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欧州リポート

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■ブンデスリーガ男子1部・日本人選手の結果
★丹羽孝希(男子1部・フリッケンハウゼン/明治大)
[9月21日] 2ー3 フルダ・マーバーツェル

○丹羽 ー7、ー12、5、6、7 フィルス
[9月29日] 3ー1 グレンツァオ
○丹羽 10、8、ー8、7 ヤンカリク
○丹羽 3、ー13、7、7 吉田
※通算シングルス7勝0敗

★吉村真晴(男子1部・ハーゲン/愛知工業大)
[9月22日] 0ー3 ブレーメン

 吉村 ー6、ー7、ー4 クリサン○
※通算シングルス3勝2敗

★吉田雅己(男子1部・グレンツァオ/愛知工業大)
[9月22日] 3ー0 ザールブリュッケン

○吉田 ー8、7、4、8 トキッチ
[9月29日] 1ー3 フリッケンハウゼン
○吉田 8、10、8 汪洋
 吉田 ー3、13、ー7、ー7 丹羽○
※通算シングルス3勝2敗

■ブンデスリーガ男子2部・日本人選手の結果
★森薗政崇(男子2部南部・フリッケンハウゼンⅡ/青森山田高)

※通算シングルス1勝1敗/ダブルス1勝0敗
★小澤吉大(男子2部北部・ユーリッヒ)
※通算シングルス3勝1敗/ダブルス2勝1敗

 男子ブンデスリーガ1部は第4節まで終了。現全日本チャンピオンの丹羽孝希が、第3節のフルダ・マーバーツェル戦と第4節のグレンツァオ戦でも無敗を守り、シングルスの連勝を「7」に伸ばしている。フルダ戦ではカットのフィルスの執拗(しつよう)な粘り、強力なフォアドライブに苦しみ、2ゲームを落としながら我慢のプレーで逆転。グレンツァオ戦では青森山田高時代の同期、吉田との日本人対決を制し、チームの勝利を決めた。吉田戦では第4ゲーム10ー7のマッチポイントで、フォアサイドを切って台から出てきた吉田のサービスに対し、ネットの横を通してフォアストレートへ打ち抜くスーパープレーも披露。この快進撃、どこまで続くか。
 東京国体出場のため第4節を欠場した吉村、グレンツァオでガチーナ(クロアチア)に次ぐ2番手としたプレーする吉田は、第4節を終えて3勝2敗。吉田はブンデスリーガで実績を残すトキッチ、汪洋(ワン・ヤン)を下すなど、健闘を見せている。

 男子2部でも、インターハイチャンピオンの森薗、ドイツでのプレーも4シーズン目を迎える小澤がプレー。森薗は開幕戦で、世界選手権11大会出場のベテラン・ロバートソン(ウェールズ)に惜敗。「なかなかうまくいかないけれど、邱建新コーチとも課題を話し合って、自分の卓球と向き合っています。丹羽さんとも一緒に生活して、生活面、考え方、そして卓球といろいろな面で刺激を受けています」と語る。1部リーグでプレーする先輩・丹羽に追いつけ、追い越せで、さらなる活躍に期待がかかる。
  • 開幕7連勝の丹羽(写真は13年荻村杯)

  • 森薗は2シーズンぶりのドイツ参戦(写真は13年荻村杯)

 10月4〜13日にオーストリアのシュベシャートで開催されるヨーロッパ選手権。昨年6度目のシングルスタイトルを獲得したティモ・ボル(ドイツ)の欠場が明らかになった。
 肩の不調を訴えていたボルだったが、今回の欠場はインフルエンザによるもの。「とても体調が悪い。いつもの半分の力で2種目(シングルスと団体)で連覇を狙うにはヨーロッパ選手は強すぎる」(ボル)とコメントしている。
  ボルの欠場は1998年に自身が初めて同大会に出場してから初めてのことだという。過去の大会でシングルス6度、ダブルス5度、団体で5度のタイトル保持者のボル。大会の顔とも言えるボルの欠場は、ヨーロッパのそして、主催国・オーストリアの卓球ファンにとって少し残念なことだろう。
  • 世界選手権パリ大会でのボル

 8月31日に開幕したドイツ・ブンデスリーガ男子1部リーグ。日本からは丹羽孝希、吉村真晴、吉田雅己の3選手が参戦している。3選手の開幕戦&第2戦の結果は下記のとおり。

★丹羽孝希(男子1部・フリッケンハウゼン/明治大)
[9月1日] 2−3 プリューダーハウゼン

○丹羽 8、8、12 白風田
○丹羽 9、−3、6、9 マテネ
[9月8日] 3−1 ザールブリュッケン
○丹羽 9、−2、7、5 トキッチ
○丹羽 −2、8、9、8 アポローニャ

★吉村真晴(男子1部・ハーゲン/愛知工業大)
[9月1日] 2−3 オクセンハウゼン

○吉村 11、−6、8、−7、6 スカチコフ
 吉村 −9、−8、10、−10 ピチフォード○
[9月15日] 3−1 ボルシア・デュッセルドルフ
○吉村 7、9、−9、−4、16 アチャンタ
○吉村 10、−8、7、5 バウム

★吉田雅己(男子1部・グレンツァオ/愛知工業大)
[8月31日] 1−3 ボルシア・デュッセルドルフ

 吉田 −4、−5、8、−9 ボル○
[9月8日] 1−3 ブレーメン
 吉田 −7、−6、−14 荘智淵○

 現全日本チャンプの丹羽は、開幕からの2試合ともシングルス2戦2勝と最高のスタート。ザールブリュッケン戦でもトキッチ(スロベニア)とアポローニャ(ポルトガル)という、ヨーロッパのトップ選手を連破している。
 一昨年の全日本チャンプ、吉村も負けてはいない。第2戦のボルシア・デュッセルドルフ戦で、相手チームの2番手であるバウム(ドイツ)、そして今季から加入したアチャンタ(インド)を連破。エースのボル(ドイツ)が不在だったとはいえ、強豪を相手に見事な勝利をあげた。2部から昇格したばかりのハーゲンにとって、この勝利が持つ意味は大きい。
 昨シーズン、2部で圧倒的な勝率を残した吉田は、古豪グレンツァオでのプレー。開幕戦でボル、第2戦で荘智淵と世界トップクラスの選手と対戦し、惜しくも敗れたものの貴重な経験を積んでいる。
 7月12〜21日まで、チェコ・オストラヴァで行われた第56回ヨーロッパユース選手権。
 ジュニア男子シングルスを制したのは、フランスのエンゾ・アングレ。緩急をつけた、回転量の多いフォアドライブを放つサウスポー。ゲームオールの接戦の連続を制して勝ち上がり、決勝ではダークホースのプツァル(クロアチア)にストレート勝ち。プレー領域は広いが、これから世界に羽ばたくためには、より打球点に厳しい攻めが必要になる。
 ジュニア女子シングルス優勝はドイツのニナ・ミッテルハム。ボーイッシュなルックスで運動能力が高く、俊敏な動きから威力ある両ハンドドライブを打ち込む。女子では史上初の3連覇を狙ったスッチ(ルーマニア)に準決勝で4−0と快勝、決勝でクロアチアの強打者ラコバチを破り、女子複・混合複と合わせて今大会3冠を獲得した。

 また、男子団体は優勝候補筆頭のフランスを決勝で破ったイタリアが優勝。エースのレオナルド・ムッティがA.ロビノとアングレを連破し、勝利に大きく貢献。ジュニア女子団体はルーマニアが優勝している。ルーマニアのスッチはこのジュニア女子団体決勝ではミッテルハムに3−1で勝利しているのだが、シングルスでリベンジを喫した形だ。
 各種目の上位チームおよび選手は下記のとおり。

★団体戦
〈ジュニア男子団体〉(1) イタリア (2) フランス (3) ドイツ/ポーランド
〈ジュニア女子団体〉(1) ルーマニア (2) ドイツ (3) クロアチア/セルビア
〈カデット男子団体〉(1) チェコ (2) スロベニア (3) フランス/ルーマニア
〈カデット女子団体〉(1) ルーマニア (2) フランス (3) セルビア/ロシア
★シングルス
〈ジュニア男子単〉(1) アングレ(フランス) (2) プツァル(クロアチア) (3) ジェラルド(ポルトガル)/カシン(フランス)
〈ジュニア女子単〉(1) ミッテルハム(ドイツ) (2) ラコバチ(クロアチア) (3) スッチ(ルーマニア)/チオバヌ(ルーマニア)
〈カデット男子単〉(1) ポランスキー(チェコ) (2) チャプリーギン(ロシア)
〈カデット女子単〉(1) ディアツォヌ(ルーマニア) (2) ミゴ(フランス)
★ダブルス
〈ジュニア男子複〉(1) ラカトシュ/スージ(ハンガリー) (2) ハゲラーツ/カチャノフ(オランダ)
〈ジュニア女子複〉(1) ミッテルハム/クラフト(ドイツ) (2) バリント/トロスマン(ルーマニア/イスラエル)
〈カデット男子複〉(1) カニン/ポランスキー(ベラルーシ/チェコ) (2) ジョルジッチ/ホフメイヤー(スロベニア/ドイツ)
〈カデット女子複〉(1) ディアツォヌ/クラパ(ルーマニア) (2) マラニナ/ホ・ティンティン(ロシア/イングランド)
〈ジュニア混合複〉(1) オルト/ミッテルハム(ドイツ) (2) セイベルト/ミナロバ(チェコ)
〈カデット混合複〉(1) マノール/クラパ(ルーマニア) (2) ポランスキー/ホ・ティンティン(チェコ/イングランド)
  • リーチの長い左腕アングレ

  • クールなファイター、ミッテルハム

 4月21日、ドイツ・ブンデスリーガ男子1部のプレーオフ準決勝が行われ、SVヴェルダー・ブレーメンとTTFリープヘル・オクセンハウゼンがともに3−0で勝利。決勝進出へ向け、大きく前進した。詳細な記録は下記のとおり。

●ドイツ・ブンデスリーガ男子1部 プレーオフ

〈SVヴェルダー・ブレーメン 3−0 ボルシア・デュッセルドルフ〉
○荘智淵 6、6、5 ワルサー
○クリサン 6、−9、8、−8、8 ボル
○チオティ 7、5、−7、−5、9 バウム
(観客:800人)

〈TTFリープヘル・オクセンハウゼン 3−0 FCザールブリュッケン〉
○アポローニャ −8、−9、8、10、8 シュテガー
○柳承敏 −9、8、−4、12、8 トキッチ
○スカチコフ −11、12、−8、6、7 モンテイロ
(観客:500人)

 第2戦は5月5日に開催され、2試合の結果の合計で決勝に進出する2チームが決定する。
 絶対的エースのティモ・ボルを擁し、5シーズン連続の優勝を果たしてきたボルシア・デュッセルドルフは、ブレーメンに完敗。2番手のズースが右ひざの故障を再発させ、戦線離脱。今シーズン、ユーリッヒから移籍してきたワルサー(09年世界ジュニア・ドイツ代表)には、ズースの代役はさすがに荷が重い。頼みの綱のボルも、昨年のロンドン五輪で敗れたクリサンに競り負け、悪い流れが3番バウムにも伝染してしまった。ブレーメンは第2戦で1試合でも勝利すれば、その時点で決勝進出だ。

 これまでドイツ・ブンデスリーガ男子1部の連続優勝記録は「5」が最高。ボルシア・デュッセルドルフは1978〜1982年にも5連覇を記録し、今シーズンは6連覇に挑戦していたが、新記録達成は限りなく難しい状況になっている。来シーズンはアチャンタ(インド)を補強し、ズースも年内には復帰できる見込みだが、故障の多いボルにいつまでも頼っているわけにはいかない。

 準決勝のもうひと試合、オクセンハウゼンは3試合ともゲームオールの接戦を制した。すでに8シーズン優勝から遠ざかっているが、柳承敏の爆発力、アポローニャの安定感に加え、3番手にスカチコフを使えるのも強み。ちなみにアポローニャは、この準決勝で対戦したザールブリュッケンで来季からプレーする。同じポルトガル人選手のモンテイロと入れ替わる形だ。
  • 復活してきた荘智淵、ブレーメンでも大活躍

  • シュテガーとの激戦を制したアポローニャ

 ユーゴスラビア代表として、1954年世界選手権男子複優勝、1955年世界選手権準優勝などの実績を残したジャルコ・ドリナー(1920〜2003)。彼の足跡を集めた展覧会が、出身地であるクロアチア・コプルヴニツァで開かれ、多くの卓球ファンが来場している。

 展示品の中でもとりわけユニークなのが、裏面にドクロが描かれたドリナーのラケット(上写真/写真提供・Macan Hudetz-ITTF)。一見しただけではわかりにくいが、ペンホルダーのラケットだ。なんともおどろおどろしいこのペンホルダーを、ドリナーは人差し指をラケットの右側の縁(ふち)にかけるという、非常に独特なグリップで操っていた(下写真/資料提供・伊藤条太氏)。


 ザグレブ大学で生物学の博士号を取得するという、異色の経歴の持ち主だったドリナー。第二次世界大戦中には、強制収容所に送られる寸前だったユダヤ人のスポーツ選手など300名あまりを、弟のボリス・ドリナーとともに救ったことでも知られている。

 エキシビションマッチで負ったケガの代償は、あまりに大きなものだったようだ。
 2011年6月、J.セイブ(ベルギー)とのエキシビションマッチの途中で右ひざに重傷を負い、手術と6カ月あまりのリハビリ期間を経てコートに復帰したクリスチャン・ズース。ロンドン五輪出場の道は閉ざされたものの、その後はドイツ・ブンデスリーガでボルシア・デュッセルドルフの2番手として活躍してきたが、右ひざの故障がまた再発。3月27日に再び手術を受けることが発表されている。

 今回の手術でも、前回同様リハビリには6カ月近くかかる見込み。これは5月の世界選手権パリ大会を棄権することを意味する。世界選手権ではベスト32が最高成績のズース、27歳という脂の乗り切った年齢で迎えるパリ大会のコートに立てないのは、彼にとって大きな悲しみに違いない。万全な状態で、再び世界の舞台へ戻ってきてもらいたい。
  • 12年世界団体選手権でのズースのプレー

 先週末(2月末〜3月初)、ヨーロッパの各国で国内選手権が開催され、各国で新たな国内チャンピオンが誕生した。
 
 ドイツでは優勝候補のボルが決勝でメンゲルにゲームオールの接戦の末、敗れるという波乱。24歳のメンゲルが初のタイトルを手にした。
 ベルギーでは43歳のベテラン、J.セイブが24回目のタイトルを獲得したが、スウェーデンではワルドナーは2回戦敗退。パーソンは3回戦で優勝のアケストロームに敗れ姿を消した。イングランドでは19歳の若手、ピッチフォードが決勝で過去4回優勝のドリンコールを下し、初タイトルを獲得。
 女子ではオランダのリー・ジャオ、オーストリアのリュウ・ジャが順当に勝利。ルーマニアではスッチが初のタイトルを手にした。

【ヨーロッパ国内選手権各国優勝者】
●オーストリア 男子:ハベソーン 女子:リュウ・ジャ
● ベラルーシ 男子:プラトノフ 女子:プリワロワ
● ベルギー 男子:J. セイブ 女子:マルシェッティ
● ボスニアーヘルツゴビナ 男子:デュランスパイック 女子:ハジアメトヴィッチ
● クロアチア 男子:ガチーナ 女子:ティエン・ユエン
● デンマーク 男子:グロス 女子:スコフ
● イングランド 男子:ピッチフォード 女子:シブリー
● ドイツ 男子:メンゲル 女子:シャン・シャオナ
● ハンガリー 男子:パタンティウス 女子:アンブラス
● オランダ 男子:ルーン 女子:リー・ジャオ
● ポーランド 男子:ゴラク 女子:ジマンスカ
● ポルトガル 男子:シルバ 女子:クランコ
● ルーマニア 男子:クリサン 女子:スッチ
● ロシア 男子:ブロフ 女子:ミハイロワ 
●セルビア 男子:ミロセビッチ 女子:フェヘル
●スロバキア 男子:セレダ 女子:バラゾバ
● スウェーデン 男子:アケストローム 女子:リー・フェン

※関連記事(英語):http://www.ittf.com/_front_page/ittf_full_story1.asp?ID=30726&Category=General&Competition_ID=&
 今シーズン、松平健太(早稲田大)と丹羽孝希(青森山田高)が所属するマテク・フリッケンハウゼン。第8節を終えて4勝4敗とタイの成績だったが、第9節のブレーメン戦に0−3、第10節のフルダ・マーバーツェル戦に2−3で敗れ、6位に後退した。2試合の結果は下記のとおり。

〈ヴェルダー・ブレーメン 3−0 マテク・フリッケンハウゼン〉
○クリサン 9、4、7 丹羽
○荘智淵 11、−9、8、4 メンゲル
○チオティ 8、−10、−10、4、9 ワン・ヤン
(2月10日・観客350名)

〈フルダ・マーバーツェル 3−2 マテク・フリッケンハウゼン〉
○王熹 −5、9、−9、9、11 メンゲル
 フランチスカ −4、2、−9、10、−1 ワン・ヤン○
○グロット 8、9、−10、−11、4 丹羽
 王熹 −8、−13、9、−7 ワン・ヤン○
○フランチスカ 9、9、−8、4 メンゲル
(2月17日・観客800名)

 2試合とも出場した丹羽は、ヴェルダー・ブレーメン戦でクリサンに敗れ、フルダ・マーバーツェル戦ではデンマークの長身サウスポー・グロットにゲームオールで惜敗。前半戦を4勝2敗で折り返した丹羽は、これでブンデスリーガ通算4勝4敗となっている。
 また、フルダ・マーバーツェル戦では、4番で王熹(ワン・シ)とワン・ヤンの中国人カットマン対決も実現。ブンデスリーガでボル以外に勝てる選手はいないと言われる王熹を、ワン・ヤンが下し、この試合で2勝をあげている。

 「(フルダ・マーバーツェル戦の)3番手での起用はチームと話し合った結果です。相手チームにカットマン(王熹)がいるので。やはりしっかり練習して臨まないと、世界では勝てないですね」。若き全日本チャンピオンは、昨日19日に日本に帰国し、王国編集部でそう語ってくれた。フリッケンハウゼンのプレーオフ進出を目指す戦いは厳しいものになっているが、ここからの巻き返しに期待したい。
 2月8〜10日、ITTF(国際卓球連盟)のお膝元であるスイス・ローザンヌで第3回スイスオープンが開催された。男子はサムソノフ(ベラルーシ)、オフチャロフ(ドイツ)、朱世赫(韓国)、マテネ(フランス)、フレイタス(ポルトガル)、女子はドデアン(ルーマニア)、バチェノフスカ(チェコ)、ポータ(ハンガリー)など、多くのトップ選手たちが出場。ワールドツアー顔負けのハイレベルな国際オープンとなった。おもな結果は以下のとおり。

〈男子〉●シングルス準々決勝
オフチャロフ(ドイツ) 8、7、5、10 デュランスパイッチ(ボスニア・ヘルツェゴビナ)
朱世赫(韓国) −7、6、2、−8、5、3 ハベソーン(オーストリア)
ユージーン・ワン(カナダ) −11、−2、5、−10、8、10、4 マテネ(フランス)
サムソノフ(ベラルーシ) 6、5、−10、4、−10、3 マドリッド(メキシコ)
●シングルス準決勝
オフチャロフ 9、−10、−7、4、6、10 朱世赫
サムソノフ −6、6、9、−5、4、5 ユージーン・ワン
●決勝 サムソノフ 9、6、12、−5、1 オフチャロフ

〈女子〉●シングルス準決勝
楊暁馨(中国) 10、−8、8、8、7 バチェノフスカ(チェコ)
ポータ(ハンガリー) 11、5、6、6 グルンディッシュ(フランス)
●決勝 楊暁馨 7、6、−8、9、7 ポータ

 男子決勝は、ロシアリーグのオレンブルグでチームメイトであるサムソノフとオフチャロフの対戦となり、サムソノフが快勝。ふたりは8日の金曜日に男子ECL(ヨーロッパチャンピオンズリーグ)のオクセンハウゼン戦を戦い、チームの準決勝進出を決めてから、大急ぎでローザンヌへ駆けつけてきた。互いにやり慣れているせいか、サムソノフがオフチャロフの両ハンドドライブをきっちりブロックし、正確な反撃で試合の主導権を譲らなかった。
 女子優勝は右シェークドライブ型の楊暁馨(ヤン・シャオシン/Yang Xiaoxin)が欧州の強豪を連破して優勝。楊は北京市女子チームの出身で、2002年から2008年北京五輪まで、あの張怡寧のスパーリングパートナーを務めていた選手だ。現在はフランス・プロAリーグ女子のラノワでプレーしており、プロAリーグでもその強さは際立っている。

photo:スイスオープンの男子シングルスを制したサムソノフ