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欧州リポート

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 10月18・20日に行われたドイツ・ブンデスリーガの試合に、日本人選手が登場した。18日にはブレーメンの高木和卓が登場。1番と4番で戦った高木和は、どちらの試合も競るものの勝ちきれずに敗戦。チームも敗れ、ブレーメンは現在最下位だ。

 20日には岸川のデュッセルドルフvs.松平健太のフリッケンハオゼンが対戦。岸川は2番でシュテガー(ドイツ)を下し、これで今季6勝目をマーク。対する松平は3番でズース(ドイツ)に敗れて、今季6敗目。チームも8位と低迷している。

高木和卓(ブレーメン)
 10月18日 1-3 フルダ-マーバーツェル
 高木和 -9、-11、9、-6 スベンソン○
 高木和 11、10、-6、-9、-6 王熹○
通算:単3勝5敗

岸川聖也(デュッセルドルフ)
 10月20日 3-0 フリッケンハオゼン
○岸川 -2、9、-8、8、6 シュテガー
通算:単6勝1敗

松平健太(フリッケンハオゼン)
 10月20日 0-3 デュッセルドルフ
 松平 7、-10、-13、-5 ズース○
通算:単1勝6敗、複1勝
 09-10シーズンのECL(ヨーロッパチャンピオンズリーグ)男子予選グループD。現在、3チームが2勝1敗で並ぶ混戦模様だが、得失ゲーム率で首位に立っているのはニーダーオーストリア(オーストリア)。シュラガー、陳衛星(ともにオーストリア)の2枚看板はやはり強力で、さらに3試合目には邱貽可(中国)も登場。邱貽可がコンスタントに出場できるのであれば、ECL制覇も夢ではない。
 2位はドイツのオクセンハオゼン。荘智淵(チャイニーズ・タイペイ)、クリサン(ルーマニア)が中心選手だ。3位のアンジェ(フランス)は、初戦でニーダーオーストリアを破っている。イオニス(ギリシャ)、ボージック(ドイツ)、カイナット(スロバキア)という個性派メンバーで戦う。4位サン・セバスチャン(スペイン)は3連敗で、0-3で落とした試合が2試合。やや苦しいか。

●ECL男子グループC
9月25日 アンジェ(フランス) 3-2 ニーダーオーストリア(オーストリア)
○イオニス 4、5、7 ハベソーン
○ボージック 7、8、7 シュラガー
 カイナット 3、10、-10、-5、-7 陳衛星○
 イオニス 4、-9、-4、-7 シュラガー○
○ボージック 5、-6、-9、4、7 ハベソーン

9月25日 オクセンハオゼン(ドイツ) 3-0 サン・セバスチャン(スペイン)
○イェレル 9、6、7 アチャンタ
○荘智淵 13、7、11 コウ・レイ
○アポローニャ 2、5、1 カルネロス

10月2日 ニーダーオーストリア(オーストリア) 3-0 サン・セバスチャン(スペイン)
○シュラガー 9、-8、4、-7、8 コウ・レイ
○陳衛星 -9、-6、7、8、10 アチャンタ
○ハベソーン 9、8、-4、6 カルネロス

10月2日 オクセンハオゼン(ドイツ) 3-1 アンジェ(フランス)
○荘智淵 7、4、5 イオニス
○イェレル -3、2、6、6、-9、6 ボージック
○クリサン 7、-6、8、5 カイナット

10月9日 アンジェ(フランス) 3-1 サン・セバスチャン(スペイン)
 カイナット -9、6、-4、4、-8 コウ・レイ
○イオニス 11、6、-11、8 アチャンタ
○ボージック 7、9、3 カルネロス
○イオニス 8、7、5 コウ・レイ

10月10日 ニーダーオーストリア(オーストリア) 3-0 オクセンハオゼン(ドイツ)
○シュラガー 11、-12、5、-9、3 アポローニャ
○邱貽可 6、5、3 荘智淵
○陳衛星 8、6、7 イェレル

●現在までの順位
1.ニーダーオーストリア(2勝1敗/オーストリア)
2.オクセンハオゼン(2勝1敗/ドイツ)
3.アンジェ(2勝1敗/フランス)
4.サン・セバスチャン(0勝3敗/スペイン)
 09-10シーズンのECL(ヨーロッパチャンピオンズリーグ)男子予選グループC。注目は、ロシアから参戦のUMMCだが、2勝1敗の2位。UMMCはプリモラッツ(クロアチア)、ガルドス(オーストリア)、金延勲(韓国)、チチェチニン(ベラルーシ)が所属している粒ぞろいのチームだ。
 首位につけているのはスティリルガルダ(イタリア)。モンテイロ(ポルトガル)、ボボチーカ(イタリア)、郭瑾浩(中国)が主力で、ここまで1点を落としたのみ。
 パーソン(スウェーデン)、カラカセビッチ(セルビア)の二人が柱のプリューダーハオゼン(ドイツ)は3位。名門・ルバロワ(フランス)は4位に甘んじている。

●ECL男子グループC
9月25日 UMMC(ロシア) 3-2 プリューダーハオゼン(ドイツ)
○ガルドス 5、11、4 カラカセビッチ
 プリモラッツ -8、8、10、-10、-7 コソウスキ○
 チチェチニン -8、-13、-7 Jor.パーソン○
○プリモラッツ -8、5、11、-5、5 カラカセビッチ
○ガルドス 11、13、12 コソウスキ

9月25日 スティリルガルダ(イタリア) 3-0 ルバロワ(フランス)
○モンテイロ -6、12、6、-9、8 シーラ
○郭瑾浩 12、-5、-9、2、8 ルベッソン
○ボボチーカ 8、5、6 ルブツォフ

10月2日 スティリルガルダ(イタリア) 3-1 UMMC(ロシア)
 ボボチーカ -10、-8、10、-6 金延勲○
○郭瑾浩 8、6、5 ガルドス
○モンテイロ 6、6、5 プリモラッツ
○郭瑾浩 5、6、-8、5 金延勲

10月2日 プリューダーハオゼン(ドイツ) 3-1 ルバロワ(フランス)
○コソウスキ 10、7、11 シーラ
○Jor.パーソン 9、-9、-8、11、8 ルベッソン
 ドリンコール -5、8、-12、-7 ルブツォフ○
○Jor.パーソン 2、6、-6、6 シーラ

10月9日 UMMC(ロシア) 3-1 ルバロワ(フランス)
○ガルドス 9、6、-7、-9、11 ルベッソン
○金延勲 8、7、10 シーラ
 プリモラッツ -9、9、10、-10、-7 ルブツォフ○
○金延勲 9、-8、9、9 フランツ

10月9日 スティリルガルダ(イタリア) 3-0 プリューダーハオゼン(ドイツ)
○モンテイロ 10、12、3 カラカセビッチ
○郭瑾浩 -8、9、6、-5、9 Jor.パーソン
○ボボチーカ 2、-7、-4、11、9 コソウスキ

●現在までの順位
1.スティリルガルダ(3勝0敗/イタリア)
2.UMMC(2勝1敗/ロシア)
3.プリューダーハオゼン(1勝2敗/ドイツ)
4.ルバロワ(0勝3敗/フランス)
 09-10シーズンのECL(ヨーロッパチャンピオンズリーグ)男子予選グループBは、シャルロワ(ベルギー)が現在首位。昨季の主力、コルベル(チェコ)、J.セイブ(ベルギー)に、今年はデュッセルドルフからオフチャロフ(ドイツ)が加入。戦力アップを図り、ECL制覇を狙っている。
 2位につけているのは新規参入のカハスール・プリエゴ(スペイン)。チオティ(ルーマニア)、呉志祺(タイペイ)、マチャド(スペイン)が主力のチームで、充実した戦力とは言えないが、3-2の接戦を2試合制している。
 メイス(デンマーク)のいるロスキレ(デンマーク)は3位。メイスは確実に2点が計算できるのだが…。4位ポントワーズ(フランス)は蒋澎龍(チャイニーズ・タイペイ)を中心に、フランツ、フェイヤー-コナート(ともにドイツ)が顔を揃えるベテラン集団だ。

●ECL男子グループB
9月25日 ロスキレ(デンマーク) 3-1 ポントワーズ(フランス)
 ツグウェル 6、-7、-8、-9 蒋澎龍○
○メイス 11、-7、10、-11、10 フェイヤー-コナート
○ベンツェン 6、8、-4、10 フランツ
○メイス -3、9、9、-9、8 蒋澎龍

9月25日 シャルロワ(ベルギー) 3-1 カハスール・プリエゴ(スペイン)
○オフチャロフ 9、3、9 チオティ
○コルベル -9、-9、7、6、9 マチャド
 J.セイブ -8、-8、-11 呉志祺○
○オフチャロフ 5、9、7 マチャド

10月3日 カハスール・プリエゴ(スペイン) 3-2 ロスキレ(デンマーク)
 マチャド -5、-6、-12 メイス○
○チオティ 6、-3、10、6 呉尚垠
○呉志祺 5、10、5 ツグウェル
 チオティ -3、-5、-8 メイス○
○マチャド 7、7、4 呉尚垠

10月3日 シャルロワ(ベルギー) 3-1 ポントワーズ(フランス)
○王健軍 8、-7、9、9 蒋澎龍
○オフチャロフ 6、6、10 フランツ
○バイ・フォンティアン -9、1、6、5 フローラス
 コルベル 11、-3、-6、-9 フェイヤー-コナート○
○オフチャロフ 11、10、16 蒋澎龍

10月9日 カハスール・プリエゴ(スペイン) 3-2 ポントワーズ(フランス)
 呉志祺 -10、-6、7、-11 フランツ○
○マチャド 13、-6、11、11 蒋澎龍
○チオティ -7、6、12、-6、9 フェイヤー-コナート
 呉志祺 -9、-11、-9 蒋澎龍○
○マチャド -9、5、9、-9、9 フランツ

10月11日 シャルロワ(ベルギー) 3-2 ロスキレ(デンマーク)
○オフチャロフ 8、-6、-5、9、7 メイス
 王健軍 -5、-6、-9 呉尚垠○
○コルベル 6、-5、-11、8、10 ツグウェル
 オフチャロフ -6、-13、-6 呉尚垠○
○王健軍 7、-8、7、-9、6 メイス

●現在までの順位
1.シャルロワ(3勝0敗/ベルギー)
2.カハスール・プリエゴ(2勝1敗/スペイン)
3.ロスキレ(1勝2敗/デンマーク)
4.ポントワーズ(0勝3敗/フランス)
 09-10シーズンのECL(ヨーロッパチャンピオンズリーグ)男子予選グループは、9月25日に一斉スタート。10月10日までに3試合が行われている。

 昨季王者のデュッセルドルフ(ドイツ)はボル、ズース(ともにドイツ)、岸川の布陣で戦い、3連勝。岸川は3番手としての出場で、2勝1敗。まずまずの活躍を見せている。
 デュッセルドルフを追うのはエヌボン(フランス)。今季も柳承敏(韓国)、クレアンガ(ギリシャ)という豪打コンビは健在だ。1勝2敗の3位につけているのはカハグラナダ(スペイン)。サムソノフ(ベラルーシ)、ガルドス(オーストリア)が移籍したことで戦力ダウンは否めないが、ベテランの何志文(スペイン)がチームを引っ張っている。そして4位にはボゴリア(ポーランド)。昨季、初出場ながら一気に予選を突破した同チームだが、今年はややブレーキがかかっている。

 昨季のトーナメント進出チームが揃った、厳しいグループを突破するのはどこのチームか。

●ECL男子グループA
9月25日 デュッセルドルフ(ドイツ) 3-1 ボゴリア(ポーランド)
 ズース 9、-8、-7、-7 高礼澤○
○ボル 5、9、9 ワン・ツォンイー
○岸川 9、9、-5、6 ゴラク
○ボル 7、5、-6、5 高礼澤

9月25日 エヌボン(フランス) 3-2 カハグラナダ(スペイン)
○バイ・フォンティアン 7、8、2 何志文
○クレアンガ 5、9、9 V.サンチェス
 ワン・シン -3、-8、-6 ディドゥク○
 クレアンガ 4、-9、9、-8、-13 何志文○
○バイ・フォンティアン 6、9、-3、8 V.サンチェス

10月2日 デュッセルドルフ(ドイツ) 3-1 カハグラナダ(スペイン)
○ボル 5、6、10 ディドゥク
 ズース 9、-7、-10、-9 何志文
○岸川 -10、-4、8、8、9 V.サンチェス
○ボル -7、5、7、3 何志文

10月2日 エヌボン(フランス) 3-1 ボゴリア(ポーランド)
○クレアンガ 7、-4、9、6 ゴラク
 柳承敏 -7、-8、10、9、-13 ワン・ツォンイー
○バイ・フォンティアン -9、1、6、5 フローラス
○クレアンガ 4、7、-8、7 ワン・ツォンイー

10月9日 デュッセルドルフ(ドイツ) 3-1 エヌボン(フランス)
○ズース 7、-6、7、6 柳承敏
○ボル 11、6、9 クレアンガ
 岸川 -5、5、-8、10、-6 バイ・フォンティアン○
○ボル 9、5、7 柳承敏

10月9日 カハグラナダ(スペイン) 3-1 ボゴリア(ポーランド)
○何志文 5、8、11 ワン・ツォンイー
 ディドゥク -4、-12、-10 張ユク○
○V.サンチェス -2、8、9、8 ゴラク
○何志文 12、-5、8、-7、9 張ユク

●現在までの順位
1.デュッセルドルフ(3勝0敗/ドイツ)
2.エヌボン(2勝1敗/フランス)
3.カハグラナダ(1勝2敗/スペイン)
4.ボゴリア(0勝3敗/ポーランド)
 エッセン-ホルスターハオゼンに所属の梅村礼が、9月27日のザールルイ-フラウラウテルン戦~10月10日のボーブリンゲン戦までで5連勝を達成。一線級の選手との対決はなかったが、きっちりと勝利を収めて、チームの勝利に貢献。チームは6位につけている。

 森薗美咲は苦戦が続く。10月4日のクロッパッハ戦では格上のスン・ベイベイ(シンガポール)に対してゲームオールにまで迫るも、最後はスン・ベイベイの地力に屈して敗戦。チームもまだ勝ち星がなく、最下位となっている。

梅村礼(エッセン-ホルスターハオゼン)
 9月26日 1-3 バートトリブルグ
○梅村 8、8、8 シ・チー
 梅村 15、-8、-12、-3 バクラ○
 9月27日 3-1 ザールルイ-フラウラウテルン
○梅村 7、6、-8、-6、6 ファゼカス
○梅村 -5、10、8、-10、9 リー・フェン
 10月3日 3-0 ハノーファー
○梅村 5、7、1 ゴロタ
 10月10日 2-3 ボーブリンゲン
○梅村 8、3、10 オザル
○梅村 -9、9、1、-7、6 シュトルーゼ
通算:単7勝1敗、複1敗

森薗美咲(ハノーファー)
 10月3日 0-3 ホルスターハオゼン
 森薗 -9、-6、-6 バーテル○
 10月4日 1-3 クロッパッハ
 森薗 -8、8、-9、4、-9 スン・ベイベイ○
通算:単3敗

 10月11日、松平賢二がブンデスリーガ1部デビュー。デビュー戦の相手は、奇しくも同じ日本人選手の高木和卓だったが、3-0のストレートで勝利。白星を飾った。
 松平賢二は今季、2部南部のグレンツァオIIで2試合を戦い、単複で6勝負けなしの成績。今後は1部での活躍が期待される。

 一方、弟の健太は不調が続く。昨季は単11勝4敗と大きく勝ち越した健太だったが、今季は1勝5敗と負けが先行してしまっている。しかし、世界選手権横浜大会では馬琳(中国)を追いつめたように、実力は世界トップクラス。健太の巻き返しに注目だ。

 デュッセルドルフの岸川は好調。バウム(ドイツ)、ワルドナー(スウェーデン)といったビッグネームも下すなど、ここまで単5勝1敗。チームの期待に見事に応えている。

岸川聖也(デュッセルドルフ)
 9月27日 3-1 ブレーメン
○岸川 9、7、12 ヒールシャー
 9月30日 3-1 ユーリッヒ
○岸川 9、3、-4、6 シズィマンスキ
 10月4日 3-1 グレンツァオ
○岸川 8、8、5 バウム
 10月11日 1-3 フルダ-マーバーツェル
○岸川 7、9、-7、9 ワルドナー
通算:単5勝1敗

高木和卓(ブレーメン)
 9月27日 1-3 デュッセルドルフ
○高木和 5、9、8 ケーン
 高木和 11、-9、-8、-6 ズース○
 10月4日 1-3 ハナウ
○高木和 9、11、8 李政三
 10月11日 0-3 グレンツァオ
 高木和 -7、-13、-5 松平
通算:単3勝3敗

松平健太(フリッケンハオゼン)
 10月4日 3-2 プリューダーハオゼン
 松平 -13、8、7、-10、-9 コソウスキ○
 松平 -8、14、-6、-7 Jor.パーソン○
 10月11日 1-3 ザールブリュッケン
 松平 -8、-6、8、6、-5 トキッチ○
通算:単1勝5敗、複1勝

松平賢二(男子2部南部・グレンツァオII)
 10月3日 9-4 グラフェルフィン
○松平/ミチェリ 9、8、9 シュリヒター/クリスト
○松平 6、6、11 クリスト
○松平 -4、7、7、6 シュリヒター
 10月11日 3-0 ブレーメン ※松平は1部グレンツァオに昇格
○松平 7、13、5 高木和
1部通算:単1勝
2部通算:単4勝、複2勝

 ヨーロッパ選手権は9月20日で全日程が終了。男女シングルスで新チャンピオンが誕生した。

 男子シングルス優勝はメイス(デンマーク)。準決勝で2連覇中のボル(ドイツ)をゲームオールで破ると、決勝ではシュラガー(オーストリア)を4-1で破って初優勝を果たした。
メイスは1981年9月1日生まれの28歳。05年世界選手権では、ロビングを駆使して王皓、ハオ帥(中国)を破って3位に入り、世界中を驚かせた。以降、ヨーロッパのトップ選手として活躍し、前回のヨーロッパ選手権では3位に入っている。

 女子シングルスは呉佳多(ドイツ)が優勝。決勝では、第1シードのリュウ・ジャ(オーストリア)、前回優勝のパスカウスキーン(リトアニア)らを破って今大会の台風の目となっていたペソツカ(ウクライナ)をストレートで下して初のビッグタイトルを手中に収めた。
 呉佳多は1977年9月19日生まれの32歳。中国からの帰化選手で、現在はドイツ・ブンデスリーガのトップ選手として活躍。08・09年ヨーロッパトップ12で3位に入っている。ヨーロッパ選手権は今回が2度目の出場。

 ダブルスでは男子のボル/ズース(ドイツ)が3連覇を達成。女子はサマラ/ドデアンが初優勝した。

【09年ヨーロッパ選手権成績】
●男子団体:ドイツ
●女子団体:オランダ
●男子シングルス:メイス(デンマーク)
●女子シングルス:呉佳多(ドイツ)
●男子ダブルス:ボル/ズース(ドイツ)
●女子ダブルス:サマラ/ドデアン(ルーマニア)
●男子コンソレーション:レク・ダルドッソ(イタリア)
●女子コンソレーション:P.ゾルヤ(ドイツ)
 世界ランキング14位でヨーロッパでは5番目に高いクレアンガ(ギリシャ)が、ヨーロッパ選手権を途中棄権することとなった。

 クレアンガは今大会、団体・シングルス・ダブルスにエントリー。団体(チャレンジシップディビジョン)では、5勝0敗でチームを決勝(17-18位決定戦)に導いた。ダブルスではサムソノフ(ベラルーシ)との国際ペアで登場。世界ランキング上位者同士のペアということで注目された初戦の2回戦はデュラン/カンテロ(スペイン)組を3-1で下して、まずまずのスタートを切った。
 そして迎えたシングルス。2回戦から登場し、フェゲルル(オーストリア)と対戦。第1・2ゲームとも12本で落とし、ここから得意の豪打で反撃…といきたいところだったが、第3ゲーム目のコートに立つことはなかった。

 ヨーロッパ選手権では1992年混合複ダブルス優勝、94年ダブルス優勝、02年シングルス準優勝の実績があり、09年ヨーロッパトップ12では3位に入るなど、長くヨーロッパのトップクラスで活躍しているクレアンガ。しかし、近年は故障に苦しみ、今年の世界選手権横浜大会も直前で欠場していた。

 また、“チキータ”でおなじみのコルベル(チェコ)もシングルス3回戦進出を決めたところで途中棄権している。2選手とも日本でも人気の高い選手なので、非常に残念なニュースだ。
 ヨーロッパ選手権4日目、男女団体決勝が行われ、男子はドイツが3連覇、女子はオランダが2連覇を飾った。

 男子決勝はドイツvs.デンマークの対戦。トップはズースがメイスに敗れ、2番ではボルがツグウェルを下して1-1。3番のオフチャロフvs.モンラッドはオフチャロフの圧勝で、ドイツが2-1とリード。そして4番はボルvs.メイスのエース対決となった。ここで王者ボルが優勝を決めるシーンを誰もが想像していたが、孤軍奮闘を続けるメイスの強襲にあい、1-3で敗れてしまった。しかし、層の厚さで上回るドイツは、5番でズースがストレートでツグウェルを下して、勝利。追いつめられたものの、3連覇を達成した。

●男子団体チャンピオンシップディビジョン決勝
 ドイツ 3-2 デンマーク
 ズース -9、-6、-9 メイス○
○ボル 5、1、8 ツグウェル
○オフチャロフ 5、5、3 モンラッド
 ボル -8、-4、7、-7 メイス○
○ズース 5、8、5 ツグウェル

 女子決勝は連覇を目指すオランダvs.初の決勝進出を果たしたポーランドの対戦。オランダは1番で07年ヨーロッパ女王のリー・ジャオがリー・チェンに敗れたが、そこから3点連取で2連覇を決めた。ヨーロッパで唯一、世界ランキング30位以内の選手が2人いる(19位:リー・ジャオ、25位:リー・ジエ)オランダ。中国からの帰化選手であるこの2人に加え、ロシアから帰化したティミナという布陣のオランダ。自国出身選手の活躍がなかったのはやや寂しいが、その強さは当分続きそうだ。

●女子団体チャンピオンシップディビジョン決勝
 オランダ 3-1 ポーランド
 リー・ジャオ -8、-8、7、-7 リー・チェン○
○リー・ジエ -6、6、7、7 パルティカ
○ティミナ 6、-6、9、-5、7 シュー・ジエ
○リー・ジャオ 8、6、1 パルティカ