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欧州リポート

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ドイツ・ブンデスリーガ1部が開幕。8月23、24日にかけて各地で第1節が行われ、タフな戦いがスタートした。今シーズンより1部のフリッケンハウゼンでプレーする森薗政崇(明治大)、昨季に続きグレンツァオでプレーする吉田雅己(愛知工業大)も出場、結果は下記の通り。

8月23日
<デュッセルドルフ 3-0 フリッケンハウゼン>
○ボル -10、5、8、-11、4 パイコフ
○イオニス 10、7、-3、-8、11 森薗
○フランツィスカ 6、9、4 チウ・リャン
☆森薗政崇 通算成績:シングルス0勝1敗

8月24日
<ザールブリュッケン 3-1 シュヴァレンベルク>
 アポローニャ -7、-9、3、6、-9 メンゲル○
○マテネ 5、-9、9、9 ツボイ
○トキッチ 6、4、8 ドゥダ
○アポローニャ -6、-7、8、4、3 ツボイ

<ブレーメン 3-0 ミュールハウゼン>
○シュテガー 8、-7、6、-5、3 ヴォジツキ
○クリサン -8、8、10、14 ヒールシャー
○チオティ -8、11、-3、6、7 ブルギス

<グレンツァオ 3-2 マーバーツェル>
 ガチーナ 1、-9、-9、5、-9 バウム○
○吉田 10、-3、-5、3、9 王熹
 グロット -9、-5、10、1、-10 ズース○
○ガチーナ -10、4、4、10 王熹
○吉田 -8、-7、4、8、5 バウム
☆吉田雅己 通算成績:シングルス2勝0敗

<オクセンハウゼン 3-0 ハーゲン>
○ゴーズィ -1、15、-9、3、7 イオネスク
○スカチコフ -3、7、9、6 ヴァルター
○ピチフォード 4、7、6 フェイヤーコナート

初の1部での試合となった森薗はカットのイオニスにフルゲームで敗戦、チームも昨季のチャンピオンチーム・デュッセルドルフにストレートで敗戦と苦いスタートとなった。一方吉田は2勝を上げる上々の開幕となった。森薗が所属するフリッケンハウゼンには丹羽孝希(明治大)も所属しているが、第1節には出場しなかった。
ブンデスリーガ2部では坪井勇磨、三部航平、及川瑞基がフリッケンハウゼンⅡ、小澤吉大がユーリッヒでプレーするが、こちらは9月7日に開幕。ドイツで腕をみがく若手たちにも注目だ。
  • 2点を上げる活躍の吉田(写真は2014年インカレより)

  • 苦いスタートとなった森薗(写真は2014年インカレより)

 7月11〜20日まで、イタリアのリーヴァ・デル・ガルダで行われている2014ヨーロッパユース選手権。男女ジュニア&カデット団体が終了し、フランスがジュニア男女とカデット男子で優勝。今年も上位を席巻(せっけん)する強さを見せている。

 ジュニア男子はカシンとアックズという同世代のライバルふたりに、シモン・ゴーズィの弟、ポール・ゴーズィを加えた布陣で、準決勝でスウェーデンとの激戦を乗り切り、決勝でポーランドに快勝した。アフリカ系のカシンはスイングがシャープで、ボールセンスも優れた期待の選手。一方、ジュニア女子は決勝で最強のライバル、ドイツと対戦。ミッテルハムという強力なエースを擁するドイツは、2番手のマンツを3番に下げて1点を獲りにきたが、フランスも準決勝で2勝を挙げたペッファーを3番に起用して迎え撃ち、ゲームオール9点で勝利。4番で、日本のナショナルトレーニングセンターで練習を積んできたミゴが、長身の中国系選手ワン・ユエンを破ってうれしい優勝を果たした。上位の主な結果は下記のとおり。

★ジュニア男子団体
●準決勝
〈フランス 3ー2 スウェーデン〉

 カシン 9、ー5、ー4、6、ー8 アーランデル-ヨハンソン○
○アックズ 13、10、ー4、ー4、4 カールベリ
 P.ゴーズィ ー11、ー4、ー6 ラネフル○
○カシン 5、ー7、8、8 カールベリ
○アックズ 10、9、ー11、9 アーランデル-ヨハンソン
〈ポーランド 3ー1 デンマーク〉
 コトウスキ ー8、ー6、6、ー9 T.ラスムッセン○
○ザトウカ 9、ー4、6、7 ニールセン
○バドウスキ 8、9、6 K.ラスムッセン
○ザトウカ ー7、7、5、5 T.ラスムッセン

●決勝
〈フランス 3ー0 ポーランド〉

○カシン 12、6、ー7、3 フォルワルスキ
○アックズ 6、ー6、2、6 ザトウカ
○P.ゴーズィ ー4、4、7、7 バドウスキ

☆ジュニア女子団体
●準決勝
〈ドイツ 3ー1 ルーマニア〉

 マンツ ー7、ー9、ー10 ルプ○
○ミッテルハム 9、11、8 バリント
○レマー 6、ー10、8、6 クラパ
○マンツ 8、4、ー7、ー8、9 バリント
〈フランス 3ー2 ロシア〉
○ペッファー ー5、8、8、10 グセワ
 ミゴ 7、ー9、ー4、7、ー9 チェルニャフスカヤ○
○シャセリン ー10、1、8、6 クイルゾワ
 ミゴ ー5、ー7、7、ー13 グセワ○
○ペッファー 9、7、ー7、ー8、7 チェルニャフスカヤ

●決勝
〈フランス 3ー1 ドイツ〉

 ミゴ ー9、ー4、ー9 ミッテルハム○
○シャセリン 5、5、8 ワン・ユエン
○ペッファー 6、ー9、9、ー8、9 マンツ
○ミゴ 10、7、ー7、5 ワン・ユエン

★カデット男子団体
●決勝
 フランス 3ー2 ルーマニア
☆カデット女子団体
●決勝
 ルーマニア 3ー1 ロシア
  • 日本での武者修行での成果を見せたマリー・ミゴ

 ドイツのブンデスリーガ男子1部のプレーオフ。すでに卓球王国WEBでお伝えしているようにボルシア・デュッセルドルフが優勝した。以下は、卓球王国欧州特派員のマンフレッド・シリング氏の写真と原稿である。

★★★★★
 プレーオフ決勝が行われ、フルダ・マーバーツェルが初のチャンピオンか、それとも古豪ボルシア・デュッセルドルフか、と注目を集め、フランクフルト(フルダ・マーバーツェルのホーム)のフラポートアリーナに3500人の観客を集め行われ、3−1でデュッセルドルフが勝ち、26回目の優勝を飾った。
 この試合で存在感を見せたのは33歳のベテラン、ボル。フィルス、王熹(ワン・シ)の二人のカットマンに勝ち、2点をあげた。
 また注目されたのは3番のデュッセルドルフのバウムと、マーバーツェルのフランチスカの対戦。なぜなら来シーズン、バウムは相手のマーバーツェルに、フランチスカはデュッセルドルフに移籍するからだ。この試合は胃腸炎で世界選手権を棄権したバウムが、その世界選手権で活躍したフランチスカを破った。

 4番で王熹に勝ったボルは優勝を決めた後、コメントした。
 「難しい試合だった。今日の王は素晴らしいプレーをしていたね。今日のぼくは相手よりも少しばかり幸運だったよ。マーバーツェルは強くなっている。いつ優勝してもおかしくないクラブだね。それに観客はとてもフェアな態度だった」

 ボルシア・デュッセルドルフが優勝の祝杯をシャンパンを高く掲げる一方、敗れたもののフルダ・マーバーツェルのフラウンホルツ会長は観客に「無料ビール」を振る舞った。
  • 3番で勝利したバウム

  • デュッセルドルフのエース、ボル

  • デュッセルドルフのベンチ、左はハイスターコーチ

  • 優勝したボルシア・デュッセルドルフ

 ドイツ・ブンデスリーガ男子1部は6月8日にプレーオフ決勝が行われ、ボルシア・デュッセルドルフがフルダ・マーバーツェルに3ー1で勝利。2シーズンぶりの優勝を果たした。決勝のスコアは下記のとおり。

★2013-2014ドイツ・ブンデスリーガ男子1部/プレーオフ決勝
〈ボルシア・デュッセルドルフ 3ー1 フルダ・マーバーツェル〉

○ボル 4、3、8 フィルス
 アチャンタ ー9、ー6、ー8 王熹○
○バウム 5、ー10、4、5 フランチスカ
○ボル 4、ー8、9、ー6、6 王熹

[会場]フランクフルト・フラポートアリーナ
[観客]3500名

 ボルシア・デュッセルドルフはこの大勝負で、エースのボルが2点獲りとさすがの活躍。4番ではカットの王熹をゲームオールで振り切り、「本当に難しい勝負だった。王熹のプレーは勝利に値するものだったよ」と対戦相手を讃えた。「フルダは素晴らしいファンに支えられた、素晴らしいチームだ。今回の決勝でプレーできたことは貴重な経験になった」(ボル)。

 レギュラーシーズンでデュッセルドルフに2連勝していたフルダは、フィルスと王熹というカット2枚を2点起用し、3番に必勝を期してフランチスカを配してきた。一方、デュッセルドルフも3番が勝負と見て、ここに2番手のバウムを置いた。来シーズンはバウムがフルダに、フランチスカがデュッセルドルフに移籍するという、何とも因縁めいた対決はバウムが勝利。デュッセルドルフに大きな置き土産を残した。
 6月3日、フランス・プロAリーグは今シーズンの最終戦となる第18節が行われた。男子はすでにリーグ3連覇を決めているシャルトレが、男子ECL(ヨーロッパチャンピオンズリーグ)で初優勝した2位のポントワーズと対戦。スコアは下記のとおりとなった。

★2013-2014フランス・プロAリーグ 男子第18節
〈シャルトレ 3−3 ポントワーズ〉

○ガルドス 3、5、10 フロール
 エロワ −4、6、−9、−9 王建軍○
○イェレル 9、9、−9、7 K.カールソン
 エロワ 4、−3、−11、−4 フロール○
○ガルドス −9、4、5、−6、8 K.カールソン
 イェレル 4、−11、−9、−8 王建軍○

 両チームともすでに順位が確定していることもあり、シャルトレのガオ・ニン(シンガポール)とポントワーズのフレイタス(ポルトガル)という両エースは欠場。試合は3−3の引き分けに終わり、シャルトレは16勝2分、ポントワーズは13勝4分1敗でシーズンを終えた。

 3位以下は混戦だったが、3位にサリフ(フランス)や陳天元(中国)のいるロマーニュ、4位にイオニス(ギリシャ)とルンクイスト(スウェーデン)を擁するアンジェ、5位にクレアンガ(ギリシャ)、プロコプツォフ(チェコ)、Q.ロビノ(フランス)のエヌボンという顔ぶれだ。また、2シーズン前にプロBの下のナショナーレ1まで降格していた男子ECLの初代チャンピオンチーム、カーンがロレンツ(フランス)やZ.フェイヤーコナート(ドイツ)というメンバーで8位。プロAリーグ残留を果たしている。

 シャルトレの3連覇(3シーズン連続3回目)は立派な成績だが、プロAリーグの前身のスーパーディビジョン時代には、ルバロワが1987-1988年シーズンから2000-2001年シーズンまで、14連覇という途方もない記録を作っている。これを抜くのは容易ではない。
 なお、女子プロAリーグの優勝は、スッチ(ルーマニア)とヤン・シャオシン(モナコ)のいるレノイ。グルンディッシュ(フランス)を擁するクレムリン・ビセトールが2位となっている。
  • シャルトレの頼れる2番手、ガルドス(写真は14年世界卓球)

  • 女王様キャラと思いきや、実は団体戦に強いスッチ(写真は14年世界卓球)

 3連覇を狙ったロシアのオレンブルグを決勝で下し、フランスのポントワーズが初優勝を飾った2013-2014男子ヨーロッパチャンピオンズリーグ(以下:ECL)。
 フランスからのチャンピオンチームの誕生は、男子ECLが行われた最初のシーズン(1998-1999)に優勝したカーン以来。この時のカーンのメンバーは、金擇洙、エロワ、フランツという顔ぶれ。ダークホース的な存在だったが、決勝で松下浩二、サムソノフ、ロスコフが在籍していた優勝候補の大本命、ボルシア・デュッセルドルフを破って優勝している。

 それから実に15年。タイトルを獲得したポントワーズもまた、欧州最強のチームとは言えないだろう。フランス・プロAリーグでは09・10・13年と準優勝3回で、いまだにタイトルなし。今大会でも、開幕戦となる予選リーグ・グループBのUMMC(ロシア)戦で、いきなり2−3で敗れた。グループBは5勝1敗で1位通過したが、準々決勝では荘智淵とクリサンを擁するブレーメン(ドイツ)に対し、第1戦を0−3で落とした。
 この絶体絶命のピンチから、第2戦を3−0で制して逆転し、一気に頂点まで駆け上がったポントワーズ。決勝第2戦の3番で勝利し、チームの優勝を決めたクリスチャン・カールソンは今大会のラッキーボーイになった。

 そして気になるのは、ポントワーズの監督兼選手であるピーター・フランツだ。カーンとポントワーズの2チームで男子ECLの優勝を経験。いずれも下馬評の低いチームで、番狂わせともいえる優勝を実現してみせた。ドイツ人なのにフランスの水が合うようだ。
 少々昔の話になるが、フランツは1996-1997年シーズンにブンデスリーガのオクセンハウゼンに在籍していた時も、パーソンやD.マズノフ、レンゲロフとともに「奇跡の優勝」を果たしたている。現在は名門と言われるオクセンハウゼンの、ブンデスリーガ初のタイトルだった。ビッグタイトルには縁がないが、欧州のクラブシーンでは特異な存在感を放つ「もっている」男なのだ。
  • チームをけん引したフレイタス(写真は14年世界卓球)

  • 優勝に大きく貢献したクリスチャン・カールソン(写真は14年世界卓球)

 5月31日、男子ETTUカップの決勝第2戦がドイツ・ザールブリュッケンで行われ、ホームチームであるザールブリュッケンがETTUカップ優勝を決めた。5月18日に終了していた第1戦、そして31日に行われた第2戦の結果は下記のとおり。

★男子ETTUカップ・決勝第1戦 5.18
〈ザールブリュッケン 3ー0 オクセンハウゼン〉
○トキッチ 9、7、ー10、7 柳承敏
○シュテガー ー6、9、9、5 ピチフォード
○アポローニャ 6、4、8 ゴーズィ

★男子ETTUカップ・決勝第2戦 5.31
〈オクセンハウゼン 3ー1 ザールブリュッケン〉
○ピチフォード 6、ー10、10、ー3、15 トキッチ
 スカチコフ ー8、ー8、ー10 シュテガー○
○ゴーズィ 6、ー5、10、5 アポローニャ
○スカチコフ 11、ー5、5、ー6、8 トキッチ

※2戦合計:ザールブリュッケン 4ー3 オクセンハウゼン
★ザールブリュッケンが優勝!

 ECL(ヨーロッパチャンピオンズリーグ)と同様、ヨーロッパ各国のクラブによって優勝を争うETTUカップ。まず、各国の国内リーグの上位チームで、ECLの出場権を獲得できなかったチームによって決勝トーナメント4回戦まで行われる。そして、勝ち残った4チームが、ECLの予選リーグA〜Dで3位となり、決勝トーナメント進出を逃した4チームと準々決勝を戦う。そのため、準決勝に残った4チームは、すべて「ECL出場組」で、ECLの敗者復活戦のような様相を呈している。

 優勝を飾ったザールブリュッケンは、決勝第1戦を3ー0、しかも失ったゲーム数は2ゲームのみという圧勝。この時点でオクセンハウゼンに逆転優勝の目は薄かった。決勝第2戦の2番でシュテガーが第1ゲームを先取した時点で、チームの優勝が確定した。来シーズンから同じブンデスリーガ男子1部のブレーメンに移籍するシュテガーにとっては、有終の美を飾る勝利となった。
 2013-2014男子ECL(ヨーロッパチャンピオンズリーグ)の決勝第2戦が4月30日に行われ、今シーズンのチャンピオンチームはフランスのポントワーズに決まった!

★男子ECL決勝・第2戦
〈オレンブルグ 3−1 ポントワーズ〉

○オフチャロフ 7、−10、−9、9、7 王建軍
○サムソノフ 8、9、−10、−11、10 フレイタス
 スミルノフ −10、4、−8、6、−8 K.カールソン○
○オフチャロフ 7、8、−5、8 フレイタス

※第1戦:ポントワーズ 3ー1 オレンブルグ(獲得ゲーム数/10ー5)
→2試合の獲得ゲーム数の合計はポントワーズ 18ー16 オレンブルグ
★ポントワーズが初優勝!

 5月17日に行われた第1戦では、ホームのポントワーズが3ー1で勝利。3連覇がかかるロシアのオレンブルグは、逆転勝利を期してホームでの第2戦に臨んだ。一方、ポントワーズは5月27日に行われたフランス・プロAリーグのロマーニュ戦で、エースのフレイタスが脚の故障によりオリビエ(フランス)との試合を棄権。チームも2−4で敗れ、ECL初優勝に向けて暗雲が漂っていた。

 迎えた決勝第2戦。オレンブルグはトップでオフチャロフ、2番でサムソノフが勝利。サムソノフは第4ゲーム10−8のマッチポイントを決められず、第5ゲームは逆に9−10でマッチポイントを握られたが、リスクを恐れずに攻めてしのぎ切った。
 タイトルの行方は、3番スミルノフとK(クリスチャン).カールソンの一戦にゆだねられた。オレンブルグのスミルノフが勝てば、文句なしでオレンブルグの逆転優勝。一方、第1戦と第2戦の2番までの獲得ゲーム数を合計すると「ポントワーズ 14ー11 オレンブルグ」。ポントワーズのK.カールソンが勝てば、オレンブルグは4番でストレートで勝利しても獲得ゲーム数で届かない。3番で勝利したチームが優勝という運命の一戦、ゲームオールで勝利したのはK.カールソンだった。

 K.カールソンは今年のスウェーデン選手権のチャンピオン。サウスポーで、ポントワーズの監督兼選手であるピーター・フランツ(ドイツ)にちょっと似たプレースタイル。この22歳の若者がポントワーズに初の栄冠をもたらした。オレンブルグは4番オフチャロフが3ー1でフレイタスを下したが、時すでに遅し。フランス勢の優勝は、初めて男子ECLが行われた1998ー99年シーズンのカーン以来だ。
 5月17日に行われた2013-2014男子ECL(ヨーロッパチャンピオンズリーグ)決勝第1戦。ホームのポントワーズ(フランス)が、3連覇を狙うオレンブルグ(ロシア)に3−1で先勝。初優勝に王手をかけた。対戦スコアは下記のとおり。

〈ポントワーズ 3−1 オレンブルグ〉
 フレイタス −11、−9、10、−6 オフチャロフ○
○王建軍 9、8、8 サムソノフ
○K.カールソン 10、−5、10、8 スミルノフ
○フレイタス 7、8、−10、5 サムソノフ

 トップでフレイタスが同期のライバル、オフチャロフに敗れたポントワーズだったが、2番で右中国式辺ドライブ型の王建軍(ワン・ジェンジュン)がサムソノフに完勝し、一気に流れを引き戻した。3番で左シェークドライブ型のK.カールソンがスミルノフを破り、4番フレイタスにバトンタッチ。
 フレイタスはサムソノフに対して第2ゲーム5−0と大きくリードするなど、快調に飛ばして2ゲームを先取。第3ゲームは9−9からサービスをミスするなど、10−12で落としたが、第4ゲームで気合いを入れ直し、6−1と序盤で一気にリードを奪い、このまま勝利を決めた。

 5月30日にオレンブルグのホームで行われる決勝第2戦で、ポントワーズが2試合以上で勝利を挙げれば、その時点でポントワーズの初優勝が決定。初めて男子ECLが行われた1998-1999年シーズンのカーン以来、久々にフランスにECLのビッグタイトルをもたらすことになる。しかし、オレンブルグもこれまで無類の勝負強さを見せつけてきた。タイトルの行方はまだまだ分からない。
  • サムソノフを破って決勝点を挙げたフレイタス(写真は14年世界卓球)

  • 実力健在をアピールした王建軍(写真は13年全中国運動会)

 8月末からブンデスリーガを皮切りに欧州での卓球シーズンが始まる。欧州のクラブは大体が5月末までに選手登録を終えるため、ほぼ選手は出そろった。
 全日本チャンピオンで世界卓球でも活躍した水谷隼(DIOジャパン)はそのままロシアのUMMCでプレーを継続。丹羽孝希(明治大)は本拠地を日本にして、ドイツのフリッケンハウゼンに数試合出場するのみ。

 松平賢二はフランス1部リーグのアンジェでプレー。
 また丹羽が抜けたものの、ブンデスリーガ1部リーグでプレーオフにも進んだフリッケンハウゼンにはフリッケンハウゼンⅡ(セカンドチーム)から森薗政崇(明治大)が昇格してプレーする。同じく1部リーグのグレンツァオには吉田雅己(愛工大)がそのまま所属。ハーゲンにいた吉村真晴(愛工大)は日本に戻ってくる。
 
 それ以外では、三部航平、及川瑞基(ともに青森山田高)がフリッケンハウゼンⅡでプレー。小澤吉大はそのまま2部リーグのユーリッヒでプレーする。
  • フリッケンハウゼンⅡで圧倒的な勝率を残した森薗は1部リーグに昇格

  • フランスリーグ1部でプレーする松平賢二