウンドで姿を消した。阿部をストレートで下した芝田は「ミドルを攻めることを意識していた。(バックの表ソフトの変化については)四天王寺は異質の選手が多いので、変化は全然気になりませんでした」とコメント。やはり日頃の経験値がものを言う、ということか。

中学生では、平野美宇と浜本由惟が善戦及ばず敗退。年明けにインフルエンザにかかり、5日間練習を休んだという平野。その影響を感じさせないタフなプレーを見せたが、リードした第2ゲームを逆転されて流れをつかみきれず。宋の緩急をつけた裏面ドライブ攻撃に屈した。
  • 森薗はよもやの逆転負け

  • 前回ベスト8の藤井優子も敗れる

  • 平野美宇、宋との激しい打撃戦で惜敗

●女子シングルス4回戦
福原(ANA) 7、6、2、5 早田(石田卓球クラブ)
石川(全農) 5、8、10、10 渡辺(早稲田大)
平野(ミキハウス) 11、8、8、8 鈴木(専修大)

2012年ロンドン五輪代表の福原、石川、平野はいずれも初戦でストレート勝ち。昨年は平野が初戦敗退という波乱があったが、今年は揃って5回戦に進んだ。

左シェークドライブ型の鈴木を、巧みな緩急と広角なコース取りで下した平野は、試合後「どうしても去年、4回戦で負けたイメージがあった」と明かした。「ミキハウスに入ってから、こんなに緊張する初戦はなかった。今年は今までの対戦成績は一度全部忘れて、『初めての全日本』という気持ちで頑張ろうと思います」(平野)。混合ダブルスでも初戦負けを喫したことで、その状態が心配されたが、「調子は決して悪いわけではない」とコメントしている。

石川は同じサウスポーの渡辺に対し、第3ゲーム、第4ゲームは先にゲームポイントを奪われながらも落ち着いていた。「左利きには少し苦手意識があって、大会前は左の人と多めに練習してきた。コース取りなどのパターンも分かってきたから、4−0で勝てたと思う」(石川)

そして、昨夏の全中女王、中学1年生の早田と対戦した福原は、打球点の早いフォアハンドの連打で快勝。読みと動きが早すぎて、「相手のボールが待ちきれないのでは?」と思うほど、圧倒的な打球点の早さ。中国合宿での練習相手のレベルの高さがうかがい知れる。「早田さんは年齢は私の半分くらいですけど、一般で勝ち上がってきた以上はひとりの大人と考えている。一般は本当に強い人ばかり。年齢に関係なく、一戦一戦頑張ります」(福原)
●女子シングルス4回戦
田中(エクセディ) 9、10、6、-6、-8、8 藤井寛(日本生命)

今大会限りでの現役引退を表明していた藤井寛子が、シングルス初戦となる4回戦でまさかの敗退。まだダブルスがあるものの、シングルスではあまりに早く姿を消してしまった。

「シングルスの最後の試合だとは意識しないで自分のやるべきことはやりました。自分の力不足でした。ただ緊張はありましたし、スタートも悪かった。2ゲーム目10-6から逆転され、0-2になってしまったのが痛かった」(藤井)。スロースターターの藤井、得意のバックドライブにややミスが多く、ラリーでも田中の時に粘り強く、時に思い切りの良い両ハンドの前に、先にミスが出た。

「上のほうでたくさん応援してくれたひとに対して、自分のプレーができなくて負けたのが申し訳ない。気持ちを切り替えてダブルスでがんばりたい」と最後に語った藤井。まだダブルスは5連覇のチャンスがある。有終の美を飾ることはできるだろうか?
●ジュニア女子準々決勝
浜本(JOCエリートアカデミー) 8、8、4 平(正智深谷高)
加藤美(JOCエリートアカデミー)5、-7、9、12 前田(希望が丘高)
阿部(四天王寺高) -12、8、8、10 佐藤(札幌大谷高)
平野(JOCエリートアカデミー) -9、9、5、5 森(昇陽高)

明日の準決勝の組み合わせは浜本vs加藤、阿部vs平野。
  • 森とのラリー戦に勝利した平野

  • 敗れた森。2年連続のベスト4入りならず

●男子シングルス1回戦
東(JOCエリートアカデミー/帝京) 3、−7、9、5 大栗(徳島銀行)

男子シングルスの最年長、46歳の大栗寛(徳島銀行)が1回戦に登場。
右ペン表ソフト速攻型で、一週間後に47歳になるとは思えないほど若々しい動きは、日々の鍛錬の賜物(たまもの)か。JOCエリートアカデミー/帝京のサウスポー・東がフォアクロスに打ったドライブを、回り込んでバックストレートに打ち抜く好プレーを何本も見せ、第2ゲームを奪う健闘。序盤でリードした第3ゲームを取りたかったが、あと一歩及ばなかった。

試合前、ベンチコーチに入っている時に足もとに置いたラケットで素振りしているのを、速報担当は見てしまいました。まさに生涯現役。お見事です!
  • 健闘及ばず敗退した大栗

●混合ダブルス準々決勝
笠原弘/笠原多(協和発酵キリン/NTT東日本東京) -5、6、6、-11、5 御内/北岡(シチズン/中央大)
張/森薗(東京アート/日立化成) 5、7、10 及川/宋(青森山田高)
松平賢/若宮(協和発酵キリン/日本生命)-3、9、8、9 上田/鈴木(青森大/専修大)
吉村/石川(愛知工業大/全農) -5、3、7、3 神/平野(明治大/東京富士大)

昨年2位、今年は頂点を狙う吉村/石川が今年もベスト4進出。石川がコースの厳しいボールで相手ペアを振り回し、つないできたボールを高い打球点で吉村がドカンと決める。コンビネーションは昨年より確実に良くなっているようだ。
  • ベスト4入りした吉村/石川

●ジュニア男子準々決勝
郡山(関西高) 10、12、6 三部(青森山田高)
酒井(JOCエリートアカデミー/帝京) 8、8、10 平野(野田学園高)
吉村(野田学園高) 7、8、7 緒方(JOCエリートアカデミー)
村松(JOCエリートアカデミー/帝京) 10、10、6 渡辺(明徳義塾高)

ジュニア男子でメダリストの4名が決定!
会場を驚かせたのは、第1シードの三部をストレートで破り、ベスト4に躍進したサウスポーの郡山北斗。三部の攻撃に対して完璧と言える読みを見せ、積極的に三部のフォアを突いて台から離し、空いたスペースへ強打を打ち込む。高校1年の頃はテクニシャンのイメージがあったが、明らかに球威が増している。フォアストレートへフォアの強打が打てるのも強みだ。

岡山の古豪・関西高からの男子ジュニアベスト4入りは、平成11年度大会3位の白神宏佑以来。ベンチに入った柏幸浩監督は「前は後ろに下がるクセがあったが、今は前でもプレーできるようになった。三部くんは少し入れに来ている感じがあったので、積極的に前で狙っていけと指示した」と試合後に語った。「マジメで一生懸命やる選手。それが結果になって出てきていると思う」(柏監督)。ここまで来れば、もう怖いものはない。明日の準決勝が楽しみだ。
男子シングルス1回戦に、元世界選手権日本代表として活躍した三田村宗明(リトルキングス)が登場した。快速フットワーク&強力なフォアドライブは健在で、高校生相手に見応えのあるラリー戦を展開。しかし、さすがにスタミナ不足だったか、ゲーム間のベンチでは「キツイ……」という言葉も出て、健闘むなしく1-3で敗れた。

三田村を破った梅崎光明(倉敷工業高)は、昨日はジュニア男子でエリアカの酒井に惜しくも敗れたが一般シングルスで初戦突破。県外の強豪校の誘いを断り、地元に残る選択をしたが、着実に実力を伸ばしている。
「三田村さんはやはりフォアハンドがすごいし、競った時の集中力はさすがという感じでした。戦術もすごい。先にフォアで攻められたら危ないので、両ハンドで先手をとるようにしたのが良かったです」(梅崎)
  • 敗れたが、清々しい表情の三田村

  • ガッツマン梅崎。エジプトのO.アサールに似てる!?

●ジュニア男子5回戦
三部(青森山田高) -9、7、5、3 木原(東山高)
郡山(関西高) 12、-9、9、-8、8 松下(愛工大名電高)
酒井(JOCエリートアカデミー/帝京)6、10、7 松宮(杜若高) 
平野(野田学園高) -8、4、-9、9、9 硴塚(JOCエリートアカデミー/帝京)
吉村(野田学園高) 5、8、-9、-9、3 龍崎(JOCエリートアカデミー)
緒方(JOCエリートアカデミー) 9、10、-5、7 及川(青森山田高)
渡辺(明徳義塾高) 4、11、8 伊丹(野田学園中) 
村松(JOCエリートアカデミー/帝京) 8、9、7 坪井(青森山田高)

ジュニア男子5回戦が終了。エリートアカデミーから高校生の村松と酒井、中学生の緒方がベスト8に進んだ。特筆すべきは緒方の活躍。高校卓球界屈指の頭脳派・及川をも上回る意外性と威力を兼ね備えた両ハンド攻撃で、見事に大物食いをやってのけた。

関西の郡山のベスト8入りも大健闘。柔らかいボールタッチを残しながら、高校1年時より確実に球威がアップ。松下の強烈な裏面ドライブにたびたび打ち抜かれながらも、サウスポーからの理詰めの両ハンド攻撃で押し切った。
  • インターハイ2位の及川を破った緒方

  • 松下を破り8強入りした郡山