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欧州リポート

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 全日本選手権終了直後の1月19日、ブレーメンの高木和卓がドイツ・DTTLに参戦した。ザールブリュッケン戦の3番で登場した高木和は、元世界ランキング16位の梁柱恩(香港)と対戦。2-1とリードをしたが、最後は押し切られてしまった。

 また、ブンデスリーガ2部の松平賢二も23日に参戦。複ではゲームオールで敗れたが、シングルスではきっちりと2勝を挙げ、未だ無敗をキープしている。

高木和和卓(ブレーメン)
 1月19日 0-3 ザールブリュッケン
 高木和 9、-8、9、-9、-8 梁柱恩○
通算:単5勝7敗

松平賢二(グレンツァオII/2部)
 1月23日 7-9 テーゲルンハイム
 松平/ミシェリ -8、7、7、-10、-5 イェフトビッチ/ゾルト○
○松平 9、-6、6、6 ゾルト
○松平 8、7、5 イェフトビッチ
1部通算:単2勝
2部通算:単11勝、複4勝2敗

 1月22~24日、スロバキア・トボルカニーで「2010ヨーロッパユーストップ10」が開催。ジュニア男女とカデット男女の4種目で熱戦が展開された。
 ジュニア男子を制したのは、昨年の世界ジュニア選手権団体戦で大活躍したフランチスカ(ドイツ)。ベルギーの長身プレーヤー・ジャンに敗れたものの、ライバルのフランス勢4人を破って優勝を決めた。ドイツではオフチャロフに次ぐ若手として期待がかかる。ジュニア女子も同じドイツのビンター(09年世界ジュニアベスト16)が優勝、2位に世界ジュニア混合複2位のマダラス(ハンガリー)、3位にゾルヤ姉妹の妹であるP.ゾルヤ(ドイツ)が入った。
 カデット男子は1位フロール、2位アングルス、3位A.ロビノとフランス勢が表彰台を独占。カデット女子は世界ジュニアでベスト8に入った期待の新星スッチ(ルーマニア)が9戦全勝で制した。各種目の順位は以下のとおり。

★ジュニア男子
1.フランチスカ(ドイツ・8勝1敗)/2.ゴーズィ(フランス・7勝2敗)/3.シルセク(チェコ・6勝3敗)/4.フロラス(ポーランド・5勝4敗)/5.ロレンツ(フランス・5勝4敗)/6.ルブルトン(フランス・4勝5敗)/7.ジャン(ベルギー・4勝5敗)/8.ルグエン(フランス・4勝5敗)/9.ピッチフォード(イングランド・2勝7敗)/10.ノボタ(スロバキア・0勝9敗)

☆ジュニア女子
1.ビンター(ドイツ・8勝1敗)/2.マダラス(ハンガリー・7勝2敗)/3.P.ゾルヤ(ドイツ・7勝2敗)/4.シュチェルコフスカ(ポーランド・6勝3敗)/5.ノスコワ(ロシア・4勝5敗)/6.アンブルス(ハンガリー・3勝6敗)/7.ミュールバッハ(ドイツ・3勝6敗)/8.バラゾバ(スロバキア・3勝6敗)/9.イリチ(ルーマニア・2勝7敗)/10.ポストアカ(ルーマニア・2勝7敗)

★カデット男子
1.フロール(フランス・9勝0敗)/2.アングルス(フランス・8勝1敗)/3.A.ロビノ(フランス・6勝3敗)/4.ラカトス(ハンガリー・5勝4敗)/5.ムッティ(イタリア・4勝5敗)/6.チウ・リアン(ドイツ・4勝5敗)/7.パボルカ(チェコ・4勝5敗)/8.スィッタ(ハンガリー・2勝7敗)/9.ハゲラーツ(オランダ・2勝7敗)/10.バンコス(ポーランド・1勝8敗)

☆カデット女子
1.スッチ(ルーマニア・9勝0敗)/2.チオバヌ(ルーマニア・7勝2敗)/3.イエガー(クロアチア・6勝3敗)/4.ロシヒナ(ロシア・5勝4敗)/5.パン・セリーン(フランス・5勝4敗)/6.トマノフスカ(チェコ・3勝6敗)/7.フェフェ(フランス/3勝6敗)/8.トルクソバ(スロバキア・3勝6敗)/9.ワビク(ポーランド・3勝6敗)/10.グセワ(ロシア・1勝8敗)

下写真:ジュニア男子優勝のフランチスカ(左)と、ジュニア女子優勝のビンター(右)。09年世界ジュニア選手権でのプレー
 1月17日に終了したスペイン選手権、男子シングルスはカルロス・マチャド、女子シングルスは朱芳(ジュ・ファン)が優勝した。
 男子シングルス優勝のマチャドは、右シェークドライブ型で、世界ランキングは84位。1999年から世界選手権に出場している30歳のベテランプレーヤーだ。今シーズンはカハスール・プリエゴ(スペイン)のメンバーとしてヨーロッパチャンピオンズリーグでもプレー、チームは予選リーグで敗退したが、マチャドは呉尚垠(韓国)、蒋澎龍(チャイニーズタイペイ)らを破る大活躍を見せた。今大会の決勝では、スペイン男子チームの後輩であるデュラン(世界ランキング214位)を0-3からの逆転で破り、優勝を決めた。

 女子シングルスで優勝した朱芳は、中国・北京市出身の帰化選手。日本の香川西高に留学し、93年インターハイの女子シングルスで優勝したことをご記憶の方もいるかもしれない。95年世界選手権には中国代表として出場してベスト16、その後スペインに渡り、33歳になった現在もプレーを続けている。バック表ソフトのシェーク異質速攻で、決勝では若手のラミレスを4-2で下した。ダブルスでも、ともに北京五輪団体戦に出場したドボラクと組んで優勝している。

下写真は08年北京五輪でプレーする朱芳
●フランス・プロAリーグ2009-2010 第7節 12.22

[サンドネ 4-1 イセーン]
○ミラー 8、-5、-8、7、8 葉若廷
○吉田 5、7、4 ロレンツ
 チハク 7、-7、-8、-8 サリフー○
○吉田 9、9、5 葉若廷
○ミラー 11、-6、8、-9、7 サリフー

 今年9月からフランスのトップリーグ、プロAリーグのサンドネに所属している吉田海偉。ここまで思うように勝ち星が伸ばせず、またチームも第6節終了時点で3分3敗と下位に沈んでいたが、第7節のイセーン戦で待望の初勝利。吉田はチームのエースとして、フランスの若手のホープであるロレンツ、03年アジアカップ優勝の葉若廷(中国)をともにストレートで撃破し、2得点を挙げてチームの勝利に大きく貢献した。

 ここから一気に勢いをつけていきたいサンドネ、次節(1月5日)の対戦相手は強豪・ルバロワ。侯英超(中国)、ルベッソン(フランス)、ルブツォフ(ロシア)と層の厚いメンバー構成だが、カットには抜群に強い吉田がエースの侯英超を下せば勝機も見えてくる。ルベッソンは世界選手権横浜大会の男子シングルス1回戦で激闘を演じた相手、こちらも熱戦が展開されそうだ。

Photo:世界選手権ベスト8の吉田海偉、ここから反攻開始だ!
(写真は世界選手権横浜大会より)
 12月14日、ECL(ヨーロッパチャンピオンズリーグ)男子予選グループD最終戦が行われた。4勝1敗同士で並んでいたオクセンハオゼン(ドイツ)vs.ニーダー・オーストリア(オーストリア)の対戦は、ラストまで回る激戦の末にオクセンハオゼンが勝利。エースの荘智淵(チャイニーズタイペイ)が、邱貽可(中国)とシュラガー(オーストリア)を下すという大車輪の活躍を見せた。試合前は得失差でニーダー・オーストリアが首位に立っていたが、これでオクセンハオゼンが逆転で1位になった。敗れたニーダー・オーストリアだが、勝った試合はすべて3-0、負けた2試合も2-3とその実力を見せつけた予選リーグだった。

 ここまで全敗のサン・セバスチャン(スペイン)はアンジェ(フランス)に無念のストレート負け。第3戦・アンジェ戦のトップでコウ・レイがカイナットを下したのみで、ほかの5試合はオールストレートでの敗戦。エースが世界ランキング72位のアチャンタ(インド)では、ややメンバー的に苦しかったか。

12月11日 オクセンハオゼン(ドイツ) 3-2 ニーダー・オーストリア(オーストリア)
○荘智淵 10、7、-8、5 邱貽可
○アポローニャ -5、9、9、4 シュラガー
 イェレル 8、8、-7、-8、-6 陳衛星○
 アポローニャ -7、-7、-6 邱貽可○
○荘智淵 9、-10、7、7 シュラガー

12月11日 アンジェ(フランス) 3-0 サン・セバスチャン(スペイン)
○モンテイロ -7、-10、7、10、7 カルネロス
○カイナット -9、7、7、6 アチャンタ
○ボージック 4、4、6 ロウィッキ

●現在までの順位
1.オクセンハオゼン(5勝1敗/ドイツ) ☆予選突破
2.ニーダーオーストリア(4勝2敗/オーストリア) ☆予選突破
3.アンジェ(3勝3敗/フランス)
4.サン・セバスチャン(0勝6敗/スペイン)
 12月14日、ECL(ヨーロッパチャンピオンズリーグ)男子予選グループC最終戦が行われた。4日の試合で首位のスティリルガルダ(イタリア)に勝利し、ECL参加1年目にして決勝トーナメント進出を決めたUMMC(ロシア)はルバロワ(フランス)と対戦。侯英超(中国)に2点を奪われたが、残りの3点をきっちりものにして勝利。予選リーグ4勝1敗の好成績で予選の戦いを終えた。

 同じく予選突破を決めているスティリルガルダはプリューダーハオゼン(ドイツ)に勝利。競った試合もあったが、ストレートでの快勝で、決勝トーナメントへ向けて弾みをつけた。

12月11日 UMMC(ロシア) 3-2 ルバロワ(フランス)
○ガルドス 10、8、8 ルベッソン
 プリモラッツ -9、-7、-10 侯英超○
○金廷勲 4、6、4 ルブツォフ
 ガルドス -8、-7、-1 侯英超○
○プリモラッツ -5、-7、8、9、9 ルベッソン

12月11日 スティリルガルダ(イタリア) 3-0 プリューダーハオゼン(ドイツ)
○郭瑾浩 3、-5、-9、8、7 カラカセビッチ
○モンテイロ 7、9、-9、3 ドリンコール
○ボボチーカ 9、17、-6、5 Jor.パーソン

●現在までの順位
1.スティリルガルダ(5勝1敗/イタリア) ☆予選突破
2.UMMC(5勝1敗/ロシア) ☆予選突破
3.プリューダーハオゼン(1勝5敗/ドイツ)
4.ルバロワ(1勝5敗/フランス)
 12月14日、ECL(ヨーロッパチャンピオンズリーグ)男子予選グループB最終戦が行われた。現在首位のシャルロワ(ベルギー)vs.2位のロスキレ(デンマーク)という注目の対戦は、ロスキレが3-2でシャルロワを下した。ここまで全勝のシャルロワは予選突破が確定。ロスキレも予選突破がほぼ決定していたが、互いにベストメンバーで挑み、5試合中3ゲームがフルゲームにもつれる大熱戦だった。勝利したロスキレはECL参戦2年目で初の予選突破。メイス(デンマーク)、呉尚垠(韓国)の2枚看板は強力で、本戦でも上位を賑わせるかもしれない。

 もう一方のポントワーズ(フランス)vs.カハスール・プリエゴ(スペイン)はストレートでポントワーズが快勝。ポントワーズは最終戦にして初勝利を挙げることができた。

12月11日 ロスキレ(デンマーク) 3-2 シャルロワ(ベルギー)
○メイス 6、8、9 王健軍
 呉尚垠 7、-7、-9、11、-5 J.セイブ○
 ツグウェル -5、8、-6、-3 オフチャロフ○
○メイス 7、-8、3、-9、7 J.セイブ
○呉尚垠 8、6、-11、-10、7 王健軍

12月14日 ポントワーズ(フランス) 3-0 カハスール・プリエゴ(スペイン)
○マテネ 14、-9、6、2 チオティ
○フェイヤー-コナート 7、-8、9、9 C.マチャド
○フランツ 9、7、3 J.L.マチャド

●現在までの順位
1.シャルロワ(5勝1敗/ベルギー) ☆予選突破
2.ロスキレ(4勝2敗/デンマーク) ☆予選突破
3.カハスール・プリエゴ(2勝4敗/スペイン)
4.ポントワーズ(1勝5敗/フランス)
 12月11日、ECL(ヨーロッパチャンピオンズリーグ)男子予選グループA最終戦が行われた。すでに予選突破が確定しているチーム同士の対戦となったデュッセルドルフ(ドイツ)vs.エヌボン(フランス)。デュッセルドルフはボル(ドイツ)、エヌボンは柳承敏(韓国)とクレアンガ(ギリシャ)というエースを温存し、やや寂しい対戦だったが、3-0でデュッセルドルフが勝利。2番では岸川が、中国人選手のバイ・フォンティアンケーンにストレート勝ちしている。これでデュッセルドルフは全勝でグループリーグ突破を決めた。

 3位・ボゴリア(ポーランド)と4位・カハグラナダ(スペイン)の対戦は張ユクが2点取りの活躍を見せたボゴリアが勝利した。どちらが勝っても、グループリーグ突破の可能性は残されておらず、いわゆる消化試合となっていたが、3番のワン・ツォンイvs.V.サンチェスの試合では3ゲーム目にデュースの連続で24-22というスコアになるなど、熱戦が展開された。

12月11日 デュッセルドルフ(ドイツ) 3-0 エヌボン(フランス)
○ズース 3、7、-7、6 クエンテル
○岸川 7、9、7 バイ・フォンティアン
○ケーン -3、2、-9、6、9 ワン・シン

12月11日 ボゴリア(ポーランド) 3-1 カハグラナダ(スペイン)
○張ユク 5、4、9 ディドゥク
 ゴラク -6、5、-6、-3 何志文○
○ワン・ツォンイ 10、4、22 V.サンチェス
○張ユク -7、4、-9、9、11 何志文

●最終順位
1.デュッセルドルフ(6勝0敗/ドイツ) ☆予選突破
2.エヌボン(3勝3敗/フランス) ☆予選突破
3.ボゴリア(2勝4敗/ポーランド)
4.カハグラナダ(1勝5敗/スペイン)
 12月12・13日、ドイツ・ブンデスリーガ女子1部に梅村礼(文化シヤッター)が出場した。12日のベルリン戦はともに4勝4敗で並んでおり、上位進出のために大事な一戦。この試合で梅村は2番でボルマイヤー(ドイツ)を3-2、4番でハン・イン(中国)を3-1で下して、チームも勝利した。

 翌13日は7勝1敗で2位につけていたベルリンとの対戦。梅村は3番で08年ヨーロッパ選手権複優勝のポータ(ハンガリー)にゲームオールで惜しくも敗れるも、ラストのシャールとのダブルスではポータ/ハイン-ホフマン組に勝利した。

 2日連続というタフな週末になったが、2連勝を飾ったホルスターハオゼンは5勝4敗で5位に浮上した。

梅村礼(エッセン-ホルスターハオゼン)
 12月12日 3-1 トステッド
○梅村 -12、-4、8、6、7 ボルマイヤー
○梅村 -15、6、8、6 ハン・イン

 12月13日 3-2 ベルリン
 梅村 8、-9、8、-9、-11 ポータ○
○梅村/シャール 8、7、3 ポータ/ハイン-ホフマン
通算:単11勝3敗、複1勝1敗
 12月8・13日にドイツ・DTTLが行われ、日本人選手3名が登場。全員勝利を挙げた。

 12月8日はブレーメンの高木和卓が、昨季まで所属していた古巣・ユーリッヒと対戦。09年マレーシアオープン複優勝のボビリエ(フランス)をストレートで下した。勝率5割復帰まであと1勝だ。

 13日には松平賢二と岸川聖也が登場。グレンツァオの松平はトップで世界ランキング19位・荘智淵(チャイニーズタイペイ)と対戦。格上相手に見事なプレーを披露し、3-0で快勝。チームに勢いを与え、勝利に貢献した。
 岸川はプリューダーハオゼン戦のトップでJor.パーソン(スウェーデン)と対戦。1ゲームを先取されたが、そこから3ゲーム連取で逆転勝ち。好調ぶりを見せつけた。

高木和和卓(ブレーメン)
 12月8日 3-0 ユーリッヒ
○高木和 6、11、10 ボビリエ
通算:単5勝6敗

松平賢二(グレンツァオ)
 12月13日 3-1 オクセンハオゼン
○松平 8、8、9 荘智淵
1部通算:単2勝
2部通算:単9勝、複4勝1敗

岸川聖也(デュッセルドルフ)
 12月13日 3-0 プリューダーハオゼン
○岸川 -8、5、6、9 Jor.パーソン
通算:単8勝1敗