2008中国超級リーグ
★男子第2ステージ準決勝・第2戦
[浙商銀行 3-0 魯能中超電纜]
○水谷 7、-9、-9、8、5 張継科
○馬琳 4、-7、10、5 唐鵬
○水谷/張超 9、-6、9、10 唐鵬/柳洋
[寧波北侖海天 3-1 上海冠生園]
○馬龍 7、8、6 高礼澤
呉ハオ -12、-6、-3 王励勤○
○崔慶磊/呉ハオ -8、8、8、2 許シン/張洋
○馬龍 -6、7、10、6 王励勤
★男子第2ステージ準決勝・第3戦
[上海冠生園 3-2 寧波北侖海天]
○高礼澤 -8、7、8、4 呉ハオ
王励勤 -3、12、-5、-6 馬龍○
○王励勤/許シン 12、-8、6、6 呉ハオ/崔慶磊
高礼澤 -3、-8、-9 馬龍○
○許シン 5、5、-12、-9、7 崔慶磊
浙商銀行の水谷隼(明治大・スヴェンソン)は、準決勝第2戦のトップに起用され、第1戦に続き相手チームのエースである張継科と対戦。
第1戦では張継科のラケットが試合前のラケットコントロールで違反になり、張継科はチームメイトのラケットを借りて出場した。そしてこの第2戦でも、張継科のラケットは再びラケットコントロールで違反となった。2回連続で違反になるというのは、どうにも理解に苦しむ。第1戦では柳洋、第2戦ではベテラン郭刻歴のラケットを借りて出場したが、やはり要所でのミスが目立ち、ゲームオールでの敗戦となった。
「チームの若い選手たちはラケットやラバーに大してあまり敏感ではなく、『なんとかなるだろう』と思っている。逆に、馬琳のような経験豊富な選手たちは、用具に対しても非常に神経を使っている。」とは魯能中超電纜の谷青成監督の言葉。「ラケットに問題がなければ、張継科の実力から言って水谷はさほど問題のない相手だった(コメント出典:いずれも華奥星空)」ともコメントしているが、それなら選手たちにもっと指導すべきだと思うのだが…。結果的にこのトップ水谷の勝利で魯能中超電纜は戦意喪失、浙商銀行がストレート勝ちで決勝進出を決めた。
今シーズン超級初参戦の水谷隼、ラケット問題でややすっきりしない勝利になってしまったが、今最も勢いに乗っている相手だけに価値がある。準決勝2試合で単複3点を叩き出し、チームの決勝進出に大きく貢献。ここまでの通算成績はシングルス3勝5敗、ダブルス5勝2敗だ。
準決勝のもうひと試合、上海冠生園vs.寧波北侖海天は、第2戦を終えた時点で1-1のタイとなり、第3戦へともつれ込んだ。ここで上海冠生園は、絶対的なエースである王励勤をダブルスに起用する必殺のオーダーを組む。許シンとの全中国選手権優勝ペアはダブルスで確実に1点を挙げ、結局上海冠生園が総力戦を制して決勝進出を決めた。
敗れた寧波北侖海天のエース馬龍は、準決勝3試合で6勝0敗、しかも王励勤に3連勝。第3戦の上海冠生園のオーダーは、いわば「馬龍に2点取られるのは覚悟の上」というオーダーだ。20歳になったばかりの若武者は、すでにどのチームからも恐れられる存在になっている。
2008中国超級リーグ、男子決勝の対戦カードは浙商銀行vs.上海冠生園。第1ステージ第6節では、上海冠生園がやはり王励勤をダブルスに起用し、3-0のストレートで浙商銀行に完勝している。水谷、シングルスでの活躍にも期待したいが、まずは張超とのダブルスに必勝を期す。
Photo上:張継科、不可解なラケット失格でエースの重責を果たせず
Photo下:チームは敗れたが、手のつけられない強さを見せた馬龍